べHip-O Select より世界7500枚限定で7月3日に発売された3枚組CD『Hello World : The Motown Solo Collection』が、いよいよ一般流通。アマゾンで購入しまして、昨日夜に到着です。マイコーが死去する前からリリース予定されていた作品ですが、国内盤マイコーの紙ジャケシリーズ然り、生誕50周年を機にマイコーの再評価が相当高まっていた矢先ですね。。。僕は、Rhino Handmade と、このHip-O Select だけは頻繁にサイトを覗くんですが、マイコーのファンとしてはマイコー逝去前から、このCD情報は押さえていただけに、そしてマイコーが亡くなってしまったから余計に、このCDに愛着と期待を持っていました。

実は、モータウン期のマイコーのアルバムは全部を押さえてなかったので、僕にとってはかなり嬉しいCD。ソロ作品『Got To Be There』『Ben』『Music & Me』『Forever Michael』に加えて、『Looking Back To Yesterday』という未CD化アルバム、さらに『Farewell My Summer Love』、さらにさらに、10曲のオリジナルミックス音源を打加えた全71曲。悶絶です。

以前、1st ソロアルバム『Got To Be There』は取り上げたことがあったので、今回は2nd ソロアルバム『Ben』を。特にタイトル曲は、日本においてリバイバルでドラマの主題歌に使われたり、現在大ヒット中の国内盤ベスト『King of Pop』にもボートラとして収録されたりと、人気がありますね。

マイコーのソロ作の中でも最もヒットしたアルバム(全米5位)。さらに、この頃のマイコーは飛ぶ鳥の勢いが如く、ヒットというか曲をリリースしまくっていました(1972年にはソロ作を2枚・ジャクソン5としても1枚リリース)。

今回は発売されたばかりの3枚組CDより、ボートラ分も含めて紹介します。音がしなやかで聴きやすく、高音もしっかり輝いてます。

1.「Ben
アコースティックバラードの全米1位・R&B5位のシングル(本アルバムからは唯一のシングルカット)。優しい歌声に癒しを感じる、10代前半と思えないテクニックに驚きです
2.「Greatest Show on Earth
幾分元気、ストリングが華麗に曲を引き立てます。Jackson 5とは異なりコーラスに頼らず、マイコーの魅力だけで突き抜け方は最高潮
3.「People Make the World Go Round
Hal Davis で有名な楽曲、妖艶なアレンジ・シリアスな印象も含む中、哀愁を引き出すようなマイコーの歌い方にトロトロ。曲調はかなり大人びてます
4.「We've Got a Good Thing Going
まるで午後の公園、爽やかなテンポで、涼しげなアレンジと歌い方
5.「Everybody's Somebody's Fool
こぶしがソウルフル、いつもと異なるコーラスとの相性もなかなか興味深いです
6.「My Girl
テンプスとは違う、少年ならはのポップさと若々しさがみなぎってます。でも、グループの時と異なり、叫びすぎてないのでキンキンしてなくて聴きやすいのが特徴
7.「What Goes Around Comes Around
ストリングスと、軽快なテンポの相性が心地よく、アルバム全体を引き立たせてくれています
8.「In Our Small Way
ここに収録されているヴァージョンは、オリジナルLPと異なるトラックダウンとかってブックレットには記載がありますが、よく分かりません。最近は「I'll Be There (Acoustic Version)」なんてのも蔵出し(?)されたなんていう無理やりな話題がありましたが、アレンジよりもマイコーの手腕に魅力が詰まってるのが最大の宣伝文句じゃないかなぁ。ポップなメロディで、張り裂けるヴォーカルが酸っぱいです
9.「Shoo-Be-Doo-Be-Doo-Da-Day
当時、Stevie Wonder の影響をモロに受けていたのが濃く出てます、ビブラートや高音なんて、師を真似てますよ絶対に
10.「You Can Cry on My Shoulder
モータウンならではの美しい旋律を、マイコーの優しげなヴォーカルが伝う素敵な楽曲

※Bonus
Don't Let It Get You Down
この流れで聴いたからでしょう。マイコーの声が明らかに違うんです。前作の録音時期とはおそらく1年半くらい差があるんですよね。マイコーのやや太くなった声に、成長を感じつつ、まばゆい声の終焉に切なさを覚えたり。曲はご機嫌ですが
You've Really Got A Hold Me
中〜高音では、完全に大人になってからのマイコーのヴォーカルを節々に感じることができるんです。これぞ、マイコーの成長記録完全版
Melodie
Music & Me』のテイクとして録られていたそうですが、分数の関係でこちらのディスクに収められてます。ちょっと苦しそうなヴォーカルが斬新
Touch The One You Love
白人に向けて歌われたような、ポップすぎる楽曲。当時の主体的なアメリカ〜って感じ

まだ聴き始めではありますが、『Ben』はちょうどマイコーの変声期に差し掛かる前のアルバムなんですね。自身にとっても最大のモータウンソロヒットとなった作品でもあるので、これは記念碑的なアルバムとして位置付けて良いでしょう。いやー、モータウンソロコンプリート3CD、続きが楽しみです。

ベンのテーマベンのテーマ
アーティスト:マイケル・ジャクソン
販売元:ユニバーサル インターナショナル
発売日:2005-05-25
おすすめ度:5.0
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Hello World: The Motown Solo CollectionHello World: The Motown Solo Collection
アーティスト:Michael Jackson
販売元:Hip-O Select
発売日:2009-07-21
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