GL2006年に40歳の若さで急逝したジェラルド・レヴァート。レヴァートだったり、LSGだったり、プロデューサーとしてだったり、約20年に亘りブラックミュージック界には無くてはならない存在でした。

そんな彼のアルバムは、常に一線張ってる感じで、毎度好きだったんですが、今回取り上げるのは、1998年『Love & Consequence』からカットされたCDシングル。実際、彼はハウスを意識したトラックをクラブに結構送り込んでたりしていて(チャートインはしてないけど)、アルバムとは異なる側面で楽しむことができると思います。特に今はR&Bとハウスが融合するのが流行りにもなっているので、新たな感覚できっと聴けるはず。でも、CDシングルなので、探し当てられればとなりますが…。

1.「Taking Everything (LP Version)
オリジナルは、ジェラルドの得意とするメッセージ性の強いバラード
2.「Taking Everything (Soap Opera Remix)
シングルでこそ聴ける、情熱的なバラード。共演の女性シンガーアントネット・ロバートソンの張り裂けるような中域、オペラ歌劇かのようなファルセットが、ジェラルドのドスヴォイスにうまく絡みます
3.「Taking Everything (Dance Remix)
2000WattsDave Anthony がリミックスを担当。デュエットヴァージョンのヴォーカルを採用しています。いたって平坦にズンドコ進行するR&Bハウス。PVでも見れるネトネトした展開が嘘だったかのよう、潔くスカッとした曲に仕上がってます(6分半)
4.「Taking Everything (Timmy Regisford's Dance Mix)
前曲とリミキサーも趣向も変わらないけど、多少編集を加えている(らしい…)、(7分半)
5.「Taking Everything (Instrumental)
単純に“Instrumental”と書かれるとオリジナルヴァージョンのインストかと勘違いしますが、ダンスミックスのインストでした。それも、3曲目・4曲目いずれかのインストではなくて、また趣向が凝らされた展開になってます。さらにヴォーカルもダブに落ち着かず、あれこれヴォーカルを加えてて、普通に1曲として考えて良い仕上がり、あなどれないっす

そんなわけで、ジェラルドオペラ、ジェラルドハウスを楽しむには最適なシングルだったと思います。微妙にデジパック的な仕様になってますが、これは単体R&Bとしては売れたのでしょうか?アルバムはアルバムで、共演者三昧で傑作だと思ってるので、いつか取り上げたいなぁって思います。



Taking Everything
アーティスト:Gerald LeVert
販売元:Elektra / Wea
発売日:1999-01-12
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