彼らにとって、8枚目のオリジナルアルバム。マイコー14才で、変声期の辛さは微妙な時期ながら、初々しいヴォーカルは健在。今回は今まで以上に、他の兄弟たちがしっかりバックアップしてくれているようで、ジャクソンズへの移行を少々ながら感じさせる。30分弱のアルバムで、飛ぶ鳥の勢いだった彼らには少々ヒット性が落ちていたころ。それでも、2つのヒットシングルを収録した、大人と子供も狭間を感じさせる、面白いポップソウルアルバムに仕上がっています。

1.「Skywriter
兄貴たちのコーラスの厚みが増し、ナイステンポで聴き手を虜にする力のある楽曲。ギターも攻撃的に入る一方、コーラスの強弱が曲をご機嫌にしてくれています
2.「Hallelujah Day
2nd シングル、R&B10位・POP28位…前曲同様、ご機嫌!鐘の音が鳴ったり、ストリングスが爽快感をもたらしてくれていたり、覚えやすいメロディだったり、これぞジャクソンファイブ!!
3.「Boogie Man
ベースの唸りにカッコイイ!ファンクなんだけど、音自体は薄め。ちょっと地味目なメロディラインが、混沌とした雰囲気にさせています。マイコーをはじめ、それぞれが、得意とするパートをうまく融合させています
4.「Touch
Diana Ross 去りし後のSupremes のカヴァー…ストリングスと兄弟コーラスの美しさに惹かれてしまいます。マイコーのやや苦しそうなメロディを、しっかり支えるバックが頼もしい
5.「Corner of the Sky
1972年に発売された先行シングルで、R&B9位・POP18位を記録。可愛らしいアレンジに可愛らしいコーラス、早口気味のヴォーカルとの相性も面白い。プチブギーな楽曲で攻めてきたところに、当時の評価が分散?!
6.「I Can't Quit Your Love
The Four Tops のカヴァー、Motown 敬意嬉しくなります。マイコーのパートで押し通して、期待通りの、なかなか聴きごたえある楽曲。ホーンの弾け方もちょうどよくて、耳にしんなり
7.「Uppermost
優しげに歌い通すマイコーのヴォーカルは地声なのか、彼が後に技するファルセットとの一体なのか、、、そんなとこも若干ながら感じさせます。あっという間に終了する感覚は、ソウルアルバムの流れを踏まえてるからかな〜
8.「World of Sunshine
マイコーの出番はほぼ無し…目玉がなくなるのは惜しいけど、後ろの兄貴とかからすると、活躍の場が広がり嬉しくなっちゃう感じなのかな、それとも悲しいサポート?!
9.「Ooh, I'd Love to Be With You
4曲目にも似た、美しさが際立った仕上がり。眠くなってくるようで、夜にぴったりな心地よさ十分
10.「You Made Me What I Am
マイコー、弾けてます!高音も絶好調、アドリブのシャウトもクール!デビュー当時のマイコーが帰ってきたって言えるくらいに、ポップで最高!この曲は、ジャクソン5に期待する多くの人が気に入る曲だと思います。

だんだんマイコーのパートが減ってきたのは顕著に感じます。ただ出だし数曲のご機嫌さ、後半の新しい試みはだいぶ楽しめるはず。中盤、ちょっともがき気味にも感じますが、あっという間のアルバムなので気にならない範囲かも。埋もれがちのアルバムだと思うのですが、、、今はお得な2 in 1なんかで気軽に手に入れてみてほしいです。


SkywriterSkywriter
アーティスト:The Jackson 5
販売元:Universal
発売日:2009-03-24
クチコミを見る

スカイライター/ゲット・イット・トゥゲザー+3
スカイライター/ゲット・イット・トゥゲザー+3
クチコミを見る