21RH5MQZKFL__SL160_ナタリー・コールが1970年後期のR&B界において爆裂な旋風を起こし、かのAretha Franklin 常連グラミーR&B部門での受賞を奪取し続け、それはそれはNat King Cole の娘という肩書では片づけられないアーティストとしてのし上がっていたのは有名な話。しかしながら、1980年代になると、その凄みはぱたっと途絶え、彼女はドラッグに溺れたりと大変困難に。本作は1980年リリースでR&B17位・POP77位を記録と、以前の作品と比べればチャートアクションは格段に降格。次作と併せていずれもCapitol からリリースされてはいたもののゴールド獲得はならず、やはりその評価は良くはなかったようで、、、更にはCD化も殆ど進んでいない状態(彼女の場合1970年代のCD化もお座なりだったりするんだけど)。そんな1980年代前半は、特に聴けてなかったというのもあり、中古CD屋で見つけた時は一目散に手に取りましたったら。

1.「Don't Look Back
タイトル曲、リリック多めにピョンピョン跳ねる歯切れ良いヴォーカル、ワウワウギター。悪くないじゃん!むしろ堂々さ堅持、これという盛り上がりが無いけど、彼女の凛とした線はしっかり張り付いてて好感度高し
2.「(I've Seen) Paradise
やや揺れのあるようなヴォーカルは若さ故か。洒落たスロウジャズ、スロウジャム。ナタリー・曲の美しさ、妖艶さ、当時ならではの魅力はどんどん乗せてくるようで勇ましいなぁ
3.「Hold On
2ndシングル、R&B38位を記録。Dionne Warwick を更にキラキラさせたような高らかなヴォーカル。低域も高音の伸びも気持ち良さいっぱい。時代的にスロウな中でのアダコンへの変遷、曲後半の盛り上がり併せてかっちょ良いゾ!
4.「Stairway To The Stars
オールディーズ感あり、何かミュージカル等からのカヴァーかな。抑え気味のヴォーカル、じわじわ秘めた感がたまらなく味!スロウな中でのホーン等との相性も抜群
5.「I'm Getting In To You
音色分かったと思ったら、これはリマスターのせいなのかな。それとも、アルバム転換の示し?強めにグルーヴィーなギターを前面に押し出して、かっちょいポップソウル。ヴォーカルはやるせない感じなんだけど、時代を超越した生バンド風に惹き
6.「Someone That I Used To Love
1stシングル、R&B21位・POP21位・AC3位を記録。Michaek Massers, Gerry Goffin 作、ピアノとヴォーカルだけで繰り広げる前半、ストリングスが情景を写し出すような後半。どこまで辿っても美しい世界に誘われ、そしてどこまでもファルセット歌唱のナタリーに斬新!ただ、これを先行シングルにするとは、何ともでっかい挑戦
7.「Danger Up Ahead
タイトルから察すれるロック風ながら、アダコン路線を根ざしたミディアムスロウ。ヴォーカルは淡々としつつも、強さや粗さを備えた新境地。ただ、彼女はどこへ向かいたかったのだろうか
8.「Beautiful Dreamer
丁寧に癖なく歌われるバラード、アレンジも冒頓とした感じで哀愁まったり
9.「Cole-Blooded
ラストはディスコファンク、シンセやホーンに古臭さはあるけど、ギター・ベース・ストリングスなんかはリマスターで音が活きてるから聴き甲斐はあるなぁ。ナタリーのカラフルなヴォーカルも旨みエッセンス。メロディ展開と言うよりも、なんかダブ的?!

全体的に興味深い曲が並ぶものの、なんか一辺倒な感じも否めず、アルバムとしては印象に残りにくいのは確か。それでも、全然パワーダウンしていなかったヴォーカルは救い!プロモを微妙にしたりしたのは、もしやレコ会社との対立とか?!上手い具合に2in1とかで流通しやすくなれば、まだまだ手にとってもらいやすくて、評価も上々になると思うけど、如何せん封印にあたる作品に近いのかも。難しいもんです。

<過去レビュー>
1975年 Inseparable
1977年 Unpredictable
1994年 Holly & Ivy
1999年 The Magic of Christmas with London Symphony Orchestra
2008年 Still Unforgettable



Dont Look Back
アーティスト:Natalie Cole
販売元:One Way Records Inc
(1996-11-12)
販売元:Amazon.co.jp
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