
メジャーデビューとなった1961年『Aretha with The Ray Bryant Combo』は
過去取り上げたことがあったので、まずは本日は1974年作『Let Me In Your Life』を。
73年にヒットしたシングル(5曲目)を携えてリリースされ、R&B1位・POP14位を記録。シングルヒット3曲、うち2曲がR&B1位。アレサの70年代のアルバムの中でも、時代にフィットした、素敵なナンバーが並びます。ファンク、ジャズ、R&B、様々な要素が絡み合う、70年代中盤期の名盤!
特に2・7・9曲目では、Cornell Dupree のギター(+4・8・10・11曲目でも参加)、Chuck Rainey のベース(+5曲目でも参加)、Bernard Purdie のドラム(+5・8・10・11曲目でも参加)、そしてAretha Franklin のピアノ(+5・8曲目)の共演です。
1.「Let Me In Your Life」
Bill Withers のカヴァー。最初のポロリ鳴るギターが、アルバムの心地よさを準備させます
2.「Every Natural Thing」
Eddie Hinton作、テンポはご機嫌。跳ねるギターに、抑揚のあるベース、自然にファンキーなドラム、アレサのヴォーカルの盛り上がり、そしてホーンまで音が溢れて、いやー豪華なソウル佳曲
3.「Ain't Nothing Like the Real Thing」
Asford & Simpson の名曲バラードのカヴァー、3rd カットされR&B6位・POP47位を記録(1975年にはこの曲でグラミー賞を獲得)。いつになく、サビ前では高音での熱いヴォーカルがたまらない
4.「I'm in Love」
Bobby Womack のカヴァー。2nd カットされR&B1位・POP19位を記録。オリジナルの淡々さ、南部臭さは抜けていて、どんどん天に舞うかの如く上がっていく高音が魅力。アレサのヴォーカルの凄味を堪能できる3分弱のバラード
5.「Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)」
Stevie Wonder 書き下ろしとアナウンスされることが多いですが、実は彼が1969年に録音済のナンバーのカヴァー(当時はリリースされていなかったのかも)。先行シングルとしてリリースされ、R&B1位・POP3位を記録。スティーヴィらしいポップさ、そして堂々としたメロディを大切にした展開。地味に聴こえるかもしれないけど、噛み砕くたびに味が出ます
6.「The Masquerade is Over」
1973年『Hey Now Hey』収録にあったようなジャズ寄りのムーディさたっぷり
7.「With Pen In Hand」
Bobby Goldsboro 作、演奏陣が豪華なんだけど、それよりもゴスペル的な味わいも含ませたスローバラード
8.「Oh Baby」
Aretha Franklin 詩曲、特筆すべくはDonny Hathaway がピアノを担当しています。きめ細やかに、ソウルの美しい世界を演出された憎いバラード曲
9.「Eight Days On the Road」
ちょっぴりテンポを落としながらも、ファンキーな要素を節々に彩った曲。派手さはないけど、作りこみ・演奏はやはり聴きどころ
10.「If You Don't Think」
Aretha Franklin 詩曲、さらに後半ではアレサのジャズ期を支えたErnie Royal のトランペットソロが哀愁を誘う
11.「Song for You」
Leon Russell の名曲、アレサは70年代のライヴではかなり定番として歌っていました。アレサのエレクトリックピアノの響きが切なさを誘います。緩やかに6分に亘り展開される、王道な仕上がり
前半は曲にパンチが、そして後半はソウルの女王としての器を感じれると思います。アレサが常に最先端でいるために、新しさを求めて、それも自然体で曲に息吹を吹き込んでいくのが勇ましく感じるアルバム!この年になって、後半の流れが素敵だなぁと改めて感じました。

アーティスト:Aretha Franklin
販売元:Rhino
発売日:2008-07-29
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アーティスト:アレサ・フランクリン
販売元:ヴィヴィッド
発売日:2006-06-21
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