51Jb0QCSJ1L__SL160_今回のアルバムは、アンジーにとって相当思い入れが強いアルバムになっているようだけど、世間とのヅレをかんじずにはいられないのが悲しい限り。要は、彼女の父親が亡くなり、ふっきれたかのように、アルバムを作り直し、こんなにも思い切りの良いダンサブルなR&Bに仕上がっている…だけど、デビュー以来最も過酷な売り上げで終わってしまっている…。前評判は決して悪くなかったと思うんです。各オンラインサイトとか音楽雑誌とか、彼女の新しい一面に期待ワクワク状態だったのに、Stax移籍1枚目…ネオソウル路線からは多少ずれたりせよ、R&B17位は…。特に、2007年に発売された前作『The Art of Love & War』がR&B1位を記録していただけに、イメチェンの大変さを感じずにはいられませんでした。

でも、ここまではあくまでも総合的な評価。僕自身は彼女の吹っ切れた感じが、これまで以上にとっつきやすかったんです。ネオソウルって言っても、今やあれやこれや曲が溢れすぎてきてる中で、彼女が一番響く音を探した通過点に、このアルバムはかなりの傑作的な位置を占めてると思います。多分、プロモーションが足りなかったのかも。。。僕はこのアルバム好きです。

1.「Unexpected
タイトル曲からスタートながら、ほぼインタールード的。Sly & The Family StoneFamily Affair」のギターでワクワクさせられ、美しいハーモニーのアンジーダブでゆるかやにスムースなビート。これは今までにない感じ
2.「I Ain't Hearing' U
流れがいいですね。今までにない音の色を感じつつ、何よりアンジーのヴォーカルが若い!声の組み合わせ方で
ここまでアンジーを楽しめるとは意外。跳ねるビートが、気持ちよいです(先行シングル、R&B42位)
3.「Free
まるでHeather Headly のように、メロディを確かめつつ、アンジーが奇麗に旋律を奏で、極上のR&Bバラード。メロディも良いんですが、それ以上にアンジーが今まで試してこなかったであろう正統派R&Bの世界が繰り広げられていることが何より新鮮
4.「Maybe
70年代回帰な印象はありつつも、Mary J. Blige のようなドラマが見えるソウルの世界。ネオソウルではなく、女性ならではの視点で奏でるリズム。これも新しい
5.「Hey Mr. DJ
野太いヴォーカルはGladys Knight にも似た進行、重みはあるものの、なにげにフットワークは軽く、その歯切れが心地よいです(途中挟まれるファルセットなんか良い抑揚)。でも、2分半は短すぎる?!
6.「Kiss All Over Your Body
ちょっとトーンダウンな気にもなりましたが、サビでの巧みな声の重ね技で、なにげにしっかりした仕上がりに。中間で挟まれるヴォーカルは誰?遅回しPatti Labelle のようだったけど
7.「I Don't Care
90年代的、En Vogue 的なリズムを一人でやってのけてます。R&B好きには、こういうのを是非発掘的に楽しんでもらいたいところ。クラブアプローチ十分なミドルビート
8.「Why Is It
思いのこもったヴォーカルに、引き込まれるバラード。アンジーではないコーラスが良い味出てます(Brandy に似てる)
9.「Tell Me
ここではなんとオートチューンですよ。ネオソウルな生音では御法度っぽいですけど、挑戦しまくり。いやー、企画アルバムと捉えず、これはアンジーの素敵な部分を見れました
10.「Think Sometimes
後半に落ち着けるナンバーと思いきや、ポエムのように語るパーツなんかも実験的に感じたり。音は完全に古き良き70年代
11.「I Found A Keeper
実質のラストソングでは、普通にミディアムスローなR&B。彼女の円熟さは、なんげに今の音にも絡むし、やっぱ新鮮。歌もしゃがれてうまいしねー
12.「Unexpected (Reprise)
1曲目のリプライズ、店じまい的な音楽?!ワウワウした感じ、このアルバムのグッドエッセンス

アルバムタイトルにある『期待はずれ』?なんて、そんなタイトルつけなきゃ良いのに…と今更。でも、バイクに跨る彼女はカッコイイね。これは古くからのファンには驚き?!アンジーを知らないR&Bファンにも、昔から彼女自身に惹かれてたファンにも、愛される作品だと思いますが、ネオソウル一筋縄な方からは禁投石。

アンエクスペクテッド
アーティスト:アンジー・ストーン
販売元:ユニバーサル ミュージック クラシック
発売日:2009-11-25
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Unexpected
アーティスト:Angie Stone
販売元:Stax
発売日:2009-11-23
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