516IdDSuu0L__SL160_最近の岡村ちゃん祭の最中、YouTubeなんかを見てたら、「Lovin' you」を歌ってる岡村ちゃん発見。そうそう、夏になって、ラジオなんかでも、オリジナルを歌ってた渡辺美里の曲が流れる機会が増えてきて、嗚呼、美里聴きたいぞと思って今回取りだしたのがオリジナル8作目(初となるセルフカヴァーアルバム)。小・中・高と、美里は本当に好きだったんだよね。当時、美里はラジオ番組を多々持ってて、そこで洋楽も結構流れたりしてたので、今の音楽好きの幅を広げる良いキッカケになったと思うし。例えば、11曲目の「青空」なんかは、Aretha Franklin の旧知のプロデューサーでもあるArif Mardin 担当!!セルフカヴァーっていうには、ほんと凄すぎるメンツが揃ってるんですよ。今回は、前述の曲「Lovin' you」が収録された、制作陣が超豪華な作品を!これは絶対に今でも再評価してもらいたすぎるんですよね。

1.「Lovin' you
作曲は岡村靖幸。プロデュースはJay Graydon(得意のロック系をはじめ、Patti LaBelle, Lou Rawls, Dionne Warwick 等も担当)。オリジナルの初々しさよりは堂々とスムースに骨太に歌われるバラード
2.「泣いちゃいそうだよ
オリジナル曲・2ndシングル オリコン5位。作曲は岡村靖幸。これもスロウバラードなんだけど、夏の雰囲気いっぱいのジャズ風味で、更には音域が凄まじいことになってます(こういうのがシングルになってたのも凄いな)。当時のシングルのカップリングを意識したのか曲中に「ラジオから流れてくるサマータイムブルース」なんて歌詞、活かしてるなぁ
3.「やるじゃん女の子
詩曲ともに渡辺美里Simply Red 加入のGota プロデュース。イントロの歌詞をサビの引用に変えたアップテンポな爽快ダンスチューン
4.「サマータイムブルース
ここに来てようやくシングルカヴァー(1990年のオリジナルはオリコン2位)。詩曲ともに渡辺美里。プロデュースはRichard DoddThe Bangles, Dixie Chicks 等も担当)オリジナルと全く異なる雰囲気のアッパーロック。高域のヴォーカルが何とも頼もしい!2曲目のシングル収録ヴァージョンは、別途イントロ付ってのも味噌
5.「ムーンライトダンス
1989年のオリジナルはオリコン2位を記録。小室哲哉作曲。3曲目に続きGota プロデュース。今の時代に無いような独特な詩世界。オリジナルを更に大人っぽいR&Bダンスチューンに仕上げた作風
6.「跳べ模型ヒコーキ
作曲は岡村靖幸Steps Ahead のメンバーのMike Maineri プロデュース(Carly Simon 等も担当)。落ち着いた正統派・青春なバラード。歌の上手さにただただ陶酔、オリジナルもずば抜けてただけに、このカヴァーはより表現の色が広がったかのよう
7.「My Revolution〜第2章〜
1986年オリコン1位、美里の大ブレイク曲。小室哲哉作曲、当時のままに大村雅朗プロデュースで、1stシングルとしてもリリースされた第2章はオリコン2位を記録。今の美里は、マイレボの印象だけになっている人も多いと思うけど、こういった焼き直しヴァージョンも最高に良いことを是非再評価してもらいたい限り。あんな元気ソングが、オーケストラの手にかかると、こんなに素敵な曲に生まれ変わること、大村さんの手腕凄いなぁと思います。その後、オーケストラ大好きになる美里にとっても、初々しいながら素敵な表現力いっぱいで、これも名曲の一つでしょうね
8.「シャララ
作曲は岡村靖幸。4曲目に続きRichard Dodd プロデュース。和ポップ・デジサウンド。歌詞の世界が消えてしまうくらいに、サウンドの異色さに惹きこまれるかな。歌の内容的には、やはりオリジナルを聴いてもらいかな、これは
9.「GROWIN' UP
作曲は岡村靖幸Goh Hotoda プロデュース。オリジナルの若さそのものってのも良かったけど、7年経ってこんなにアップグレードしたダンスチューンになっちゃうのは凄かった。この頃の美里は結構ダンスチューンにも果敢に挑戦してたなぁ。んで、やっぱ歌が上手すぎる・・
10.「さくらの花の咲くころに
作曲は木根尚登。1曲目に続き、プロデュースはJay Graydon。しなやかな仕上りに何とも感動。オリジナルの若さ所以から、ハスキーにたくましきクールなロックサウンド寄りバラード
11.「青空
本作2曲目のオリジナル書き下ろし曲。アルバム未収録「メリーゴーランド」(オリコン7位)カップリングとしてシングルカット済。作詞は渡辺美里、作曲は小室哲哉、そしてプロデュースはArif Mardin & Joe Mardin(親子、いやー、今でも鳥肌モノだなぁ)。NY録音、全部日本語で綴られたバラード、サビやコーラスも"アオゾラ…"と繰り返したり、もう聴くしかない刹那系。これは僕が後にアレサを好きになるにあたって、嬉しいプロバイダーになってくれたような曲ですよ。和なメロディの小室っちにも何か好感度アップ
12.「男の子のように
作曲は西本明。なんか意外な選曲だったな、これは。6曲目に続いて、Mike Maineri プロデュース。日本語を大切に歌う美里が、朴訥としててイイナ。ちょっと地味に終わるけど、すべてが良質だなぁと

毎度夏リリース続きだったからだけど、10曲目のような春ソングだったり、7曲目のオーケストラってのも世間全般的な食いつきは非常に難しいかもね。季節感がどうしても出てしまう美里だから仕方ないけど、夏だったら夏オンリーなアルバム聴きたいって人には、サーチなどで対処いただくとして。それでも、ここまで素晴らしいサウンドに溢れたアルバムってのも少ないと超ひいき!

当時ジャケは賛否あったかもしれないけど、慣れるとかなり上品に見えてきます。年相応に感じなかったからかも。あと、昨年発売されたアルバムCD21枚組ボックスに、何故か本作だけ未収録だったんです(何故だ…)。なんなら、マイレボ2章のシングルに収録されてた同じく焼き直しの「恋いしたっていいじゃない」も収録してリマスターしてほしかったりします。あと今回思ったんだけど、本作のためのシングル2曲はちゃんとしたPVが無いのに(CMテイクはあったはず)、アルバム曲として収録した「Lovin' you」「青空」はPVが存在するという、ナゾ。あと最後に、岡村ちゃんファンとしても、12曲中5曲が岡村靖幸作曲!でも、本作ではプロデュースとしては全く参加してないので、岡村ちゃんの美メロのみに浸れるって感じですかね。

  

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アーティスト:渡辺美里
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