51B+LoyD3VL__SL160_1981年Epic からリリースされた、ルーサー・ヴァンドロス念願のソロデビュー作。R&B1位・POP19位を記録。これまで何度もリイシューされてきてますが、このアルバムに関しては完全7曲のみで一貫して構成されています(要はボートラなども無し)。なんかさっくりしてるように思うかもしれないけど、この絶妙な7曲あって、このアルバムは味があるのですよ。たぶん、80年代中盤以降〜80年代後期あたりのアルバムなんかよりも、古臭さがないというか、下手に最新の音を入れてないせいかすこぶる生音の良さも体感できるはずです。

1.「Never Too Much
タイトル曲 且つ1stシングル(ソロデビューシングル!)、R&B1位・POP33位を記録。これは出だしの音の厚み、ギター、すべてが洗練されてて、R&Bの新しい時代を感じさせてくれます。ヴォーカルはまだ初々しさ残りつつも、やっぱ上手いなぁと。歯切れよく軽快に飛ばすリリック、なのにサビはスィート系。これは完全名クラシック
2.「Sugar And Spice (I Found Me A Girl)
3rdシングル、R&B72位を記録。ドラムとピアノの出だし、その後は楽しげにナイステンポで快調。サビでの元気溌剌たまらんです
3.「Don't You Know That?
2ndシングル、R&B10位・POP107位を記録。ルーサーを語る上では地味な位置づけかもしれないけど、これもヒット曲。シリアスさをベースに、ソフトなヴォーカルを乗せて大人な仕上がり
4.「I've Been Working
最初1分程インスト、その後うねるベースがかっちょよくて、その割にヴォーカルは結構ポップだったりします。ファンクを抜け出し、アダコン目がけていく進化途中って感じかな
5.「She's A Super Lady
ベースとドラムのいい感じのイントロ、これだけでもう心ワクワクですよ。ほんと素敵グルーヴ。「Never Too Much」に肩を並べる、これも名クラシックって印象
6.「You Stopped Loving Me
アルバムの中では酸っぱさを感じるかな、70年代のフィラデルフィアサウンドを継承したかのような仕上がりでソウルフリークにはたまらないと思います。バラード過ぎず、幾分グループルーサー時代のエッセンスに近いかな
7.「A House Is Not A Home
Burt Bacharach 作、Dionne Warwick 名曲のカヴァー。もうこれはライヴでも、ほぼ“まんま”で披露してますけど、アルバムヴァージョンも勿論最高。ライヴヴァージョンも多々有名テイクがあるけど(個人的にはグラミー賞でディオンヌの前で歌ったやつが一番好きかな)、ここではやっぱすべてに油断なしの7分間。たまらないアルバムクローズです

計33分程のさっくりした展開だけど、何度もリピートしたくなる力がこのアルバムには今尚宿ってます。Cissy Houston 参加ってのはあるけど、まだMurcus Miller は不参加で、そのあたりは音の違いに出てるかな。それでも、この頃の全体感は悶絶に値。ヴォーカルの初々しさ、既に完成してる部分もあったり、ルーサーのソロデビューの歴史に感謝するばかりです。

 

ネヴァー・トゥー・マッチネヴァー・トゥー・マッチ
アーティスト:ルーサー・ヴァンドロス
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Never Too Much
アーティスト:Luther Vandross
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Never Too Much
アーティスト:Luther Vandross
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