SOUL FOOD, SOUL LIFE : Aretha Franklin / So Damn Happy (2003)

今になって、僕がなぜこのアルバムを改めて取り上げるかというと。。。

そうです、そうそう。今日から、久々にアレサのライヴを見に行くからです。“ソウ・ダムン・ハッピー（とっても超幸せー）”なんです。

それに、アレサの昔の曲、アルバムも大好きだけど、今のアレサを好きじゃないと、やっぱりここまでアレサを追わないと思うんですよ。今の声がしっかり詰まったオリジナル作と言えば、正に丁度6年前に発売された、このアルバム『So Dman Happy』ってことになると思います。

6年前のレビューは、Aretha Franklin SPARKLE 内のSo Damn Happy のコーナーに掲載していますが（HPに来てくれている方々のレビューや、トリビアなどはこちらをご参照ください）、発売から6年経った今だからこそのレビューをお届けしたいと思います。

1.「The Only Thing Missin'」
先行シングル、R&B53位を記録。Troy Taylor 作品。やはり最初の高音はインパクト大。緩やかな展開で、70年代ソウルフルな味わいを匂わせているところなんかは、まるで1976年『Sparkle』にも似た感触
2.「Wonderful」
2ndシングル、R&B46位を記録。グラミー賞では、Best Traditional R&B Vocal Performance を獲得！最近ではMelinda Doolittle がデビュー作でカヴァーしてましたね。高低行ったり来たりの難易度で、最後のスキャットは圧巻でしょう
3.「Holdin' On (ft. Mary J. Blige)」
メアリーJは2曲続けて参加。後にアレサも「録音しておいて良かった」という程に、アルバムのテンポを上げてくれる爽快な仕上がり
4.「No Matter What (ft. Mary J. Blige)」
こちらは、かなり緩やか。大人の説得力あるアーバンコンテンポラリーという印象
5.「Everybody's Somebody's Fool」
Jam & Lewis プロデュース。メロディ展開が今のアレサにぴったりのミディアムスロー。無理なく、そして新たな一面を引き出しているようです
6.「So Damn Happy」
タイトルトラックは、めっちゃラヴソング。詩・曲・ピアノ演奏はアレサ、幸せに満ちているヴォーカル。これぞ、ソウルを歌い続けてきたアレサならではの輝かしい光とでも言えるのでは
7.「You Are My Joy」
これも前曲に続き、幸せのおすそ分け。2分半の小さな楽曲だけど、インタールード的に、ひょっこりとアルバムに華を添えてくれています
8.「Falling Out of Love」
意外だったBurt Bacharach との久々の合体作。後半の熱烈な歌い上げは、アレサならではの歌唱。バカラックの減益感もさすがです。2006年にはTrijntje Oosterhuis がバカラックコンセプト（＆プロデュース）のアルバムでカヴァー
9.「Ain't No Way」
未だに誤解されがち！1968年のヒット曲とは異なる“同名異曲”です！これも、前曲に張れるくらい、優しさとパワーに満ちた楽曲。旧知のプロデューサー、Gordon Chambers が手掛けています
10.「Good News」
Norman West プロデュース、淡々と進む中に、アレサならではの説得力を感じるスローナンバー。後にハウスミックスなんかも出ていたようですが、2曲目の「Wonderful」同様、今回はあまりハウスミックスとは相性が悪かったみたい
11.「You Are My Joy (Reprise)」
7曲目のリプライズ、詩と抑揚が異なります。リリックアルバムというか、アレサなりのインタルードを交えた作品を作ったら、自然とこうなったのでしょう。静かなラストでした
※Bonus
12.「The Only Thing Missin' (Blaze Vocal Mix)」
日本盤は結構頑張るんですよ！Blaze のリミックス、ズンドコすっきり。でもヴォーカルに無理ある感じ、多くの人には（説明見ないなら）輸入盤で十分です
13.「The Only Thing Missin' (Furilla Full Vocal Mix)」
これはもっと無理ありますが、音は頑張ってハウスしてます。ただフルと言っても5分弱。特筆すべくは、アナログやプロモCDS収録ヴァージョンと異なる、このCDだけで聴けるヴァージョンってのがポイント

簡単に振り返ってみましたが、PVが作られなかったりプロモーションもあんまりしなかったのは、今考えると、アレサがArista を去る用意をしていたからとも捉えられます。作品としては、ソウルが混じりまくった極上とろけるR&Bアルバム。確か、僕も初めてアレサを生で見たのが6年前…いやー、これからライヴ楽しみです。またレビューしますからねー♪