SOUL FOOD, SOUL LIFE

【ほぼ毎日“R&B/SOUL”のCD全曲レビュー】Aretha Franklin の来日祈願と、YO-SUKE の日常備忘録も

Common / The Dreamer/The Believer (2011)

_SL160_Universal Mind Control』から3年振りとなるコモン9th、R&B5位・POP18位を記録。それでも、コモンはこの間にも精力的に活動してて、John Legend との『Wake Up!』は2010年最高峰のR&B/ソウルアルバムだったし、数ヶ月前にはマイアミの大御所Betty Wright との魅惑のコラボ作を発表したばかり。更には2011年末リリースでこれからプロモアクションを重ねていくと思いきや、PVは既に5曲分完成。かなり面白い仕掛けを続行中。ゲストは毎度の程、全曲プロデュースはNo I.D. が担当。

1. The Dreamer (ft. Maya Angelou)
片身タイトル曲。生身の音に、テクノ仕掛けの音を浮遊させた中毒性あるオールディーズ臭。完全に洒落度高く、真に心に染みるネオソウル。あれこれサンプリングしまくりの不思議な頭脳革命
2. Ghetto Dreams (ft. Nas)
1stシングル、R&B94位を記録。本人参加ナズ「Hope」をサンプリング。ヴォーカルをフィーチャーに預け、かっ飛ばしかっちょ良いラップ頼み。温故知新、旨い具合に90年代と2010年代が混ざってる風
3. Blue Sky
2ndシングル。Electric Light Orchestra「Mr. Blue Sky」サンプリングと来つつ、微妙にメアリーJをフィーチャーしているような錯覚に。コーラスの健やかさは何気に個人的なツボ、刺々しさと愛らしさの融和が惹き
4. Sweet
3rdシングル。柔らかコーラスの一方、タイトルに反した攻撃的なサウンド。ちょっとしたディスコ期混じり。それでもベースはヒップホップ、アーティストの旬を保たせる技至る所に
5. Gold
Graham Central Station「The Jam」サンプリング。ポップ性ありつつも、自然に流れるようなサウンドにラップで進行。好感度高く、涼しげな全体感が気持ちよく馴染みます
6. Lovin' I Lost
Curtis Mayfield「I Loved And I Lost」サンプリング。カーティスの採用は、どんな曲にも存在感を与えるから卑怯だったりするけど(笑)、それでもコモンならではというか、常の女性コーラスと入れ違えた感覚で面白くカーティスと取り扱っている気も
7. Raw (How You Like It)
5thシングル。ブラックシネマ感を出すサイレン、それ以外は粛々とラップ刻みという感じかな、ちょっと休息感
8. Cloth
ホワーンとした包容力あるサウンドがポイント、ソフトさとラップのハードさが溶け込んで独特の世界観に
9. Celebrate
4thシングル。ソウルライヴ感あるサビ、それでもライヴを夢と化したようにピアノの煌めきで面白く消しさり、基本はラップ披露。懐かしさとコモンのアグレッシヴさ、それぞれでバランス平均
10. Windows
ラップと歌唱で世界観をじわじわ広げる、R&B作品としても根が張ってて、揺るがない軸がたまらないです。こういった地を這った流れってのは後々にも伝う魅力
11. The Believer (ft. John Legend)
1曲目に続き半タイトル曲後篇。ジョンのヴォーカルは爽快でメロディアス。段を踏む展開だけでなく、曲としての絶妙な構成、音の巧みな挿入…ジョン効果が最も大きくも、存在感ある基本スタンス、やはりこれが最も本作推しかも
12. Pops Belief
ピアノで美サウンド、ポエム的に創られる実験ヴォーカル。ラストを延々と不思議な感覚でエンド

12曲・51分、丁度良い長さだったかな。ボートラ盤はリミックス2曲収録。コモンソロでの作品ってのは、近年のコラボ作などとは異なり、やりたいことをしっかり詰め込んでいる印象で評価大。ワンアンドオンリー感が強いだけに、中毒性あって、コモンの音追求に信頼感。さらっと聴いた状態だとまだ解せない部分あれど、全体的な上質感はしっかり認識、耳馴染みかなり上々。

    

Dreamer the BelieverDreamer the Believer
アーティスト:Common
販売元:Think Common
(2011-12-20)
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ザ・ドリーマー、ザ・ビリーバー(初回限定スペシャル・プライス盤)ザ・ドリーマー、ザ・ビリーバー(初回限定スペシャル・プライス盤)
アーティスト:コモン
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-01-18)
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Dreamer the BelieverDreamer the Believer
アーティスト:Common
販売元:Think Common
(2011-12-20)
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Dreamer/the Believer
アーティスト:Common
販売元:Warner
(2012-01-31)
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ザ・ドリーマー、ザ・ビリーバー
アーティスト:コモン
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-01-18)
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Etta James / Tell Mama (Bonus) (2001*)

160_昨日取り上げたエタのR&Bにおいての最大のヒット作、そのリイシューに追加された10曲のボートラを紹介(1枚のアルバムとしてレビューするには、ちょっと量が多かったので分割)。10曲言えど、注目ポイントはあれこれありますが、名盤こそに収録されまくった当時のソウル対峙楽曲の数々。個人的にはアレサ・フランクリン カヴァーにこそ惹きを感じます。

13. Do Right Woman, Do Right Man
Dan Penn 作、1967年Aretha Franklin「I Never Loved A Man (The Way I Love You)」B面でPOP37位を記録した曲のカヴァー、なんかアレサと対抗馬にいそうなエタがこの曲を同年に吹き込んでいたのが興味深いところ。力強さ、灰汁は流石。アレサと異なるドロップキックが詰まったロッカチェーン
14. You Took It
ジャンプぽいナンバーに、オルガンが軽やかに、基軸はサザンソウル。痛快な飛ばし、語りと歌が水平に混じる技巧、上手すぎの神がかり
15. I Worship The Ground You Walk On
Dan Penn 作、ブルージーなバラードながら、トキメキ煌めきも幾三千と輝くまったり進行。さっくりタメも少なく、淡々と。それでも力量はハッキリ
16. I Got You Babe
Sonny Bono 作、1965年Sonny & Cher カヴァー。エタには無かったタイプのほのぼのホーンとうきうき午後華やいだ眩しい季節的。曲に流されてるのかな、ちょっとリリックが早いのかな、エタらしさが削げたライト風味
17. You Got It
Don Covay 作、前曲同様の早口リリックながらこちらは歯切れ良し。高域は荒れも少なく、爽快パンチで穏やか。ホーン等のリマスタサウンドの良さもピカイチ
18. I've Gone Too Far (Previously Unreleased)
緩やかに丁寧に奏でる大人のバラッド。ツンと仕掛けるヴォーカルのシャガレ度は時折好調に。骨骨な感じの楽曲で掴みが難しかったけど
19. Misty (Previously Unreleased)
ジャズ名曲、素敵なアレンジ、ヴォーカルの繋ぎは旨み。急にシャウト気味だったり、ちょい驚きってのもあるけど、実にしなやかに歌っていてエタにしては正統派なほう。後半、ブギーなアメリカンワンダーグーで感じで心ダンス
20. Almost Persuaded
ギターのテケテケな音だったり、吹き抜けるコーラスなんかは絶妙にゴスペル風。エタの勇ましいヴォーカルが混じって黒さ頂点。ロック寄りを打破しつつ、クワイア的に流れるバックサポートは相当に趣有る手当
21. Fire
Willie Dixon 作、パンチあるロックファンク。ソウルとしても捉えられるミディアムファンク風なんだけど、ヴォーカルのパンチ威力が当時は完全女番長
22. Do Right Woman, Do Right Man (Alternate)
13曲目のヴァージョン違い、同日録音。このきめ細やかな収録はなかなか。素敵に酔えます、2000年を超えての発掘ってのが何とも…それでも幸せだっちゃ

ボートラのみでレビューしてみましたが、10曲・27分半のボリュームなんで、当時で言うアルバムのボリュームがあるといっても過言じゃないですな。当時のワークとしてパッケージするに丁度良かった『Tell Mama』との組み合わせ。この時代の勢いを、充実の流れで楽しめます。ソウルファン必携かな〜




Tell Mama: Comp Muscle Shoals SessionsTell Mama: Comp Muscle Shoals Sessions
アーティスト:Etta James
販売元:Mca
(2001-04-24)
販売元:Amazon.co.jp
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Etta James / Tell Mama (1968)

160_エタ・ジェームズ7th、R&B21位(過去最高)・POP82位を記録。エタのソウルへの申し送り状こと、ママに伝えて作品。パンチも益々快調に、R&Bへの軌道を益々乗せて授かった偉大なリズムとブルース。今や「At Last」こそのエタかもしれないけど、個人的にこの作品のヘビーな流れにはもう燦然とノックダウン。

1. Tell Mama
1stシングル、R&B10位・POP23位を記録。Clarence Carter 作、気持ち良いくらいにスーッと運ばれていく音に、心地よさ。アクが取れて、すっきりと歌っちゃう余裕のソウルフィーリング
2. I'd Rather Go Blind
数々のシンガーにカヴァーされてきた隠れた名曲、ソウルのツボをここぞ押さえたスロウバラッド。アドリブ的に解き放った歌いの、ベテラン仕立て。サザンソウルに寄って、エタの揺らぎや強さがより鮮明に光ります
3. Watch Dog
Don Covay 作。突っ走り、それも刺々しさも薄れて、ソウルを大衆向けに歌ってる感じがして、個人的には少々物足りなさを感じつつも、聴きやすく豪快ソウルを堪能
4. The Love Of My Man
Ed Townsend 作、ピアノの絶妙の弾ける中で飛ばす歌いにはしびれるエッセンスたんまり。粘っこい繰り返しの荒さは、彼女の代名詞的リフ
5. I'm Gonna Take What He's Got
Don Covay 作。柔らかいサウンドに溶け込んでしなやかに歌い出すエタに魅力、でもスグサマ牙剥きだし。クールさと激しさ、痛みと弱さ。なんか、彼女の歌には狂ったように心情が詰め込まれてて、おどおどしていられなくなります、カッケー
6. The Same Rope
Leonard Caston, Jr.作、ゆらり揺られつつも激しさをしっかり期待通りの荒さでぶっ通し。なのに、なんかクールダウンな男性コーラスはちょっと萎え。力量で決めてくれるエタのパワーにこそ惹きと再認識
7. Security
2ndシングル、R&B11位・POP35位を記録。Otis Redding カヴァー!エタの目指す道、尊敬するシンガーってのが人目に分かる選曲。音は文句なし、でも少々控えめ。ヴォーカルはそれに対して前面に出まくり、途中出てくるタンバリンは違和感
8. Steal Away
Jimmy Hughes 作、高音の堂々たるヴォーカルはミディアムスロウだと感情の振れ幅がより表現力増しで染みます。でも音は刹那でなく、アルバム全体にあるまったり系
9. My Mother In Law
洗練されたサウンドを取り入れつつ、ロック混じりのズンズン進行。もっと騰がれちゃっていいのに、なんか押さえたエタがなんか愛しいし
10. Don't Lose Your Good Thing
ぐいぐい低域から引っ張るたくましさ、オルガンの切なさはあるけど、エタはふっ飛ばしの力を如何なく発揮。文句なしの狂おしい表現張り付き
11. It Hurts Me So Much
Charles Chalmers 作、前曲に次いでの狂おしいシリーズ。アルバムとしての儲けもんの流れあって、惹き込まれ度幾千と
12. Just A Little Bit
柔らかみあっても、穂のか緩やかに、さっくりソウルエンディング〜

エタのアルバムとしては、統一感しっかり保たれてて、ボリューム感・重厚感もなかなか。初期の読めないヴォーカルの発散力は少なくなったけど、シンガーとしての長き聴きごたえを集約しているなぁと感心。エタの逝去のトリビュート心、全く冷めないので、まだまだエタをしっかり焼きつけます。凄いシンガーだったんだよなぁと、夜中の酒に浸ってながらの、元気ももらっちゃうんです。

 

Tell MamaTell Mama
アーティスト:Etta James
販売元:Universal

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Tell MamaTell Mama
アーティスト:Etta James
販売元:Mca
(1990-10-25)
販売元:Amazon.co.jp
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Tell Mama: Comp Muscle Shoals SessionsTell Mama: Comp Muscle Shoals Sessions
アーティスト:Etta James
販売元:Mca
(2001-04-24)
販売元:Amazon.co.jp
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Etta James / At Last (1961)

160_エタ・ジェームズのChess における1stアルバム、POP68位を記録。特にタイトル曲が、後の彼女の大名曲と掲げられることになりましたが、実は当時はそこまでのヒットじゃなかったのが正直。シングルヒットそれなりに飛ばしまくっては、アルバム化ってのも以前もされてはいましたが、まだまだメジャーに上る時代じゃゃなかったというか…。それはもとより、ソウルとしての位置づけもまだまだ弱い時代。それでも、ソウルが当たり前に響く時代を超えて、今尚称賛に値するエタのヴォーカルは凄まじき栄光。

1. Anything To Say You're Mine
ストリングスのバランス感が心地よく、力強いヴォーカルも、優しいヴォーカルも織り交ぜ、狂おしさ絶妙。鼻にかかりつつ凛としたヴォーカルは表情豊か。オールディーズだけど、歌パンチは先端行き
2. My Dearest Darling
2ndシングル、R&B5位・POP34位を記録。ズシンと響くヴォーカルは時折の武器、そーっと歌うしなやかなパーツの連続にこそ旨みあるソフトソウル。でも、荒げ方悶絶
3. Trust In Me
4thシングル、R&B4位・POP30位を記録。緩やかなサウンドに、伸びやかなたくましいヴォーカルは存在感満点。解き放つ息遣いも、相当にナウテ
4. A Sunday Kind Of Love
緩やかに伝う少々の緊張感と静けさ。冷たさも感じつつも、芯のある救いのヴォーカルが淑やかに煌めきます、ナイス刹那
5. Tough Mary
アメリカンスタンダードなピースフルポップ、でもエタが歌うと完全元気なしゃがれた曲に早変わり。自分のジャンルに消化する器は年齢相当以上過ぎ
6. I Just Want To Make Love To You
プレスリーのロカビリー的な豪快に響かせるツボを残した曲。独特の抑揚とリズムサウンドで、不思議な味わいを心に残してくれる中間曲
7. At Last
タイトル曲は3rdシングル、R&B2位・POP47位を記録。キタゾきたぞ、このストリングスの出だし。美しき歌いだし。これは完全に心に全部入れ込んでこそ、ソウルを知るよな。エタの当時のヒット性だけでなく、しっかり後世に伝わった、抜群にきめ細やかなスロウメロウ
8. All I Could Do Is Cry
1stシングル、R&B2位・POP33位を記録。低域スロウで唄い通しても暗さの無い、決意なんかこそ感じる根の張ったミディアムスロウ。波止場系なのに、旧さもかっ飛ばして、豪快な迷宮ソウル
9. Stormy Weather
美しき景色がゆっくり流れ、まどろみのエヴァーグリーンをしっとり体現。包む込むような歌い回しは、年齢に敵ってない出来
10. Girl Of My Dreams (Rendered As 'Boy Of My Dreams)
ラストは、ゆったりまどろみ系。ほのぼの暖かみの春来たり、淡々とこなしつつ高音のヤツレにも似た攻撃性はなかなかの個性過ぎ

<Bonus>
11. My Heart Cries
ここからはアルバム収録が見送られたシングル等から、まずは14曲目のB面。なんかヌめーっとしたヴォーカルが緩く伸び伸び。おヤスミにピッタリ、ヌめーっと終了
12. Spoonful
1960年第2弾シングルとして、R&B12位・POP78位を記録。粋なパンチを利かせ、男性ヴォーカルも混じっておどけて、エタのパワーが比較で余計に知れる、まるでミュージカル仕立て
13. It's A Crying Shame
未発表曲!ドスがガラガラかかってて、豪快ドッカーン。ロックと異なる、女性パワーもどんな場面でも荒げて、もうお手上げ、鉄板!男性ヴォーカルとの比較の2曲連続
14. If I Can't Have You
1960年第1弾シングルとして、R&B6位・POP52位を記録。うねって、ガラガラキリキリ声。それでも、ホワワンとした刻むピアノ演奏とのアンバランス感、なんか惹かれる。ここでも男性ヴォーカルとのイロハ

10曲・29分。ボートラ入れると40分。さっくりなアルバムの素敵なリイシューでした。近年は左上のジャケが採用されないジャケも多いけど、やはりこれがシンプルでイイネ。とにかく、当時のシングルヒットが6曲も詰まったリイシュー(オリジナルでさえ4曲のヒット)!聴き逃せない当時のナイストラックス。既に51年前の代物、いやいや、まだまだ後世に伝えるべきです。素敵な一本道。

   

At Last!At Last!
アーティスト:Etta James
販売元:Mca
(1999-07-27)
販売元:Amazon.co.jp
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At LastAt Last
アーティスト:Etta James
販売元:Mca
(1989-10-13)
販売元:Amazon.co.jp
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At Last (Eco) (Rpkg)At Last (Eco) (Rpkg)
アーティスト:Etta James
販売元:Chess
(2008-09-16)
販売元:Amazon.co.jp
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At Last! [12 inch Analog]At Last! [12 inch Analog]
アーティスト:Etta James
販売元:Speakers Corner
(2011-01-24)
販売元:Amazon.co.jp
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Etta James / The Second Time Around (1961)

4112ARKN7EL__SL160_エタ・ジェイムスの2ndアルバム。同年にデビュー作『At Last!』をリリースしていて、それはR&Bヒットシングルをたんまり詰め込んでたってのもあって、知名度はもちろん高いけど、本作もポップス・ジャズ寄りながら、素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれています。

1. Don't Cry Baby
3rdシングル、R&B6位・POP39位を記録。各種ジャズシンガーに歌われる名曲。音に任せる部分も多いけど「アー」「ウー」という何気ない伸びやかなヴォーカルにも色気なんかがあって、かっこよくて、パンチ食らっておりやす
2. Fool That I Am
2ndシングル、R&B14位・POP50位を記録。音が割れんばかりの迫力あるヴォーカル、久々にエタの初期音源聴いたらぶっ飛びました(やはり最近の声は焼けてましたからね・・)。ストリングスの美しさなんて、なんのその
3. One For My Baby
ジャズ度100%、ピアノ、ストリングス…彼女が単に音を発しただけでビツクリするような説得力のある世界。
4. In My Diary
ヴォーカルの強弱、抑揚が素晴らしい!歌心っていうのかな、それがほんとずば抜けているのが初期の音源こそ分かります
5. Seven Day Fool
4thシングル、POP95位を記録。完全にシェイクなスタイル。エタが一言放っただけで白人には無い豪快さはあるんだけど、それ以外はもうポップすぎてクラクラ
6. It's Too Soon To Know
5thシングル、POP54位を記録。Deborah Chessler カヴァー。ゆったりご機嫌クラシカル。聴き手も彼女の芯あるヴォーカルに酔うのみでしょうか
ホーンとのヴォーカルの掛け合いに泥臭さがあって、エタの獅子のような化け物性もあって、だけどちょっぴりシックな歌われ方もして、やっぱりポップス止まりになってもうてると解釈
7. Dream
1stシングル、POP55位を記録。ご機嫌に、そして元気に爽快になれちゃいそうな健康ソング。これ聴いて負の世界には一切ならないでしょうに
8. I'll Dry My Tears
ときめこポップな流れにあっても、ドスと荒れが効いたヴォーカル爆発。うながれるコーラスなんて全然効果成しておおらず、エタのパンチこそが味
9. Plum Nuts
「At Last」のような流れのサウンドに、まどろみを与えるヴォーカルは新鮮。ツンと輝く高音は聴きどころ、この時代ならでは。ストリングス以上の映え
10. Don't Get Around Much Anymore
勇ましい喉、時折魅せる麗しい伸びもしっかり混ざり、ただのパンチでなく、表現力に長けたことも示す流石の譲らない技巧驚嘆

エタの初期は、ほんと他の女性シンガーと一線を画す状態だったことを改めて痛感。音楽性が異なった70年代以降を比較すると、やはりソウルに根ざしてた60年代は言うこと無し。再評価したい作品の一つだと思います。



Second Time AroundSecond Time Around
アーティスト:Etta James
Mca(1990-10-25)
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Aretha Franklin / Who's Zoomin' Who (1985)

whosアレサ・フランクリンのArista における5th、R&B3位・POP13位を記録。約23年在籍したレーベルにおける最大のヒット作となり、プラチナを獲得。3rd & 4th でLuther Vandross とタッグを組み、順当に復活という感じではありましたが、本作をもってアレサは完全無欠の再ブレイクを達成。本作からはシングルヒット5曲、ポップすぎて付いていけないというソウルファン数多くあれど、アレサがマーケットにおいてヒットにこだわった作品。アレサを語る上では切り離せない作品の一つです。

※特に今回本作を取り上げたのは、3月に発売予定のデラックス盤を記念して、振り返り〜という感じです

1. Freeway Of Love (ft. Clarence Clemons on Sax)
1stシングル、R&B1位・POP3位・Dance1位を記録。Narada Michael Walden の手腕を持って、ポップフィールドでの大成功を導きました。アリスタは、大御所の復活再生工場みたいな印象もあって、うまく当時の音楽界にベテランも若手も対等にチャートに織り交ぜ、面白い時代にしてたんだろうなぁと、しみじみ妄想。曲自体は完全にウキウキ感、アレサに求めるものではないかもしれないけど、この緩い感じあって、アレサは簡単に消化
2. Another Night
4thシングル、R&B9位・POP22位・Dance4位を記録。浮気した彼をPVで演じるのは、今年婚約したアレサの新しい旦那ウィリー・ウィルカーソン。何とも茶番なストーリーながら、アレサの音楽性・ポップやロック性、オールミックスに溢れる展開にワクワク感
3. Sweet Bitter Love
2ndシングルB面。コロンビア期1965年に吹き込まれたのが最初、そして数年前の未発表曲集でも発掘されアトランティック期でもデモとして録音されてたことが判明したVan McCoy 作、再びアリスタでも再演し、アレサにとっては特に思い入れの強いバラードでしょう。前年にアレサの父C.L.Franklin が亡くなったこともあり、アレサのこの曲にぶつける力強さは半端なくて泣けるに尽きます
4. Who's Zoomin Who
2ndシングル、R&B2位・POP7位・Dance1位を記録。これって案外ヒットしたのにPV無かったぽいっすね、あれれ。緩やかに無難なポップ、アレサとナラダが共作した作品って捉えるとレア感
5. Sisters Are Doing It (For Themselves) (with The Eurythmics)
3rdシングル、R&B66位・POP22位・Dance10位を記録。昨年のグラミー賞でアレサトリビュートコーナーが設けられ、この曲がラストに歌われてたのが思い出されますが。。本シングルはジャケ3パターン、でもリミックスは1種。本来、ユーリズミックスのアルバム等に収録されることが多かったけど、近年アレサ作品にもちょいちょいエディットは収録されたりと再評価中かな?!勢いあるロックテイスト、互いに切磋琢磨って感じの強いメッセージ
6. Until You Say You Love Me
1stシングルB面。ゆったり1980年初期を思い出すような好感度高い丁寧なバラード、隠れた名曲
7. Aint Nobody Ever Loved You
5thシングル、R&B30位・Dance9位を記録。おどけたハイパーポップ、サンバ調。こういうのがシングルに採用されたのも、アルバムの堂々たるヒットの流れあってかな
8. Push (ft. Peter Wold & Carlos Santana)
女性初のロックの殿堂受賞に弾みをつける攻撃的なサウンド、ピーターのヴォーカルなぞ全然及ばずアレサのドスこそが最高に響きます。実際CDだと4分半くらいの曲ながら、5分半程のヴァージョンも存在するとかで、3月発売のデラックス盤にはそのフルヴァージョンが収録されるそう、何とも嬉しい発見
9. Integrity
プロモシングル、何気にアレサファンの間では人気曲。爽快なミディアムサウンドで口当たりスムースなアレサ自作曲。ステレオ・モノだけを収録した7インチは何気に高額取引中

今回はデラックス盤発売まで待てない気持ちでブログを更新。アレサにとっては『One Lord, One Faith, One Baptism』『Amazing Grace』『Live at Fillmore West』以来のデラックス盤、何気にオリジナルアルバムのデラックスは初なんですよね。ボートラにて17曲、前述のレビューにもチャート情報を交えてますが、5曲のシングル共にDance10位入り(うち2曲は1位)、そりゃボートラとして隅々まで収録するリイシューレーベルのオシゴト、頭が上がりません。またデラックス盤発売の暁には、リミックス解説等を主体的に行ってまいります。

    

WHO's ZOOMIN WHO Deluxe Edition
アーティスト:ARETHA FRANKLIN
販売元:FTG RECORDS
(2012-03-30)
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Who's Zoomin WhoWho's Zoomin Who
アーティスト:Aretha Franklin
販売元:Bmg Special Product
(2004-12-14)
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Who's Zoomin WhoWho's Zoomin Who
アーティスト:Aretha Franklin
販売元:Arista
(1990-10-25)
販売元:Amazon.co.jp
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フリーウェイ・オブ・ラヴ(紙ジャケット仕様)フリーウェイ・オブ・ラヴ(紙ジャケット仕様)
アーティスト:アレサ・フランクリン
販売元:BMG JAPAN
(2007-12-19)
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フリーウェイ・オブ・ラヴフリーウェイ・オブ・ラヴ
アーティスト:アレサ・フランクリン
販売元:BMGビクター
(1994-04-21)
販売元:Amazon.co.jp
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R.I.P. Etta James / The Dreamer (2011)

SL160_ソウル・ブルースシンガーとして一時代を築いたシンガー、エタ・ジェームズが2012年1月20日お亡くなりになりました(あと5日で74歳でした)。近年病状の悪化が何度も伝えられており、引退を決意した中でのアルバムを本日レビュー。『All The Way』から5年振りの作品で未発表曲集(ラストスタジオアルバム)としてリリースされ、R&B56位・Blues4位を記録(アルバムにおけるR&Bチャートには実に37年振りのチャートイン)。近年はずっとブルース特化の曲が多かった中、ソウルに傾倒したカヴァーに焦点を当てており、これまでとは一風異なるソウルファンにも喜ばしい内容。

1. Groove Me
King Floyd カヴァー、声もフックもしっかりしてる骨太なヴォーカル。サウンドの秀逸を超え、実に堂々たる全体感。ポップさをどけて、いかにもエタ節健在
2. Champagne and Wine
Otis Redding カヴァー、低域でざらついたヴォーカルはGladys Knight の独特の進行に似てるなー。まったりペースで、ほのぼのと綴られるサウンドの絶妙なソウル度は興奮満足
3. Dreamer
Bobby Bland カヴァー、タイトル曲。完全無欠のスロウブルース。個性なヴォーカルの伸びと区切り、パーツ・パーツに味がしっかり加わり、エタならではの完成系
4. Welcome to the Jungle
何ともGuns N' Roses カヴァー、本作においては注目曲じゃないかな、まさかのガンズ採用。ただ聴いてみるとエタ調のどっしりもっさり系。ブルースと化して、完全オリジナルを踏襲
5. Misty Blue
Dorothy Moore カヴァー、哀愁ビリーバンバン。横揺れニューオーリンズの香り、オルガンの挟みが寂しさや憂いを誘います。上質に丁寧に、流れゆくままに
6. Boondocks
Little Big Town カヴァー、幾分荒げたサウンドにヴォーカル。強さもアタックもなかなかの飛ばし、まだまだ現役感は強いけど、全体的に病床前の未発表作なのかなぁと思わさざるを得ないです。ただ、こういう眠り音源のしっかりリリースに中盤になって感謝再燃
7. Cigarettes and Coffee
Otis Redding カヴァー、オーティスレイクエム強し。オリジナルをしっかり伝うエタ解釈。ただ、ここでの声は幾分枯れているかのよう。それがまた味だし、表現だし、不思議な魔力とりつかれのバラッド
8. In the Evening
Ray Charles カヴァー、エタにフィットするゴスペル&ソウル感。レイとうまくオーヴァーダブするかのような進行、歯切れ良さ。感情がそのまま滑らかに魂として浮き出たような正真正銘
9. Too Tired
Johnny Watson カヴァー、パーティ的渦に巻かれてご機嫌ホーンの厚みなかなか。あっけらかんとした出来栄えながら、音楽の楽しさを自然とスウィング
10. That's the Chance You Take
Johnny Watson カヴァー、またもワトソン曲ではうって変ってスロウに粛々淡々と。溢れるホーンに溶け込み、まだまだ出るであろう声も抑えつつ、それでもしっかり感情コントロール
11. Let Me Down Easy
Little Milton カヴァー、たたみかけるように熱烈に訴えるエモーション。サウンドもかなり支えてくれていて、7分に亘る厚みあるエンドに

個人的にはブルース傾倒でなく、馴染みある音を、そしてヒストリー的にエタがカヴァーしたくなる曲ってのが真に伝わって面白かったです。これまでになく、まったり進行も少なめ。抑揚ある作品…でも、これが遺作。心からご冥福をお祈りいたします。

<過去レビュー>
1973年 Etta James
1974年 Come A Little Closer
2003年 Let's Roll
*2008年 Cadillac Records V.A.


 

DreamerDreamer
アーティスト:Etta James
販売元:Verve Forecast
(2011-11-08)
販売元:Amazon.co.jp
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