512oR-QIXWL__SL160_Rケリー初挑戦のソウル回帰アルバム。近日発売だったAvant『Letter』だったり、はたまたSeal, Raphael Saadiq などのソウル風アルバムとも一線を画す内容。アルバムジャケは完全にStevie Wonder 意識でしょうか。これはまさしくケリーさんだからこそ成し得た要素いっぱい。ソウルを基軸としつつ、現行R&Bと混ぜこぜの内容。彼にしては低調なPOP6位、R&B2位ってのはセーフ!ただ、これ聴いた人の反応がすこぶる良いらしく、流石に買いました。特に僕の敬愛するAretha Franklin が先行シングルの出来に相当な愛着を持っていると発言し、更には40日後リリース予定のアレサのアルバムも彼がプロデュースしてるって言いますから、自分としても聞き捨てならぬ作品でした。まず最初に言うと、、、、絶対に国内盤を買いましょう。輸入盤でも十分なボリュームなんですが、アメリカだとBest Buy限定のボートラ4曲が日本ではしっかり堪能できますんで!!

1.「Love Letter (Prelude)
アカペラ1分、ソウル味というよりも、丁寧な歌われ方、清々しさがしっかり張り付いてます
2.「Love Letter
2ndシングル、R&B15位・POP106位を記録。これは普通に先端R&B、ソウルアルバムと思って聴いたら拍子抜け。シカゴステップらしきステップもあったりと、これはオリジナルケリーさんなりの出来
3.「Number One Hit
3rdシングル、颯爽とタイトルコールが絶えずループする清涼感あるミディアムチューン
4.「Not Feelin' the Love
ミディアムテンポに幻想的な空間をケリーのヴォーカルが泳ぎます、コーラスの加わりでクリアな世界観増し
5.「Lost in Your Love
生音ながらドラム的には現代風、洗練と過去の良きヴォーカルの味を追求したりと、いい意味でごちゃ混ぜな感じが新しいグルーヴを生んでいるような気がします
6.「Just Can't Get Enough
ソフトに70年代ソウル、そこにケリーさんのシカゴステップが緩やかに登場。ヴォーカルの伸びだったり、いつも以上に気合入っているような拳にこそ注目。音とヴォーカルの裏腹さにホロ酔い
7.「Taxi Cab
これは前半のハイライトのひとつ。ギターがでてきたり、力強いヴォーカルはボルテージを上げて、ゴスペル度まであったり。今のR&Bに何が足りないか、それを訴求しているようでもあるし。ただ、R&Bじゃないのかな、ソウルの要素を一部借りているかの印象
8.「Radio Message
音はだいぶ洗練されてるせいで、現代風解釈ソウルミュージックと言えそう。ケリーさんの歌唱もソウル期にははまらないし、それよりも新たなグルーヴへの挑戦が何よりツボ!!荒々しさ、ヒョンなところで挿入されるホーンだったり、なんか嬉しくなっちゃうポイントたんまり
9.「When A Woman Loves
1stシングル、R&B16位・POP93位を記録。この流れの中で、この曲は完全にノックアウト!これも一部現代風解釈という感じもするけど、これこそがアートワークにもあったようなソウル風味。コテコテで最高です。このスロウな60年代中期あたりの塩辛さがたまりません!!!!!
10.「Love Is (ft. K. Michelle)
Jennfier Hudson & Jammie Fox のような、旧来ブギーでヴォーカルの旨さが光出るソウルデュエットという感じ。ほっこり気持ちを高ぶらせてくれつつ、これまたにんまり
11.「Just Like That
少々今のR&B寄りになってきたけど、薄く挿入されるギターカッティングが、これもソウルフリークを微妙に刺激させるツボ
12.「Music Must Be a Lady
出だしの壮大感、じわじわと聴かせるスウィートで神妙な感触、ストリングスの挿入は相当仕組まれてて耳が癖になります
13.「A Love Letter Christmas
2曲目にあったタイトルトラックと同じメロディをベースに、若干のクリスマス風テイストに色づけした、いわばリミックスという扱いなのかな。リリックの違い程度に感じるけど、いかに
14.「How Do I Tell Her?
ザ・ソウルという曲は少なかったけど、最後はしっかりソウルテイスト曲でしめてくれました。波止場よりもダンスホールあたりが似合うかな。美しき世界観で、ケリーさんにはちょい臭い世界よりも煌めき・華やぎが似合います。ヴォーカルの刻み方も悶絶要因

15.「You Are Not Alone」hidden track
隠しトラックで収録されているのが、Michael Jackson に提供してマイコー最後のR&B・POP1位曲となったカヴァー。これは心からトリビュート心を感じて感動するしかなかったです。でも、マイコーの歌唱と比べちゃ、、、暖かさだったり、ちょいBPMが上がって洗練度高くなったR&Bという感じで捉えましょうか

<Bonus Track>
16.「Fallin' Hearts
ここからが更なる国内盤の旨み!!シンセでじわじわ耳を立て、ドラムアタックでどきどきして、ステップが軽やかになり、正にアルバムにも多くあったテイストを更にアンコール
17.「Butterfly
歌を聴くと、正にStevie Wonder 的な歌い方ってのに注目!!水の中を泳ぐ音が演出され、正に透明度抜群。ホーンも加わり、ヴォーカルの興奮もどんどん上昇、たくましい曲だなぁ
18.「Relief
モアステップ、無難でもとろけてしまいますよ。手の抜かれることのない安定感
19.「When a Woman Loves (Remix)
ボートラ付きで良かったのが、コレ!!アルバムの最大のハイライト曲を、アップテンポに演奏・歌い直し、ご機嫌な2分半のリミックス!!これ、Soul Train でも披露されたんだね、もうこれもソウル味溢れてるし

はっきし言って、ケリーさんの新境地。さらに、ソウルファンも、旧来R&Bファンも喜ばせる内容だったんじゃないかな。リミックス以外に、マイケルカヴァーなんて、もうズルイ(笑)。これは今も安定的にヒットしてるけど、かなりロングランの予感。

<過去レビュー>
1996年 Down Low (Nobody Has To Know) ft. Ronald Isley
2004年 Happy People
2009年 Untitled
2010年 Essential Mixes

 

Love Letter
アーティスト:R. Kelly
Jive(2010-12-14)
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ラヴ・レター
アーティスト:R.ケリー
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Love Letter
アーティスト:R. Kelly
Sony(2011-01-24)
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