
1.「Unforgettable」
1959年R&B15位・POP17位を記録した曲のカヴァー。完全ムーディ、ストリングスにホーン。ナイトクラブが似合う作りで、しなやかに穏やかに歌われる大人びたアレサのヴォーカルにまず成長感
2.「Cold, Cold Heart」
Hank Williams 原曲・1951年R&B3位を記録した曲のカヴァー。ハーモニカだけでなく、オルガン加わり、ここではゴスペル度が強いです。アレサの弾くように歌うヴォーカルにも、ルーツ多数。ラストの高音なんて、これまでのアレサになかったシャウト
3.「What A Diff'rence A Day Made」
グラミーBest R&B Performanceも受賞した、1959年R&B4位・POP8位を記録した曲のカヴァー。第何とって重要な曲だからか、気合いが前2曲と大いに異なります。スロウの中、ただただ強力なヴォーカルに変身していく流れにはアッパレです
4.「Drinking Again」
1962年アルバムタイトル曲のカヴァー。伸びやかな高音からスタート、オルガンが加わるので多少以前の曲とは異なりますが、コロンビア期特有のジャズの流れにのっとり丁寧に歌を継ぎます
5.「Nobody Knows The Way I Feel This Morning」
こんなファンクなオルガンをテケテケ鳴らされる曲もまた初めて?ジャズ的な音もあるんだけど、ここでは強めのオルガンとの相性にこそ注目
6.「Evil Gal Blues」
1944年R&B9位を記録した曲のカヴァー。荒げるような高らかなヴォーカルでビッグバンド風で軽快に進行。ホーンもぐいぐい、アレサのハイトーンも冴えまくり。ブルースの真髄、弾けまくり
7.「Don't Say You're Sorry Again」
頼もしい伸びやかなヴォーカル、抑揚というよりもありのままのアレサの魂で歌う姿はなんとも!抑えるところはとことんトーンを抑えつつ、曲に作用される展開でメロディ伝います
8.「This Bitter Earth」
1960年R&B1位・POP24位を記録した曲のカヴァー。なんともClyde Otis 作!コロンビア期のアレサは、実際にこういった名プロデューサーにこそ繋がりが強かったのは、ジャズの道を行かざるを得なかったとも言えますね。丁寧に実力発揮の王道系ジャズ
9.「If I Should Lose You」
1936年の映画"Rose of The Rancho"原曲、Charlie Parker でも有名な曲のカヴァー。かすれる高音、タメの多いブレス…懐かしさあり、スタンダード感を安定的に極めてます
10.「Soulville」
1963年POP92位を記録した曲のカヴァー。アレサの本アルバムからも唯一のシングルとしてPOP121位を記録。これはイケイケダンス的なポップス、当時のバブリー感・アメリカナイズな豪快作
<Bonus Track>
11.「Lee Cross」
1995年のCD化時以来、ボートラとして収録されていますが…この曲についてはアレサの当時の夫Ted White による作品。1967年に編集LPに未発表曲としてシングルカットされ、R&B28位・POP56位を記録。『Unforgettable』制作時に収録された曲ながら、当時はアルバム漏れ。シングル化された時と同様のモノラルにてCD化。明らかにソウル寄りのアレンジは、アトランティックを意識して作りかえられた感もあり。それくらいにこれはソウルフリークも楽しめる流れ
ダイナはジャズに加えて、R&Bシンガーとしての成功が大きいというのもあり、アレサのこれまでの曲に薄かったR&B要素を多数加えた流れになっているのが良いですね。好みによってはジャズが足りない、R&Bが足りないとか色々あるかもしれないけど、個人的にはもっとはっちゃけたR&Bに特化してたら、もっと名盤になっていたと思わざるを得ません。それだけにコロンビア期の方向性は、間違ってはいなかったものの、弱点も明らかに見え隠れ。
※ボックス化にあたり、本作のみ新たなボートラは無し。ただし、きちんと2011年版リマスターは施されていましたよ!

アーティスト:Aretha Franklin
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アーティスト:Aretha Franklin
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アーティスト:Aretha Franklin
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