『Off The Wall』『Thriller』『Bad』『Dangerous』という4枚の大ヒットアルバムの次に出したのは、4枚のアルバムからの初のベストアルバムと、オリジナルアルバムをまとめた2枚組。ただし、当時はオリジナルアルバムもかなり嬉しい内容なんだけど、ベスト盤という言葉が飛び交いすぎて、どうもオリジナル盤となるディスク2枚目がどうも軽視されてきた印象があるんです。今でこそ、マイコーのベスト盤発売は乱発しすぎで珍しいものではなくなってしまったけど、当時では大騒ぎ。だからこそ、この2枚目のオリジナルアルバムを今一度しっかり聴いてみたいなぁと思った次第です。

<Disc.1>
全15曲収録のベスト盤的内容

<Disc.2>
1.「Scream (with Janet Jackson)」
妹ジャネットと共演した夢のデュエットシングル(1st / R&B2位・POP5位)…Jam & Lewis が担当し、アグレッシブなR&Bに仕上がっている
2.「They Don't Care About Us
民族リズムをとり入れつつも、豪快な圧力をバシバシ感じるマイコーらしい作品(5nd / R&B10位・POP30位)
3.「Stranger in Moscow
パイオニアとしてのヒューマンビートボックスを軸にビートを取り、スロージャムなバラードとして仕立てた実験的作品(6th / R&B50位・POP91位)
4.「This Time Around
90年代初頭のマイコー節が戻ってきたかのような意味深なポップビート、歌われ方・メロディにキュンキュン(promo 4th / R&B42位)
5.「Earth Song
アルバムでは毎度恒例となる平和ソング、そんな最も熱が帯びる美しくも切ない楽曲…これがシングルっていうのが、マイコーならでは(3rd / チャートイン無しながら、世界単位ではアルバム中最も売れたシングル ※300万枚以上)
6.「D.S.
ギターが曲に強さを与える、80年代後半のマイコーを回帰させる作品
7.「Money
ラップを披露するマイコーが新鮮、サビはいつものメロディメイカー振りを発揮した独特ファルセット
8.「Come Together
1988年に限定発売されたヴァージョンの新録音、重音が響き、ロックなマイコーを堪能できる
9.「You Are Not Alone
王道バラード!!これは偽りなく名曲(2nd / R&B1位・POP1位)
10.「Childhood [Theme from "Free Willy 2"]
「Scream」のカップリングで実質両A面扱い、子供好きなマイコーならではの優しい仕上がりになっている(映画の主題歌)
11.「Tabloid Junkie
1曲目同様の作り、これはプロデューサー色あってこそだろう
12.「2 Bad
名曲「Bad」とは異なり、かなり最先端なR&Bを披露している…音のうねり方がかっこよすぎる!
13.「History
曲名まんま、王道ヒストリーってな感じのイントロ…R&Bビートからスタートし、後半は静かに熱く歌われる歌詞に注目かな、沁みます
14.「Little Susie
聖歌?アコースティック?様々な要素が詰まった、奥深いバラード
15.「Smile
ラストは意外にもスタンダード、あの名曲のカバーです!!!こんなキレイなバイオリンとかアリ?なんか、落ち着いちゃった印象が最後にきてあるけど、やっぱマイコー歌上手いなぁと感じさせる。驚きの原点回帰な展開でした

77分のボリューム、これは大事に聴きたいアルバムです。アルバムからのシングルは結構有名だけど、アルバム後半なんて列記としたオリジナルマイコーの噴出!!ベスト盤に流されず、アルバム2枚目を味わって聴きましょう!!90年代のマイコーの仕事も、やはり流石ですから。

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