W21作目が『Whitney Houston』、そして2作目は苗字を取った『Whitney』(邦題は「ホイットニー?〜すてきなSomebody〜」)…US盤、国内盤ともに、短絡的なタイトルに思いますが、これぞ自分という感じの、名刺代わりとも言える、さすがのズンドコ名曲ヒットパレード。

今から22年前の作品なので、音はかなり古めかしいです…。だけど、当時のポップセンスに、抜群のヴォーカル力を武器にして、それまでに無かった名曲が次々と創られているかのようです。

1.「I Wanna Dance with Somebody (Who Loves Me)
1stシングル、もちろんの如く全米1位(4曲目)。邦題の「すてきなSomebody」というのが、どうも、今尚しっくり来ない…(僕が英語のセンセイだったら、生徒がこんな訳したら、当然怒る)。ピコピコな音で、元気なヴォーカル…いやいや、当時はこれが良かったんです
2.「Just the Lonely Talking Again
Sam Dees 作の素敵なバラード。前曲とはまったく異なり、透き通るようなヴォーカルが印象的
3.「Love Will Save the Day
邦題「愛がすべてを」。アレンジは古いけど、シンセもギターも、なかなか疾走感があって楽しめます。ヴォーカルの歯切れの良さ、迫力の高音も、この曲の魅力。でも、この曲のシングルカットによって、シングル連続1位記録は止まりました(全米9位)
4.「Didn't We Almost Have It All
2ndシングル、全米1位(5曲目)。邦題「恋のアドバイス」。伸びのあるヴォーカル、メロディ展開も絶妙。初々しさあれど、ホイットニーの表現力あってこそ成立した名曲
5.「So Emotional
3rdシングル、全米1位(6曲目)。邦題「やさしくエモーション」(ルー大柴か?)。ロックテイストも交えつつ、ディープな味わいも含んだサビは聴きどころ。今までにないコーラスを、ちょびちょびと加えていて新鮮(でした)
6.「Where You Are
邦題「いつもあなたと」。邦題多すぎ。。。80年代な音世界だけど、今でも自然と耳を傾けたくなるヤンワリした仕上がりのバラード。Kashif プロデュース
7.「Love Is a Contact Sport
Stevie Wonder 路線、シンセがガンガンなアップテンポ。それにしても、勝手な邦題が無くてホッとしたものの(爆)、恋はスポーツってか?!
8.「You're Still My Man
Gerry Goffin も作品に携わってます。はだけたヴォーカルが当時ならではだけど、ストリングスなどの王道アレンジで、今聴いても陶酔しやすいんじゃないかな
9.「For the Love of You
The Isley Brothers のヒット曲のカヴァー。こういったリスペクトを表してくれるところは嬉しいですね(Clive Davis の作戦っぽいけど)。スムースで、ジャジーで、たまに取り出して聴きたくなる完成度だと思います
10.「Where Do Broken Hearts Go
4th シングル(7曲目)。このアルバムからは4曲もの全米1位が生まれてるところが凄いです。4曲目同様、バラードの極み、その一言に尽きます
11.「I Know Him So Well (with Cissy Houston)」
なんと、母ちゃんとラストを飾るなんて感動的です。互いにファルセットはキレイなんだし、うまく融合しちゃってますが、母ちゃんはやっぱドスが効いてます。当時の若いリスナーはどう感じたのだろうか。いやはや、R&B においてはこういう組み合わせは、自然に聴けるとは思いますが。

音の古さを除けば、完璧でしょう。当時のホイットニーは、やっぱブッチギッテタなぁと。ただ、今もその路線を貫くなんて難しいわけで、人生だったり声の変化に応じたシンガーの味わいがあるんだろうな、と。まっ、80年代のR&B名盤ってのには偽りないっすね〜。リアルタイムな作品で無かったせいか、僕はあんまり聴いてなかった作品なんですが、計算されたアルバムだなぁと改めて感じました。

ホイットニーII~すてきなSomebody(紙ジャケット仕様)
アーティスト:ホイットニー・ヒューストン
販売元:BMG JAPAN
発売日:2008-03-26
おすすめ度:5.0
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ホイットニーII〜すてきなSom
アーティスト:ホイットニー・ヒューストン
販売元:BMGビクター
発売日:1992-12-16
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Whitney
アーティスト:Whitney Houston
販売元:BMG Japan
発売日:1991-10-05
おすすめ度:5.0
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