足かけ3年にかけて録り貯めた作品を、アルバムとして一挙放出といったところでしょうか。結構ヴォーリューミーに16曲(うち3曲はIntro, Interlude だけど 趣向凝らした独立した曲のよう)+国内盤は、さらに昔の曲を追加したりして全18曲。シェリー・デニスの曲が満載の作品に仕上がっていると思います。決して、録音年が異なったりしても聴き苦しくもないし、BAD BOY が放つ純情派と言った感じ。

実質2曲目「I Love You」からスタート。こちらは Jim Jones & Yung Joc をフィーチャーし2006年にR&B38位を記録した曲。こういった曲からスタートしちゃってるところが、なんだかニューアルバムとしての真新しさに欠けたっぽいね。でも清涼感のあるヴォーカル、今時の女の子R&Bシンガーって感じ。3曲目「Portrait of Love」はYung Joc & Gorilla Zoe をフィーチャーし、2007年にヒット(でもR&B55位止まり)。こういったテンポの良いズンドコビートとドライなヴォーカルが抜群にマッチ。4曲目「Remind You」はRodney Jerkins プロデュース。続く、「All I Wanna Do」「Alright」なんかも、それぞれ在りがちではあるけれど、どんな曲にもきれいにメロディに乗っかってくるところからして、結構実力はあるだろうねー。タイトルにもなっている「In And Out of Love (Interlude)」を挟み、8曲目「Dropping Out of Love」は切ないミディアムナンバー、どこか90年代のR&Bを思わせるメロディラインにシビレマス。。。9曲目「Pretend」は今年シングルカットされたがR&B116位止まり。シンセ使いなんかも良いんだけど、ちょっとインパクトに欠けるのかな。11曲目「Act Like You Know」はTimberland プロデュース、レーベルも意識しつつヒップホップテイストの強い実験ビート(決して迫力はないが)。

まぁ、今回は若干全曲紹介はしてませんが、前半は確かに面白い。だけど、それなりに歯切れの良いアルバムなのに、後半どこかだれてしまった。彼女の魅力をもっと引き出せるプロデュース、楽曲に、今後期待したいところです。Diddy が買って出て、かなり客演なんかにも起用されているから、まだまだ有望なはず。ちょっとだけ、辛口でした。

イン・アンド・アウト・オブ・ラヴ


In and Out of Love
In and Out of Love