最初に発売されたのは1985年。以降、VHS→LD→VCD→DVD と記録媒体を変えて、発売を繰り返してきましたが、長らく廃盤(今までは、統一してタイトル『Live at Park West』)。。。しかし、2008年9月30日、アレサ唯一の公式単独ライヴDVDが、嬉しいリイシュー!発売元はオランダのImmortal というレーベル、タイトルは『Queen of Soul - Live from Chicago』に変更になっています。今回はさらに、DVD のほか、CDとしても発売されました!!Arista 期における、アレサ初のライヴCDとカウントして良いでしょう。
★DVDは、初の 5.1 Surround 仕様
(今までのリリース内容と変わらず、ボーナスマテリアル等も無し)
★CDは、デジパック仕様/DVDと完全に同内容
(オープニングの映像と一緒に流れる、ライヴ時以外でのアナウンサーによる実況も収録してたり、さらにCDとして聴くには結構違和感のある、単に10曲目「Respect」の繰り返しとなる「Respect (Reprise)」もラスト16曲目に収録)
1985年4月4日、シカゴのパーク・ウェストにて開催されたライヴ。だいぶ前に、Aretha Franklin SPARKLE (Unofficial Fan Site) 内にレビューをアップしていますが、改めて“見て・聴いた感想”を、今日は徒然と♪
(4:12) 01. Love Is The Key (1983* - Maze cover)
(5:34) 02. Love All The Hurt Away (1982 - only Aretha version)
(3:00) 03. Day Dreaming (1972)
(2:14) 04. I Say A Little Prayer (1968)
(1:24) 05. See Saw (1969)
(2:30) 06. Rock Steady (1971)
(6:22) 07. Something He Can Feel (1976)
(2:11) 08. Think (1968)
(5:25) 09. Ain't No Way (1968)
(2:33) 10. Respect (1967)
(4:58) 11. Sweet Bitter Love (1965 & 1985*)
(4:40) 12. It's My Turn (1981)
(5:44) 13. Freeway of Love (1985*)
(3:21) 14. Didn't It Rain (Traditonal)
(2:49) 15. Jump To It (1982)
(1:00) 16. Respect (Reprise - Endroll)
ライヴ会場は、例えるならBillboard Live みたいなところなのかな。客席には座席だけでなく、飲食できるテーブルがあったりして、ほとんどのオーディエンスは座って鑑賞。でも、アレサが出てくるや否や、会場の盛り上がりは既に最高潮。1曲目「Love Is The Key」はMaze 1983年のカヴァー。当時のダンクラブームに火を付けていたナンバーで、アレサもご機嫌にお得意アドリブを披露。声の調子は、この時点では良い感じだ。2曲目「Love All The Hurt Away」は、本来であればGeorge Benson とのデュエット。ここでアレサは、一人疑似デュエットを始めてしまうのだからスゴイ!ベンソンのパートを、一層低い(まるで男性)ヴォーカルで歌い、会場を楽しませてくれる。3曲目「Day Dreaming」は、当時の声と比べると艶のないタバコ枯れが顕著なので、レコードの時とはだいぶイメージの異なるかも(以降、アトランティックのナンバーは、そんな感じです)。続く「I Say A Little Prayer」「See Saw」「Rock Steady」の3曲は、淡々と曲が終わってしまうので、なんとなくメドレーの雰囲気。「I Say A Little Prayer」での会場の盛り上がり・演奏は、結構カッコイイ。だけど、途中バックコーラスに歌を任せちゃったり、ちょっと手抜き感もあり(でもアレサは、80年代以降のライヴではだいたいこんな感じです)。ちょっぴり叫んだりってのもあるけど、それも長くは続きません。「See Saw」は淡々と繋ぎ…「Rock Steady」は、ちょっくら物足らないくらい1オクターブ下げたくらいで、延々歌ってます(消化曲扱い?)。
7曲目「Something He Can Feel」は、しっかり歌います。アレサの艶っぽさ、会場をゆったり盛り上げるシーンには注目。8曲目「Think」では音速パンチ!こちらも淡々とこなす感じですが、早口アレサを堪能できます。9曲目「Ain't No Way」は、今でもよく使われる大きなホーンを2回鳴らして、イントロへ。盛り上がりの部分も、原曲と比べちゃうと物足らないメロディですが、当時のアレサの曲への解釈は面白いなぁと、特に映像を見てると感じました。10曲目「Respect」は、これまた淡々と語るように歌ってます。でも、後半はアレサの気合もしっかり伝わりますよ。
11曲目「Sweet Bitter Love」は、しっかり聴いてもらいたいです!前年にアレサは父 C.L. Franklin を亡くし、このライヴの数ヵ月後にリリースされるアルバムの中でセルフカヴァー…まさしく、父を追悼する曲として歌いあげているのだ。元々は1965年のアルバム『Soul Sister』に収録されていた曲だが、アレサは自分の極めたい音楽を見つけた頃でもあった(Jazz To Soul)。曲自体は、シングルカットはされたものの全くヒットしていないが、アレサはこの曲に家族への愛なども重ねていたに違いない。アレサはAtlantic 期にもこの曲を吹き込んでいたのだ(未発表曲として、2007年『Rare & Unreleased Recordings』にも初収録された)。そういった意味でも、アレサはこの曲を歌い上げる時、完全にソウルと化す。アルバム『Who's Zoomin' Who』でのシャウトは確かに凄かったが、このライヴで聴けるシャウトは、ライヴ中最も凄まじいものだったのではないだろうか。
12曲目「It's My Turn」はDiana Ross のカヴァーとしてプロモカットされた曲(R&B29位)。技巧は確か、なんとも哀愁たっぷり。アレサのシャウトも弾けている。13曲目「Freeway of Love」は1985年の大ヒットではあるが、客席はそんなに盛り上がってない(4月のライヴだが、シングルカットされたのは6月)。ホーン使いなんかも、今とまったく同じなので、既にこの時点でライヴアレンジは完成していたみたい。14曲目「Didn't It Rain」はMahalia Jackson も歌ったクラシックソング。1曲目同様、こういったカヴァーからは、アレサの魅力は特に大きく伝わってくる。実質ラスト「Jump To It」は、当時のアレサにとってのビッグヒットナンバー(4週連続R&B1位・全米24位)。ピアノやコーラスとの掛け合いが、ライヴで聴いてもカッコイイ!CDもDVDも、曲はラストにブチッと終わってしまい、「Respect」でのライヴシーンがブツ切りで再び…(エンドロール用なんですが、なぜこれがCDに収録されてあるんだろう…ちょっと編集者の愛を感じないなぁ)
決して、良い出来とは言い難いパフォーマンスなんですが、未だ日本に来ないアレサを拝める重要な記録です。もっと声の調子が良いときは、もっと凄いことになっているので、そんなライヴ盤の発掘、今後期待したいところっすね。今なら、CDは1000円ちょっとで買えます。DVDは、HMVでしか買えない(?)みたいだけど、また廃盤になったら悲しいので、お早めに!
ライブ・アット・パーク・ウエスト
Live at Park West
Queen of Soul: Live from Chica
Queen Of Soul: Live From Chicago
★DVDは、初の 5.1 Surround 仕様
(今までのリリース内容と変わらず、ボーナスマテリアル等も無し)
★CDは、デジパック仕様/DVDと完全に同内容
(オープニングの映像と一緒に流れる、ライヴ時以外でのアナウンサーによる実況も収録してたり、さらにCDとして聴くには結構違和感のある、単に10曲目「Respect」の繰り返しとなる「Respect (Reprise)」もラスト16曲目に収録)
1985年4月4日、シカゴのパーク・ウェストにて開催されたライヴ。だいぶ前に、Aretha Franklin SPARKLE (Unofficial Fan Site) 内にレビューをアップしていますが、改めて“見て・聴いた感想”を、今日は徒然と♪
(4:12) 01. Love Is The Key (1983* - Maze cover)
(5:34) 02. Love All The Hurt Away (1982 - only Aretha version)
(3:00) 03. Day Dreaming (1972)
(2:14) 04. I Say A Little Prayer (1968)
(1:24) 05. See Saw (1969)
(2:30) 06. Rock Steady (1971)
(6:22) 07. Something He Can Feel (1976)
(2:11) 08. Think (1968)
(5:25) 09. Ain't No Way (1968)
(2:33) 10. Respect (1967)
(4:58) 11. Sweet Bitter Love (1965 & 1985*)
(4:40) 12. It's My Turn (1981)
(5:44) 13. Freeway of Love (1985*)
(3:21) 14. Didn't It Rain (Traditonal)
(2:49) 15. Jump To It (1982)
(1:00) 16. Respect (Reprise - Endroll)
ライヴ会場は、例えるならBillboard Live みたいなところなのかな。客席には座席だけでなく、飲食できるテーブルがあったりして、ほとんどのオーディエンスは座って鑑賞。でも、アレサが出てくるや否や、会場の盛り上がりは既に最高潮。1曲目「Love Is The Key」はMaze 1983年のカヴァー。当時のダンクラブームに火を付けていたナンバーで、アレサもご機嫌にお得意アドリブを披露。声の調子は、この時点では良い感じだ。2曲目「Love All The Hurt Away」は、本来であればGeorge Benson とのデュエット。ここでアレサは、一人疑似デュエットを始めてしまうのだからスゴイ!ベンソンのパートを、一層低い(まるで男性)ヴォーカルで歌い、会場を楽しませてくれる。3曲目「Day Dreaming」は、当時の声と比べると艶のないタバコ枯れが顕著なので、レコードの時とはだいぶイメージの異なるかも(以降、アトランティックのナンバーは、そんな感じです)。続く「I Say A Little Prayer」「See Saw」「Rock Steady」の3曲は、淡々と曲が終わってしまうので、なんとなくメドレーの雰囲気。「I Say A Little Prayer」での会場の盛り上がり・演奏は、結構カッコイイ。だけど、途中バックコーラスに歌を任せちゃったり、ちょっと手抜き感もあり(でもアレサは、80年代以降のライヴではだいたいこんな感じです)。ちょっぴり叫んだりってのもあるけど、それも長くは続きません。「See Saw」は淡々と繋ぎ…「Rock Steady」は、ちょっくら物足らないくらい1オクターブ下げたくらいで、延々歌ってます(消化曲扱い?)。
7曲目「Something He Can Feel」は、しっかり歌います。アレサの艶っぽさ、会場をゆったり盛り上げるシーンには注目。8曲目「Think」では音速パンチ!こちらも淡々とこなす感じですが、早口アレサを堪能できます。9曲目「Ain't No Way」は、今でもよく使われる大きなホーンを2回鳴らして、イントロへ。盛り上がりの部分も、原曲と比べちゃうと物足らないメロディですが、当時のアレサの曲への解釈は面白いなぁと、特に映像を見てると感じました。10曲目「Respect」は、これまた淡々と語るように歌ってます。でも、後半はアレサの気合もしっかり伝わりますよ。
11曲目「Sweet Bitter Love」は、しっかり聴いてもらいたいです!前年にアレサは父 C.L. Franklin を亡くし、このライヴの数ヵ月後にリリースされるアルバムの中でセルフカヴァー…まさしく、父を追悼する曲として歌いあげているのだ。元々は1965年のアルバム『Soul Sister』に収録されていた曲だが、アレサは自分の極めたい音楽を見つけた頃でもあった(Jazz To Soul)。曲自体は、シングルカットはされたものの全くヒットしていないが、アレサはこの曲に家族への愛なども重ねていたに違いない。アレサはAtlantic 期にもこの曲を吹き込んでいたのだ(未発表曲として、2007年『Rare & Unreleased Recordings』にも初収録された)。そういった意味でも、アレサはこの曲を歌い上げる時、完全にソウルと化す。アルバム『Who's Zoomin' Who』でのシャウトは確かに凄かったが、このライヴで聴けるシャウトは、ライヴ中最も凄まじいものだったのではないだろうか。
12曲目「It's My Turn」はDiana Ross のカヴァーとしてプロモカットされた曲(R&B29位)。技巧は確か、なんとも哀愁たっぷり。アレサのシャウトも弾けている。13曲目「Freeway of Love」は1985年の大ヒットではあるが、客席はそんなに盛り上がってない(4月のライヴだが、シングルカットされたのは6月)。ホーン使いなんかも、今とまったく同じなので、既にこの時点でライヴアレンジは完成していたみたい。14曲目「Didn't It Rain」はMahalia Jackson も歌ったクラシックソング。1曲目同様、こういったカヴァーからは、アレサの魅力は特に大きく伝わってくる。実質ラスト「Jump To It」は、当時のアレサにとってのビッグヒットナンバー(4週連続R&B1位・全米24位)。ピアノやコーラスとの掛け合いが、ライヴで聴いてもカッコイイ!CDもDVDも、曲はラストにブチッと終わってしまい、「Respect」でのライヴシーンがブツ切りで再び…(エンドロール用なんですが、なぜこれがCDに収録されてあるんだろう…ちょっと編集者の愛を感じないなぁ)
決して、良い出来とは言い難いパフォーマンスなんですが、未だ日本に来ないアレサを拝める重要な記録です。もっと声の調子が良いときは、もっと凄いことになっているので、そんなライヴ盤の発掘、今後期待したいところっすね。今なら、CDは1000円ちょっとで買えます。DVDは、HMVでしか買えない(?)みたいだけど、また廃盤になったら悲しいので、お早めに!



