ビービー+シーシーの兄妹デゥオでリリースした5作目にして唯一のクリスマス作、R&B17位・Gospel23位・POP163位を記録。1991年の前作『Different Lifestyles』で、見事R&B1位・Gospel1位・POP10位の大ヒットを記録した事もあり、メジャーへ一気に駆け上がった彼らのルーツを、ここで爆発させる流れ。プロデュースはBenjamin Winans ことBebe Wians と、Cedric Caldwell。1. Jingle Bells
先行シングル。リラックスしたヴォーカルを交互に分け与え、ゆったりR&B仕上げ。ヴォーカルの上手さは言うまでもなく、それなのにとろけるような魔術的な声の技も流石
2. Silver Bells
アコースティック、ジャズ的な雰囲気高い中でしっとり歌うシーシー。天に舞うような美しさ、力強さ押しでなく、女性ならではのしなやかさで終始、完全にブラック意識ゼロ、キレイすぎてこっちが昇天
3. Give Me A Star
ビービー作のオリジナル。低域がセクシー、勇ましき高音もなかなか。クワイアも大胆に採用し、骨のある・肉のある作品
4. Joy To The World
本来イメージする曲とは全く異なる幻想的なアレンジ。シーシーの出だしから感じたけど、ビービーの低域に徹するヴォーカル伝いは新鮮。後半、二人は爆発するかと思いきや、抑え気味のアドリブ合戦。なんか不思議な感じでまとめ上げてます
5. I Love You
ビービーとAngie Winans 共作。ビービー作は、シーシーはあまり出てこないんだなぁと、知識おさらい。アダコン度高く、そして丁寧に歌われるテイストで、アルバムにフィットするソフト感
6. Silent Night, Holy Night
曲名からするとメドレーと思いきや、単純に「Silent Night」でした。熱を帯びて展開するサビはツボ。R&B的な匂いも感じさせながらスムースに料理
7. Hark, The Herald Angels Sing
シリアスさは一切なし、ミディアムテンポのR&Bに仕上げてます。ビービーのアレンジ手腕が利いてて、途中ライオンキングみたいな流れにもなってるけど、世界一周しちゃってるような情景チラホラ
8. White Christmas
ビービーが上質に歌う、彼の技巧押し。ベルベットヴォーカルというか、ハスキー・メロウにLuther Vandross のような抑揚をつけて歌われる、最高峰の悶絶
9. Ooh Child
二人のヴォーカルがじわじわ燃え、後半クワイアも加わり、壮大な世界観を表現。これぞ、期待通りの仕上り
10. For Unto Us (A Child Is Born)
ひんやり、そっと音と歌を添えていくような展開。懐かしきメロディというのかな、ゆったり揺られゴスペルの地を発揮させたメロウ。クワイアの大胆さ無くてもガッツリ与えるパンチ力は刺さります
11. All Because
デリケートにセンシティブな世界、そっと歌い紡ぐシーシーの表現力を改めて知るバラード。歌劇のようにも感じるのはストリングスの駆使あってかな
12. The First Noel
ラストは丁寧に歌う納得のエンド仕様。クワイアも巧みに用いて、彼らのアルバム制作における器を知る、美しいクローズ
計59分、ボリュームはあるけど、最後まで飽きない展開。この二人に加え、クワイアの出し方、意表を突かれたサウンドの出し方、プロデュース的にもかなり脂が乗っているなぁという印象。手元において損はない1枚、しっかりクリスマスを映えさせてくれると思います。
First Christmasアーティスト:Bebe Winans & Cece
販売元:Capitol
(1997-09-18)
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