
TVでは、『Thriller』からの大ヒット曲「Thriller」「Beat It」、さらには「Bad」あたりを頻繁に流していますが、1990年代に突入してからもマイケルは健在でした。1991年にリリースされて大ヒットした、Epic移籍第4弾アルバム『Dangerous』…「Black or White」は当時爆発的なヒットを記録し、このアルバムの頃から頻繁にリミックスにもだいぶ趣向が凝らされるようになったわけです。そんなタイミングで、日本企画盤として10曲のリミックスアルバムがリリースされましたが、現在は廃盤。ちょっとの間は高騰するかもしれませんが、今となっては結構安価で入手可能な作品なので、違った視点で聴いていただければと思います。
1.「Black Or White (The Clivilles & Cole House / Club Mix)」
11曲目の全米1位獲得曲になったのと共に、90年代前半を代表するヒット曲として知られています。これが、当時のヒットメイカー及びリミキサーのC&C Music Factory の手にかかり、ポップなデジテクハウスチューンに仕上がっています
2.「Rember The Time (New Jack Swing Mix)」
3.「Remeber The Time (Acapella)」
前者は、原曲のイメージを崩さずも、オリエンタルな装いを取り除いて、スムースなアレンジ。リミックスには、プロデューサーでもあるTeddy Riley が手掛けています・後者はアカペラなので、ちょっとリミックスという概念からは外れますが、ヒューマンビートボックスも軽く交えながら展開する流れに、1曲としての成り立ちを感じてしまう新鮮な選曲
4.「In The Closet (The Reprise)」
5.「In The Closet (The Underground Mix)」
前者は、後に「You Are Not Alone」のリミックスなどを手掛けることになるハウス界の重鎮Frankie Knucles が手掛けています。当時にしては斬新すぎるBPM調整魔術をいち早く取り入れ、Def 系の先駆けとなっています(でも、ここでは短すぎる2分半ほどのインタールードダブ的な扱いなのが惜しい)。後者は、Tommy Musto なるリミキサーが担当。こちらでも、ハウス技術の先端を聴くことができますが、マイコーのダブ系ヴォイスの展開にとどまっています
6.「Who Is It (Lakeside Dub)」
7.「Who Is It (Moby's Raw Mwercy Dub)」
前者はダブながら、原曲をブチ壊したテクノサウンドに驚愕。後者は、同じくモービー担当で、非常にシリアスなダークネスな内容に仕上がっているのが面白い。こちらはダブという表記はあるものの、きちんとヴォーカルを乗せていてそこそこ楽しめます
8.「Jam (Silky 7")」
9.「Jam (Roger's Jeep Mix)」
前者はSteve "Silk" Hurley によるリミックスで、原曲を軽やかなハウスに変えた成功作。曲の力強さは薄れ、楽しめるハウスに変化したのが特徴かな(エディットされてますが)。後者は、オリジナルをストリート寄りに解釈を変えたR&B
10.「Give IN To Me (Vocal Version)」
オリジナルとはそこまで違いはないが、Slash のギターがより激しい内容に変化を与えてくれている
『Dangerous』からシングルカットされ、リミックスが用意されたものについては、一通り押さえられてます。「Heal The World」「Gone Too Soon」「Will You Be There」のバラードについては、当時の技術からかリミックスが無かったので、このEPにてほぼ網羅ということになります。ただし、これでは物足りない人は、いずれも多数種類のシングルリミックス集が発売されているので、いろいろチェックしていただければと思います。まずは、このへんから聴いてみるのが無難かな。
デンジャラス~ザ・リミックス・コレクション
アーティスト:マイケル・ジャクソン
販売元:株式会社エピックレコードジャパン
発売日:1993-09-09
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ハウス系弱いんでIn The Closetの詳しいお話は勉強になりました。