
特に今回は、フルヴァージョンのほうが頭にこびりついてきた中で、いかにArif Mardin が編集して1枚のLPに収めたかという点に注目。2枚組デラックスヴァージョンにおいてもディスク1は、本編同様の内容で10曲のみの収録だけど微妙尺が異なったりしています(オリジナルは48分、デラックスは67分)。純粋なライヴマテリアルもOKなんですが、やはり当時流通したパッケージのほうがむしろ臨場感を感じてしまったり、不思議だけど思い入れかな。
1. Respect
高速ホーンでスタート、アレサのハイパーヴォーカルはフライングゲットでスタート。パンチ、高音至るところまで絶頂。フィルモアという異国のような地で、ソウルを見せつけるアレサ悶絶…ソウル好きには、語られるはずだぜベイベー
2. Love The One You're With
Stephen Stills カヴァーながら、アレサの本演あってこそ後のソウル・R&Bにカヴァーの波を起こした名シーン。Luther Vandross 然り、ここでのアレサは完全たる自身の曲への昇華。オルガン部はゴスペル、残るはベタにニューソウル
3. Bridge Over Troubled Water
Simon & Garfunkel カヴァー、前年に彼らのオファーあってグラミー賞でライヴカヴァーした事からアレサのシングルヒット(R&B1位・POP5位)に繋がり、ここでもレコード以上にゴスペル度高めた、正にアレサ流カヴァー。当時、シングルリリースのみだったため、ライヴ盤への収録は重宝したんだろうなぁ。2013年になってもアレサは、この曲を非常に大切にしてて、感銘を受けます
4. Eleanor Rigby
The Beatles カヴァーは"Let It Be" "Yesterday" "The Long And Winding Lord" 等数あれど、パンチあるカヴァーはこれでしょう。もうオリジナルが見えないくらいに、自由なパワフル解釈
5. Make It With You
Bread カヴァー、60年代のソウルの匂いが漂う中、ゆったりメロウなフィルモアに。伸びやかなヴォーカル健在ながら、アルバムにおいてもライヴにおいても休息感
6. Don't Play That Song
アレサの人気曲、Ben E. King カヴァーではあるもののテンポもって進行する潔さは勇ましさそのもの
7. Dr. Feelgood
「Respect」B面曲として人気を博し、ここでは表現そのものに泥臭いソウルが充満。7分に亘るじっくり奏でる空間はアレサならではの持って行き方
8. Spirit In The Dark
静かな入りから、次第にボルテージが上がっていく曲の強さそのものが凄み。こんな時代を見てみたい…
9. Spirit In The Dark (Reprise with Ray Charles)
この曲はこれで終わらないから凄い、オリジナルはリプライズを入れて14分近く、でもデラックスだと27分近く"Spirit In The dark" ですからね、二人の共演はソウル界の事件だったたけでなく、なんとも凄い生。もー、悶絶他無いです
10. Reach Out And Touch (Somebody's Hand)
Diana Ross カヴァー、これはライヴのようで、実は事後録音。ここまで最後発狂しているヴォーカルは3日間のライヴテイクには未収録だったので。でも、よく出来た流れだなぁと感心。余韻も凄いけど、この盤ならではの感動が溢れすぎ
いやー、改めて凄いパッケージだなぁと。1枚のライヴアルバムのために凄い施策がたっぷり。再録含め、編集含め、もちろんアレサにまつわる演奏、歌そのものでさえ、凄すぎる!今では映像も発掘され始めてるけど(オフィシャル販売ではないんだけど)、これはリマスターで映像でも酔いたい、現代からの贅沢リクエスト。近年、よくこの映像はリピートして観てしまってます。あ、アレサ、誕生日おめでとう。これからも日本の応援団長として応援し続けます!
<過去レビュー>
2010年 【まさかのリイシュー記念】Live at Fillmore West, Don't Fight The Feeling
アレサ・ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト [CD]
アーティスト:アレサ・フランクリン
出版: ワーナーミュージック・ジャパン
(2013-04-24)

アーティスト:Aretha Franklin
出版: Rhino
(1993-12-08)

アーティスト:Aretha Franklin
出版: Atlantic / Wea
(2006-07-10)

アーティスト:アレサ・フランクリン
出版: WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)
(2007-11-21)