51by7m7abNL__SL160_キーシャ・コールのデビュー作、R&B2位・POP6位を記録。ネオソウルでもなく、ヒップホップソウルでもなく、時代のあらゆるブラック系女性シンガーの良いところどりというか、彼女が時代にマッチした歌唱を披露していることは聴けば即座に感じ取れるはず。シングルヒット5曲を含んだ名盤。

1.「(I Just Want It) To Be Over
2ndシングル、R&B23位・POP71位を記録。 Alicia Keys & Kerry Brothers = Kerry "Krucial" Brothers なる混成デュオによるプロデュース。こりゃ話題になるわな。ハスキーにも喉を狂おしい程に鳴らす技巧、すごく惹きつけられます。ミディアムグルーヴ、そこに感じるネオソウル。彼女の実力は1曲目から既に堪能
2.「I Changed My Mind (ft. Kanye West)」
1stシングル、R&B23位・POP71位を記録。イントロはDr. DreThe Chronic」、Solomon BurkeGet Out of My Life」サンプリング。カニエのプロデュース、程良いテンポでキーシャの歯切れ良いヴォーカル、そして美しく奏でるコーラス。地で行くハスキーさもたまらないなぁ。
3.「Thought You Had My Back
ストリングスの美しさ、キレのあるコーラス、おどけたセリフ、緩いグルーヴ。いいですよー、このまったりとした中に堂々たるハスキースタイル
4.「I Should Have Cheated
3rdシングル、R&B4位・POP30位を記録。112Daron Jones プロデュース、演歌調にも波のように押し寄せるサビでのセルフコーラスの艶がたまらないです
5.「Guess What? (ft. Jadakiss)」
ジェイダキッスの要素もあり、いい感じにチャカポカ。それに動じず、キーシャ色のヴァリエーションあるコーラスラインも用いていてセクシー
6.「Love
4thシングル、R&B3位・POP19位を記録。ASCAP Award 受賞曲。彼女の官能的な部分を分かりやすく、そしてメロディアスに聴かせる、正にラヴバラード。美メロR&Bの王道
7.「You've Changed
サンプリングの王道、Bobby GlennSounds Like A Love Song」を用いた心地よいミディアムスロー。サビの抑揚がたまらないです
8.「We Could Be
アルバム中盤の小さな静かな楽曲、聴かせるというよりも曲と曲を紡ぐが如く必要な流れかな
9.「Situations (ft. Chink Santana)」
吹き抜ける心地がたまりません。サビ関係なしにコーラスを全編に被せ、曲を凛と滑らかに骨太に
10.「Down And Dirty
2000年前半によくあった変則R&B,こういうのたまに聴くと気持ちアッパーになるなぁ。ソロシンガーでやってのけてしまうノリがグルーヴィ
11.「Superstar (ft. JyShoun of Metro City)」
男性ヴォーカルとの実質デュエット、ちょっぴりラッパー寄りなエッセンスはあるけど、正統派なヴォーカル駆け引きが主体でキーシャのヴォーカルを別のベクトルで楽しめる作品
12.「Never (ft. Eve)」
実質、1stシングル前にリリースされたプロモシングルでR&B71位を記録。曲目通りというか、完全パクLuther VandrossNever Too Much」をもろにサンプリングした曲。インストだけ聴いてればルーサー再来です。ルーサーファンには懐かしさと酸っぱさでいっぱい。絶対にエヴァーグリーンな曲なんだ、と改めて知らしめてくれます

もう完全に抜け目ない12曲、キーシャはサポート陣も良いところ付いてるし、あとは曲ごとの創作にもかなりの気合やクリエイティヴが溢れてて、改めて中だるみなく聴けました。シングルも、カットするごとに大ヒットしていくっていう流れも、当時には珍しかった覚えが―。

<過去レビュー>
2007年『Just Like You

  

Way It Is
アーティスト:Keyshia Cole
A&M(2005-06-21)
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ザ・ウェイ・イット・イズ
アーティスト:キーシャ・コール
USMジャパン(2008-04-09)
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