61d0HGEowwL__SL160_ようやくリリースとなったアレサ80年代の大ヒットアルバムの、ボーナストラック計17曲収録の豪華デラックス盤。実際は2012年3月30日発売予定となってましたが、延期となり4月下旬発売。これだけ気合いの入ったコンプリートに近くとも、ブックレットは薄い感じ…。でも、それなりに説明は書かれてますが。アレサの感謝としては、超再ブレイクを果たしたことも有り、プロモーションチームに並々ならぬ思いがあるよう。本来なら古巣Arista ならぬSony あたりからリリースされれば最高でしたが、レーベルから権利譲渡(?)なのかFunky Town Groove よりリリース。少し前までの情報では、ディスク2は曲順がかなりランダムになってましが、リリース順に整理されての収録に変わったようです(ディスク1はそのまま)。以前本編はレビュー済のため、今回はボートラを全部取り上げたいと思います。

<Disc.1>
10. Freeway Of Love (Single Mix)
アルバムからの1stシングルでR&B史上最多となる20曲目のR&B1位(5週)、更にPOP3位を記録。Narada Michael Walden プロデュースで、大当り。ルーサー担当のダンクラを越えて、バブリーなポップサウンドで圧巻アレサを浸透。PVはアルバムヴァージョンなので、本曲はシングル盤やラジオ用だったのでしょう。1分半強カット
11. Sisters Are Doing It For Themselves (Single Version)
The Eurythmics との共演で『Be Yourself Tonight』にも収録され(アレサのアルバムでは3rdシングル)、R&B66位・POP18位を記録。女性応援歌として、痛快なロックサウンド、骨太でけたたましさ万歳。1分半弱カット
12. Who's Zoomin Who (Radio Mix)
初CD化ここからの2曲はリミックスのエディット。ホワワンとした軽いサウンドから、ちょっぴりエッジが引き立ち、後奏がだらけることなく纏まった仕上りながら何気に6分近くの尺
13. Another Night (Radio Mix)
初CD化ダンスミックスだなぁと分かるサンプリング用いたり、でも基本曲の中心はオリジナルまんま。フェードアウトで終了する5分程の尺
14. Aint Nobody Ever Loved You (Single Mix)
初CD化こういうリイシューだからこその復刻、5thシングルでR&B30位を記録。オリジナルより30秒程エディット

<Disc.2>
1. Freeway Of Love (Rock Mix)
ギターを強めに5分弱、当時のアメリカン路線に紛れ込んだ印象。そして、アレサとロックのフィットをこのあたりから徐々に強調し出し、2年後 女性初のロックの殿堂入りへ〜
2. Freeway Of Love (Extended Remix)
実際、オリジナルより40秒程長いだけなので、イントロのアカペラにも近いヴォーカル挿入が味噌というところかな、他はあまり変化なく。サウンドも多少いじってる程度

3. Sisters Are Doing It (Extended Remix)
当時は"ET Mix"って名称になってましたが、エクステンドの略なんでしょうかね。既に『Be Yourself Tonight』ボートラでCD化済だったりしますが、荒々しさが無くなって健やかな仕上りに

4. Who's Zoomin Who (Dance Mix)
多分初CD化。自分はフランス盤3インチCDSを持ってるけど、正規なのか未だに分かっておらず。8分半の尺、出だしはオリジナルに近いんだけど、5分を過ぎたくらいからは完全に迷い節。地味に長さを引き延ばし
5. Who's Zoomin Who (Dub Mix)
初CD化前曲後半の迷い節が最初から続くような感覚、延々5分半。カチャカチャしてます…
6. Who's Zoomin Who (Acapella Mix)
初CD化これを聴いた時、あれっ?って思ったんです。微妙にプチプチしてるので、マスターはアナログからだったりするのかなぁと。元々iTunesなんかではDL販売されてた12インチなんだけど、それもかなりプチプチ。だから今回のリイシューも音源によっては頑張ってやっと商品化ってのもあったのかも…。ここでは、ほぼコーラスだけ加えた程度のアカペラなのでアレサの息遣いが鮮明に聴けます。特に後半は、オリジナルで用いてないヴォーカルも聴けたりするのが改めて面白いなぁと発見

7. Another Night (Dance Mix)
初CD化ディスク1に収録されていたエディットのオリジナル、こっちは1分半程長い6分半程。オリジナル部は手抜きなんだけど、それ以外のパートはかなり豪快にアレサのヴォーカルをサンプリングしまくってて興味深いけど、嗚呼80年代だなぁという出来です
8. Another Night (Dub Mix)
初CD化BPM落としたヴォーカル技なんて、カニエと異なって品が無い感じで・・・。ダブながら、結構あちらこちらからアレサのヴォーカルが聴けるので、退屈さは本ディスク5曲目と比べても圧倒的に無いなぁと
9. Another Night (Single Mix)
今年1月にリリースされたベストにて初出し、アルバムからの4thシングルで、R&B9位・POP22位を記録。アレサの今のフィアンセがPVに出てるのはレアだったり。アルバムヴァージョンと20秒くらいしかエディットされてないので、地味かも

10. Aint Nobody Ever Loved You (Remix)
初CD化おならみたいな音が気になって仕方がないんですが…。ポップなミディアムスロウのサンバという感じ、オリジナルの印象自体が薄いため(爆)、リミックスへの思い入れも薄く・・・。でも6分半くらいあるし、アレサにとって珍しいサウンドだし、程良く遊び心ってところかな
11. Aint Nobody Ever Loved You (Dub Version)
初CD化オリジナルをダブにしました、そしてオリジナルより長い7分かかっちゃいました…って感じでしょうか。アレサのヴォーカルが出てこないので、ほんと繋ぎって感じ
12. Aint Nobody Ever Loved You (Percapella)
初CD化とどめはパーカペラ、控えめなサウンドにアレサの歌を乗せました〜って程度。地味なんだけどパーティ化、これも前曲と同じ尺で7分

ディスク1には5曲・24分が追加され、計71分。ディスク2には何とも12曲・77分。ボートラ17曲・100分の追加は、入れ込んだなぁという印象。今年のリイシュー大賞とかにも候補あがってくるだろうけど、売れ線時代だから煙たがる人も多いのでしょう。計5曲のシングルの様々なヴァージョンを退屈なしに展開させる技、なかなかだったと思います。単に並べただけでも、しっかり考えられた展開だなぁと(シングルヴァージョンをディスク1に突っ込むだけ、とかじゃなかったし)。いよいよ今月には、1982年『Jump To It』・1983年『Get It Right』のエクスパンドも登場、更にはホイットニーの遺作リメイク映画"Sparkle"公開ってことで、1976年『Sparkle』あたりも再発されるのでは???と期待中。

 

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