長尺のソウルマン、バリー・ホワイト。何度も復活を願うようなアルバムが作られているが、どうもこの時点までは泣かず飛ばずな印象。それでも、彼の持ち味である長尺曲は、その時も健在!

R&B22位・POP143位。全体的に、当時の音を多様しすぎて、バリー・ホワイトの音的魅力がどこかに埋もれてしまった感は否めないが、それでも彼の

1.「Responsible」4:41
低音をジリジリ効かせ、その裏ではシンセが高らかに響く面白い楽曲…それでもヴォーカルは退屈さも残り、少しのチグハグさは否めない
2.「Super Lover」4:52
1989年、B面扱いのこの曲がまずは先行ヒット(R&B34位)…しゃがれた声も披露したり、ヴォーカルは活き活きした印象。それでも、新たな魅力を発見できるには至ってないなぁ・・・緩めのミディアムビート曲で、悪くはないんだけど
3.「L.A. My Kinda Place」4:50
これはシングル的な要素が強い!ピアノやシンセやホーンや女性コーラスが自然と絡み合っていて高評価。互いの存在を強調することなく、実に爽快なファンキーソングに仕立てているのが心地よい。これぞ、バリーズグルーヴというべくハイパーさを感じとれるのではないだろうか?!
4.「Follow That and See (Where It Leads Y'all)」5:04
前曲に続いて、シンセや女性コーラスが上質で、それでいてラテン的な味わい。結構いなせな感じがして、これもグーです
5.「When Will I See You Again」5:51
これは、バリーが昔からこだわった作りの音使い…スローで甘くて、それでいて淡々と押し通す部分は、さすが
6.「I Wanna Do It Good to Ya」6:00
実質A面だったこの曲は、1990年になってヒット(R&B26位)…テンポはミディアム、3・4曲目からファンキーさを抜いたというか、緩さ全開!音はポップだけど、どこかダラダラ歌っている つのだ★ひろ という感想がピッタリなのかもしれない
7.「It's Getting Harder All the Time」5:09
持ち前の甘さ以上に、囁く低音が冴えるスローバラード
8.「Don't Let Go」9:08
普通に聴いたらダレルと思う長さです…でも、この9分という長さでストーリーを奏でるのがバリー流。ジャジーでいて、しっとり壮大な世界観を創りだしている(ほぼ演奏パートが多くを占める)
9.「Love's Interlude / Good Night My Love」7:46
ラストはインタールードとの合体になる、面白い仕掛け。前曲からの流れを考えると、ちょっと眠くなりますが、洒落た雰囲気作りが上手いなぁと感心してしまう

前半は当時の音を取り入れつつも、後半は昔からのバリーならではの創り方。目立った真新しさは無かったけど、やはり細部への音のこだわりは凄みがあります。時折効かせるシャウトなんかは、もっと多用して声の迫力を出しても良かったのかな。低音だらけで、アレンジの幅が狭い印象もあったんで。

※翌年のQuicy Jones 曲への参加から、徐々に再ヒットへと結びつけていくんで…このアルバムは、その手前な作品っていう位置づけになるんでしょうね〜

The Man Is Back!The Man Is Back!
アーティスト:Barry White
販売元:A & M
発売日:1995-12-19
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