61Hf29N8UzL__SL160_トニー・ベネットの2作目となるデュエット作。前作も相当に話題となりましたが、前作を凌ぐゲスト陣を迎え入れているのは凄み。レディ・ガガから始まって、今年若くも亡くなってしまったエイミー・ワインハウス、そして僕にとってはアレサの参加は相当な惹き。それ以外にも、各ジャンル好きが好んでしまうであろうアーティストは必ず入っているといった具合に、抜け目の無い抜群の面々。85歳になっても、まだまだ創作意欲の尽きない大御所中の大御所、ジャズ・ファン、アメリカン・スタンダードのファンでなくても、実力に触れてみる価値はあると思います。

1. The Lady Is a Tramp (with Lady Gaga)
まず、ガガがジャズに挑戦するのは注目だろうし、何よりトニーの力強いヴォーカルは年を感じさせ無さ過ぎる。。そこにまず驚いたかな。個人的にはFrank Sinatra & Luther Vandross 版が好きだったりしますが、往年の名曲を今にも新鮮さを与えてくれる粋で示してくれているようです
2. One for My Baby (with John Mayer)
語りの余裕、ゆったりムーディさに包まれた上、何よりアドリブ利くトニのヴォーカル技巧にこそ、素晴らしさ有
3. Body and Soul (with Amy Winehouse)
結果として、アルバム最大のハイライトになった故エイミーとの共演。こちらはDVD等でもスタジオ・レコーディング風景が見れますが、エイミー生前のしっかり歌われた姿に何とも言えない気持ちになります。トニは彼女の才能に惚れ惚れしているようなのがニンマリ。おじいちゃんと孫状態ですが、ここに年の差なんて関係ないかな、素晴らしいソウルフィーリングです
4. Don't Get Around Much Anymore (with Michael Buble)
共に艶あるヴォーカルでキレ良く進行、爽快なジェントルな空気ムンムン
5. Blue Velvet (with K.D. lang)
デュエットというか、ラングはトニーのヴォーカルの下線を辿り、素敵な世界観を生み出すことを意識、新たな趣
6. How Do You Keep the Music Playing (with Aretha Franklin)
Michel Legrand 作曲、 Alan & Marilyn Bergman 詩、1982年の映画"Best Friends"主題歌で、 Patti Austin & James Ingram(アカデミー賞にて受賞)。割と最近の曲を選曲したのは興味深いところで、個人的にたまらん、アレサ+トニの共演。ここ数年、二人はライヴ会場やパーティ会場などでも良く接していたので、自然と実現する流れになったのかな。哀愁あるスロウサウンド、メロディ…この二人だからこその力強さ、表現力はたまりません。アルバム中、最も分数をかけて展開
7. The Girl I Love (with Sheryl Crow)
うっとりするスロウ、ハスキーなシェリルのヴォーカルに、凛としたトニーのヴォーカル。織り交ぜて、相当に高級感
8. Sunny Side of the Street (with Willie Nelson)
渋い男たちの共演という感じかな、ジャズからブルースに変化し、やんちゃなエッジなんかも味
9. Who Can I Turn To (with Queen Latifah)
ここ数年でジャズを極めてるラティファだからこその映える美しさが目立つかな、ここではトニーは一歩引いている印象
10. Speak Low (with Norah Jones)
小さく声の粒をぶつけ合うような展開、しっとりと綴る互いの表現力は流石
11. This Is All I Ask (with Josh Groban)
腹式ジョシュのヴォーカルに、アクセントをつけるように歌うトニー。それでもトニーのヴォーカルが綺麗に目立つのは実力所以かな
12. Watch What Happens (with Natalie Cole)
本来であれば、ナタリーの父ナット・キングとも世代的な共演を果たすのが常となれど、娘相当のナタリーのヴォーカルと対峙して自然に息があっているのは興味深すぎるかな。アメリカン史の壮大さ、そつなく歌いこなしてます
13. Stranger in Paradise (with Andrea Bocelli)
トニーを敬うパート分け。アンドの腹式はベースを作り、カラフルさをトニが与える展開
14. The Way You Look Tonight (with Faith Hill)
面白い共演だったかな、高らかなヴォーカルが今までのベテランにない味を持つフェイス、サウンドのブレイクダウン度も楽しめました
15. Yesterday I Heard the Rain (with Alejandro Sanz)
泣きのサビのメロディ、大がかりなストリングスサウンドをもって感動的なヴォーカル味
16. It Had to Be You (with Carrie Underwood)
サウンド推し、ヴォーカルパートは少なめ、ゲストはフィーチャー的。若手タッグでも、上質さ引き出し方は上手いなぁ
17. When Do the Bells Ring for Me (with Mariah Carey)
ラストはマライアパート多め。そつなく難しいヴォーカルもこなし、互いに力強く完走

17曲・計64分、相当に聴き逃せない曲だらけ。流れもたまらないし、特定アーティスト好きならサーチで好きに聴くも良し。これは、何かしらの印象をリスナーに残してくれる作品だと思います。まだまだ、トニーの新作ってのは聴きたくなるヴォーカルに、本当に参りました。大御所ならではの活躍、もっと期待しちゃいたいです。

  

※CDWOWだと安かったです、今まで問題なく購入できております、あんまり話題にならない(?)サイトですが…

デュエッツII(初回生産限定盤)(DVD付)
アーティスト:トニー・ベネット
販売元:SMJ
(2011-10-05)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

デュエッツII
アーティスト:トニー・ベネット
販売元:SMJ
(2011-10-05)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

Duets II: Special CD + DVD Edition
アーティスト:Tony Bennett
販売元:Sony
(2011-09-27)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

Duets II
アーティスト:Tony Bennett
販売元:Sony
(2011-09-27)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る