R-2252316-1321376282クレランス・カーター、1968年のデビューから15作目。ほぼ1年くらいの間隔でアルバムをリリースし続けてきて、本作はIchiban Records より。コンスタントにチャートヒットを継続してきた彼も、80年に入ってからはプツリ。でも次回作より復活を果たします。それでも、今回取り上げるアルバムは、、、持ってたのでレビュー。

1. Messin' With My Mind
タイトル曲は古くの信頼George Jackson 作、マッスル・ショールズ・サウンズってのは良いね。でもだいぶ進化してて、アダコン的。ヴォーカルもだいぶ落ち着いて聴きやすくなった感じかな。ソウルというよりもAORの温い感触有。コーラス含め、手作りのような仕上がりが素敵


2. So You're Leaving Me
バラード風、ブルージーな魅力。ギターを背景に、枯れのヴォーカルで訴求。何とも切ない、そして味わい深い
3. Hot Stuff
ポップ!なんか合わない…軽い。音もかなり時代に合わせてきたなぁと。ぶったぎるように、糖質オフな歌い上げ。歌自体、タイトルの連呼…
4. Fast Young Lady
ホーンやら、ギターのエッジ効いて、一昔前のStevie Wonder あたりを意識してそうなニューソウル解釈。歌に力はあんま入って無いかも、女性コーラスがライヴで腕を振り上げて楽しくなりそうだけど
5. Wrong Too Long
Dann Penn 作ってなってるけど、カヴァー?書き下ろしかな?曲としては地味、なんか定位置でホワーンと不思議な色をイメージさせてくれる底力はあるけど。切なさというより、なんか苦しさかな。オルガン出てくるとだいぶ光は見えるなぁ
6. Girl From Soweto
高らかなヴォーカルからスタート、普通にベテランロックギタリストって感じの声量って印象も。なんか泣きのヴォーカル、でも悲しさの薄い淡々としたサウンド。途中荒げる場面にはハッとしたけど
7. Sweet Feeling
ブルース、淡々としている中に、煌めき少々。あとは無駄な煌めきも少々(爆)。コーラスも地味にこなしてる感
8. I Was In The Neighborhood
低域で疲れちゃったように歌ってるかな、でもなんか親近感ある歌われ、まだまだ続編になっていきそうな歌なのにフェードアウト早っ
9. It Ain't What You Do
80年代前半のファンクなんかを連ねた印象、さっくりしてるけど語りが多いのが趣。音をためらうように弾くのが、試験的
10. Love Me With A Feeling
ラストは60年代回帰、ホーン含めルーツ戻し。それでいて、6分に亘るじっとりバラード。熱の入れ方、演奏、鍵盤の叩き含め、あれこれにんまりしちゃうパーツたっぷり

10曲・45分半、昨日聴いた初期作と比べると、だいぶまとまっちゃったなぁという印象かな。でも、彼なりに色々とエッセンス試している感あれど、ネタ切れ感も…。ただ、音楽と楽しく向き合っているのは伝わってきて、こちらも充実した心で聴けるのは大事。時代感もなく、90年代の音楽って言っても分からないレベル。そんな普遍な魅力有。

Messin With My Mind [CD]
アーティスト:Clarence Carter
出版: Ichiban Old Indie
(1990-10-17)