51S769RgjML__SL160_マーサ・ウォッシュと言えば、1990年C+C Music Factory の大ヒット曲「Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)」のフィーチャーヴォーカルで超有名かな。その流れを受けて、彼女がThe Weather Girls から離れて唯一のソロアルバムとしてリリースした1993年作、R&B42位・POP169位を記録。僕はこれまで、『Collection』なるピンクジャケのコンピと(C+CだったりBlack Box だったり、マーサのシングルだったりの美味しいどこ選り)、ウェザー・ガールズの核曲を収めたCDは聴いてましたが、これまで何故か手に取ることのなかった作品。。このジャケットからは、風格漂う30歳の女性なんだけど、、、ジャケを開けるとかなりお笑い的な笑顔満載だったりと、グループとしての流れを汲んだキャラクターにも何だかホンワカな気持ちに。まっ、パワフルに歌うダンスディーヴァとしての重要なパッケージ作品。

1.「Someone Who Believes In You (Prelude)
Gerry Goffin, Carole King 作!ヴォーカルを聴いて思うのは、まだ擦れてないGladys Knight のような味のある力強いヴォーカルだと気づかされるのが大きな印象。ゆったりとゴスペル調バラードでスタートする1分半イントロ
2.「So Whatcha Gonna Do
Todd Terry 作、ダンスのオンパレードなのかと思いきや、ソウルファンク・ロックファンクなアレンジでまずかっちょ良さ先行!Chaka Khan のような粘っこさを兼ね備え、リリック一つ一つに重みがあって、力量は既に伝道。ファルセットに至るまでソウルの味・節を感じつつも、曲はちょっとインパクトまでは行かず
3.「Give It To You
2ndシングル、POP90位・Dance1位を記録、Goh Hotoda 参加。シングルマターなBPM程良いクールハウス。ヴォーカルのビブラートは彼女ならではの震え
4.「Runaround
3rdシングル、Dance10位を記録。シングルとは感じにくいダブさ有。ヴァースはブツクサ的、サビは目立たないリリック連呼、ちょい残念でしたが
5.「Now That You're Gone
ブラックコンテンポラリー極みバラード、決してパワフルさを前面に出さず、低〜中域を多々引き出した彼女のイメージとは異なる出来栄えに満足
6.「Things We Do for Love
サビの高音ループは、彼女ならではのパンチ。ミディアムR&B、ちょいデジタル風。当時の音を上手く組立て、これまた興味深い作品に
7.「Just Us (Dancin')
この曲はラスト14曲目と併せて2パターンあって、ここではインストダンス。マーサのヴォーカルをダブ加工してるけど、基本ラインはカッチョイイんだよね。やっぱチャカ・カーンばりの迫力あるだけで、すぐに曲が活きる感じ
8.「Leave a Light On
無駄に当時の音を入れ過ぎてないせいか、今でも古臭さは感じにくいストリートダンス。ライヴなどでは今でも映えそうなナイスグルーヴ
9.「Carry On
1stシングル、Dance1位を記録。ディーヴァ度高い、荒々しいパワフルさは当時のWhitney Houston なんかも意識してそう。普通にレコーディングされている筈なのに、なんかハウス風にヴォーカルを早回ししたように聴こえるのは、彼女のヴォーカルの巻きが独特だからかも
10.「Someone Who Believes In You
イントロ1曲目のヴォーカル有ヴァージョン、好感度ありまくり。吹き抜けるような優しげなヴォーカルを聴かせる彼女は変幻自在すぎ!
11.「Hold On Pt. 1
ここからの2曲は2部制となっていながらも作者は異なります。前曲の流れを堂々と汲んだ、ホリディタイプのバラード。高音も伸びやかに爆発する後半、待ってましたという感じですったら
12.「Hold On Pt. 2
全然曲調が変わって、これまでに無いBPM突入。印象的な早口リリック(ラップ調)を繰り返し、あんまりメロディの凹凸はないものの、平坦にパンチの応酬
13.「When It's My Heart
90年代前半にありがちな、ブラコン+ジャズ+ダンスポップの混ざったアレンジ。インパクト薄めながら、ヴォーカルの強みと音の洗練さで突進
14.「Just Us (Singin')
7曲目のヴォーカル有ヴァージョン、ヴォーカル無い方がカッコよいかも(爆)。それでもエンディングに相応しいハッピーカラー詰まったポップダンス

彼女のバラードなんかを真摯に聴けるのは好感度抜群でした!ハウスは五分五分だったかな。勢いも感じるものはあるんだけど、時に平坦にゴリゴリ押されるだけで曲の面白みに欠けるものがあったのは正直残念。ただ、ヴォーカルの凄みをマイナーに知りたい方は、今尚胸に響く傑作と思います。

<過去レビュー>
1997年 Something Goin' On with Jocelyn Brown



Martha Wash
アーティスト:Martha Wash
販売元:RCA
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