61myFcgFhnL__SL160_ウェイン・ブラディ2作目。シンガーとしては遅咲きみたいだったけど、コメディアン・俳優としては相当に有名で、すこぶる1作目の出来が良かったため、本作もかなり楽しみでした。タイトルからして、ラジオを喚起させるハッピーな内容。まるでラジオドラマを聴いているような感覚になるというか、それもポップなソウルでたまらなくダンスしたくなっちゃうような内容。前回もでしたが、本作も是非YouTubeからでもいいので、ポチッとしてみてください。ソウルフリークに薦めたすぎるご機嫌作です。

1.「Imagination
インパクトあるポップ作、サビのウキウキ感。こりゃ良質バックトゥ60年代、ヴォーカルの柔らかさも格段に上昇
2.「High Low
CMを挟んだかのようなイントロに、子供たちと繰り広げるクラップ系アーバンR&B。クールさと、子供たちの響きが面白い仕上り
3.「Good Morning (All Over The World)
ニワトリの声でスタート、完全にラジオ調。民族音楽的な挿入。ヴォーカル低域はLuther Vandross のような包容力、曲調はルーサーが70年代にやっていたようなポップさ。日本語でオハヨーって言ってたりします
4.「Say Please
ドリームガールズでJamie Foxx が演じていたような真摯さに、80年代グルーヴをミックスさせたような展開。ヴォーカルの本質も似てる。後半は子供が喜んじゃうような、クールなスキャット三昧
5.「Talk To The Animals
動物の鳴き声を挿入しつつ、ドゥーワップ的に展開される流れだけど、ヴォーカルの安定感がたまらなく聴き応え。ソウルファンも、こういった臭い展開は好きなんじゃないかな
6.「Greedy Gus
4曲目の続きのようなヴォーカル味、更にバックサウンドは前曲のような展開
7.「Let It Out
3分1シーンというような流れで展開される、潔いミディアムヒップホップ。激しくなく、ヤワくもなく、歯切れよくてさらーっと聴いていけます
8.「Reading Can Be Fun
高音はファルセットなんだか自然すぎるんだか。爽快にホーンと共に送るご機嫌ミディアム
9.「Wash Your Hands
流れに任せて押し通すループメロディ、今な勢いでヒップホップパーティ。明るめというよりかは、ちょっと意味深なグルーヴでもあるな
10.「You Are What You Eat
1stシングル、PVの子供向け番組風には好感度。素直に誰かを楽しませる要素があるっていうのは、アーティストの宿命。あっけらかん感なんだけど、独りよがりじゃない感覚・ナイスフィーリング
11.「The Music Song
凄いタイトル(爆)。本質は音楽の楽しさを、楽器とグルーヴで伝えるという、さっくりした展開。子供たちをコーラスに従え、ソウルフルな味わいも豊か
12.「Hide `N Seek
ラジオの流れは続きます。子供たちと歌いつつも、高速ラップも交えたり、こりゃ子供番組の概念超え。ホップさはThe Neptunes 的だったりします
13.「Monster In My Closet
クローゼットにモンスター?だけど、ラップで決めちゃうとこんなに、楽しくてクールになっちゃうんですね。本場の凄み。この文化で子供が育ったら、そりゃ相当上質行きでしょうに
14.「Hip-Hop Stop
歌詞は判り易くとも、ヒップホップの切れ味はなかなか。R&B的に楽しめるサウンドじゃないかな

子供も聴きそうだけど、普通に大人が聴いても楽しめるソウル・ヒップホップアルバムっていう印象でした。デジタル感、生音感も交互に、ラジオの展開ならではで、さくりさくりと楽しめて、相当に凄技展開作でした。本作は特にヴォーカルの凄みだけでなく、コンセプト攻めしたのが特長。彼が愛されるコメディアン要素は、ふんだんに詰め込まれた良作かと思います。

<過去レビュー>
2008年 A Long Time Coming

 

Radio Wayne
アーティスト:Wayne Brady
販売元:Walt Disney Records
(2011-05-31)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る