
だから、世間的にはこの4CD+1DVDという、マイケル史上最も豪華なボックスセットも、当時は残念な扱いになってたと思います。でも、僕はほんとこのボックスをリアルタイムに愛聴しまくってました。付属のライヴDVDは後に単品でもリリースされることになるけど、未発表曲なんかも含めてマイケルのオリジナルアルバムに収録されていない音源が、ざーっと22曲!!!!オリジナルアルバムにも含まれている楽曲も素晴らしいですが、やはりここでしか聴けないマイコーの楽曲の数々を、今回は解説していきたいと思います。
<Disc.1>
7.「Dancing Machine (Single Version)」
1974年、R&B1位・POP2位を記録。シングルヴァージョンとはなってるけど、アルバムヴァージョンと然程変わらないかな。Jackson 5 後期における大ヒット曲の収録は嬉しいところ
9.「Ease On Down The Road (with Diana Ross)」
Witz サントラ収録、ダイアナ&マイケル名義でシングルリリースされています。1978年、R&B17位・POP41位を記録。
10.「You Can't Win (from Witz)」
1979年、R&B42位・POP81位を記録。ここに収録されているのはUK 12" ヴァージョンとのこと(シングルヴァージョンは2分台と3分台のエディットだったりします)。ご機嫌ファンクディスコ調で、サントラ云々関係なしに、この頃のソロ名義の曲として貴重かな。Quincy Jones とのバウンス感もたまりません
11.「Shake Your Body (Down To The Ground) (Early Demo)」」
音は薄め、デモならでは。2分程のテイク。こういう音源だったらわんさか出てくるだろうけど、こういうアルティメイトにマイケルが収録を許したのが興味深いかな
12.「Shake Your Body (Down To The Ground) (Single Edit)」
1978年、The Jacksons 名義でR&B3位・POP3位を記録。オリジナルよりも半分以上エディットされたサックリしたテイク。
17.「Sunset Driver (Demo)」
デモとなっているけど、いわゆる未発表曲。プロデュースは、マイケル自身。『Thriller』とまったく同じ時代に吹き込まれていたのが、凄く重要な事実でしょうね。
<Disc.2>
6.「P.Y.T. (Pretty Young Thing) (Demo)」
オリジナルと異なるアレンジ、ヴォーカル。アナザーテイクとして楽しめるんじゃないかな
7.「Someone In The Dark」
このボックスセットの2年前『Thriller (Special Edition)』で初出しとなったけど、やはりこれは語り継ぐべきうつくしいバラード
9.「Scared Of The Moon (Demo)」
未発表曲!前曲にも似た美しい1984年録音のバラードなんけど、デモってのもあるのかな…なんか弱々しい歌われ方にすごく心に突き刺さるかのよう。アレンジもだけど、ファルセットのマイケルが、どうも今までにない感じで、当時からこういう音源を録音してたことにちょっと意外感がありました
10.「We Are The World (Demo)」
名曲、マイケルのソロテイク。このヴァージョンがあったからこそ、あのUSA for Afirica のメンバーはレコーディングに至ったんでしょう。あの完成形の途中にある重要なテイクを聴けて、当時は悶絶でした。今でも鳥肌ぞくぞく。マイケルが全パートを歌う5分20秒に、ほんと感動
11.「We Are Here To Change The World (from Captain EO)」
前曲との並びでタイトルを見ると、続編?って思えちゃうかもしれないけど、全然関係なくて―。1986年録音、Captain EO でのアノ曲です。最近ディズニーでまた復活して、PVもTVで流れたりしてますよね。当時、3Dを体現するのにこの曲が用いられてましたが、関連性は今となるとあんまわかんないな(笑)。ちょっとカンフーちっくなアレンジ
<Disc.3>
7.「Cheater (Demo)」
1987年録音、メロディの伝い方がクールなストリート系曲
8.「Dangerous (Early Version)」
パーカッション鳴らしまくって、ソフトなR&Bに仕上げたアレンジ。録音時期は載ってないけど、セリフだったり、ヴォーカルの薄さというのは原曲とは大いに異なります。リミックス的にも聴こえるけど、オリジナルでなく、この音源を持ってきたところにファンへのサービス精神を感じます
9.「Monkey Business」
1989年録音、クールなダンスR&Bなんだけど線は細め。1998年の「2 Bad」みたいな作りかな。でもヴォーカルは荒げてないけど、低域で押し通す情念みたいなものがカッコヨイです
13.「Who Is It (IHS Mix)」
当時シングルCDなんかには収録されたみたい、リミックス嫌いと言われてたマイケルがこのリミックスの収録をOKしたのは、90年代後半からだいぶ音の技術に寛容になったってことかも。実際、曲の世界観を壊してないし、BPMも変化してないことが優遇される流れにあったのかも
14.「Someone Put Your Hand Out」
『Dangerous (Special Edition)』には収録、Teddy Riley と共作の素敵なバラード。確かペプシ関連でプロモCDとかカセットは出てたはず(カセット持ってた覚えが…)
<Disc.4>
4.「On The Line」
『Ghost』のビデオボックスに付属されていたCDシングルのタイトル曲だったような。Babyface作の美メロに身をまかせた、正に当時の才能が見事に融合。納得の名曲
6.「Fall Again (Demo)」
1999年、Walter Afanasieff そしてRobin Thicke までがプロデュースに参加。ファルセット攻めのようなオリエンタルな様相も感じるスロウグルーヴ
7.「In The Back」
録音時期は1994〜2004年となってます。不明なんだか、だいぶ期間を通して試行錯誤してた作品なんだか?!相当な数の演奏者が参加してて、曲へのこだわりを感じざるを得ません。地味に感じるけど、クレジット見た途端に…深みを感じてしまってます
11.「Beautiful Girl (Demo)」
1998〜2004年録音、マイケルっぽくないヴォーカルなんだよな。ファルセットになるとマイコーと分かるけど。なんか肩の力が抜けまくってて、これは不思議な発見で溢れてますよ
12.「The Way You Love Me」
2000〜2004年録音、ポップで吹っ切れたようなミドルテンポ
13.「We've Had Enough」
ボックスのラストに収録されたのは、Rodney Jerkins との共作。シリアスな展開、ロックオペラのような激しさを感じる曲
輸入盤はDVDが見れないけど、それでも十分満足できると思います(今は黒ジャケなんかもあるようですね)。国内盤は、きちんと曲・訳・解説がしっかり付いてて、やるなぁ〜って感じたのを今でも覚えてます。マイコーファンであれば、まずはこの未発表曲を噛みしめて彼の功績に改めて浸ってみましょうよ!ほんと、これらを埋もれさせておくのは勿体ないです。なんとも充実のボックス!!これは被り曲があれこれあっても、許しちゃえる未発表曲の数。重要なボックスです。
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Someone〜はペプシ5本で応募でしたっけ。日本人でカセット版を持っている方が貴重な気がしますよ^^; まさかカップリングのDangerous Medleyの方がレアなものになるとは当時思いもしませんでした…w