314PA2PH7VL__SL160_ステファニー・ミルス、9年振りとなる15枚目のアルバムでR&B25位を記録。最近の彼女の動向ってあんまりチェックできてなかったんだけど、最近は『Feel The Fire - The 20th Century Collection』がHip-O Select からリリースされて話題になってましたね。更には、今年エッセンス・ミュージック・フェスティヴァルでは、連日ラウンジに登場し会場を沸かしていました。ニューオーリンズが地元ってのもあるんでしょうけど、大御所の確固たる活躍は嬉しいもの。

1. Can't Let Him Go
しっとりR&Bバラード、女性いぶし銀の厚手。コーラスと共に、深みを増す高音の煌めき、低域の含みそれぞれに魅力
2. Never Knew Love
ギターの転がり、コーラスの盛り立て、そこにステファニーがそっと歌うような全体で作り上げていく感覚が心地良いです。個性バリバリの巻きのヴォーカルも、自然に消化できるから不思議
3. Healing Time
シングルカット済。ゴスペルとは異なるかもしれないけど、だいぶスピリチュアルに歌われる難易度高の楽曲。上昇するステファニーの威力、線が細いながらもバシバシ伝わる!


4. Love Of My Life
1stシングル。幸せさを押し殺せず(笑)、絶えずご機嫌な調子で歌われるけど、演奏はそれを制止するかのようにしっとり感
5. Free
2ndシングル。ゆったりまろやかに、大人の緩やかポップR&B。好感度高く、仕上りもナチュラル。本曲はリミックスも用意されていて、YouTubeで拝聴したLouie Vega のミックスはサルサ調で曲の延長線ぽくて同様に好き


6. For You
本来1曲目と考えられていた曲、アルバム全編に馴染むアコースティックギターの風味も気持ち良い上に、流行りのスウィング感に沿って奏でられるR&Bが実にクール
7. You Still Mean So Much
ようやくバラードという感じかな、ピアノ1本で歌われる正念場。キュンキュンとしたヴォーカルは此処では薄いけど、神妙で優しさに溢れた佳曲。まばゆいファルセットは泣けるなぁ
8. Something In The Way
音を変えて、新たな手法で時代のR&B。コーラスが甘く楽しく、それでもシリアスな感触を残しつつ、不可思議な後味を残してフェードアウト
9. Baby Love
王道なメロディで伸びやかな歌声、それでいて壮大な景色が見えるバラード。哀愁感まで加って、鉄板と言える作品かな。そっと心寄せつつ、結構旨みだらけ。さりげないようで、巧みな全体
10. Born For This
ラストはタイトル曲、アルバムにおいてバラードは後半に固まりました。ラストもしっとり。ソウルから派生して、時代を超えて、彼女の生き字引みたいのまで感じる、スコーンと突き抜ける素晴らしき断トツヴォーカル堪能。まさか、曲後半でパティ・ラベルの如く、突き抜けていくとは…感動


10曲・41分超、10年振りというかなり久々の作品にしては結構サックリしていたかな、聴きやすかったけど。ただ、この後、再びアルバムをリリースせず早8年…。それでもライヴ等では元気な姿をしっかり見せ続けているので、次はそこで得たもの全ても含んでアルバムにして発表してもらいたいなぁ。如何せん、自分の見たライヴも好評だったし。本作は、1995年以降の彼女を知るには、唯一のパッケージ作。貴重だぁ。

<過去レビュー>
1980年 Sweet Sensation

Born for ThisBorn for This
アーティスト:Stephanie Mills
販売元:Passion
(2004-08-02)
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Born for ThisBorn for This
アーティスト:Stephanie Mills
販売元:Lightyear
(2004-08-03)
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