アトランティック1000シリーズ第4弾より、まだレビューしてなかったアレサ・フランクリン アトランティック移籍7枚目のオリジナルアルバムを（R&B2位・POP25位を記録）。実際、1993年のCD化以来、20年振りのリマスター（それなりにリイシューされてきたのに音質アップ永らくでした）。このウリにつけて歌詞・ライナー付き国内盤1000円と来たもんです、デフレ万歳？ジャケは地味だけど当時の黒人音楽を表すに自然なモノ、アレサも勝負に出たなぁという感じだなぁ。

1. Don't Play That Song
2ndシングル、R&B1位・POP11位を記録。元はアーメット・アーティガン共作 Ben E. King カヴァー言えど、完全にアレサ消化。LP曲としては纏まりまくった名唱だけど、ライヴでは毎度異なるスピリッツ。メッセージ性が常に


2. The Thrill Is Gone (From Yesterday's Kiss)
1stシングルB面。2曲目にブルースってパターンは今も昔も。地味な奏で、一方で若くしてこの渋みとテクは何だろう、静かに激しい…
3. Pullin'
アレサ自作、ゆったりけだるく。アレサの浮遊したブギーと、予期できないメロディは凄み。本作は実際聴きこんでなかったせいか、2・3曲目の新鮮さに胸ぐら中
4. You And Me
「Border Song」B面としてカット。続いてアレサ自作。ウォームフル、ストリングスが温かいなぁ。ただし、ソウルとしての叩きがいたるところに。シンプルながら、70年代突入ならではの進化も。アレサはあまり歌入れしないってところかな斬新さ
5. Honest I Do
ブルース入ってるなぁ、アルバムのポップさ語られないのも、前半のこの重たさ・空っ風な感じあってこそかな。ロックファンには逆に面白く聴かれそう
6. Spirit In The Dark
1stシングル且つタイトル曲、R&B3位・POP23位を記録。アレサ自作。ゴスペルをソウル進化させたような曲、アレサのピアノ歌唱がそれを体現。ライヴでは後半どんどんボルテージ増して熱を上げるのは流石、曲の展開も新しいなぁ


7. When The Battle Is Over
B面スタート、ロックの殿堂にも繋がるような重たきフレイヴァー。力強く腹式、演奏もバリに強い。この手の方向でいったら、UKなんかでも長きに愛されそうなTina Turner みたいになっちゃってたかも
8. One Way Ticket
アレサ自作（というか多いなぁ本作）、優しいエモーション、歌い紡ぐバラッド。コーラス入ると、60年代から引っ張るソウルだなぁと
9. Try Matty's
これもアレサ自作、アレサのメッセージが多く並ぶ本作。余裕に鍵盤、ブルージーにホーンも重なりミディアムのご機嫌。キレは薄いんだけど、どっしり（ホーンは無駄なリマスター？）
10. That's All I Want From You
多重アレサ、音攻め。でも哀愁感があるのはオルガン効果？いつものホーンやギターでブルージーに。ただ、必聴はアレサの高音、演奏にかき消されつつも良い響きしてるなぁと
11. Oh No Not My Baby
「A Natural Woman」以来、Carole King 作。アレンジによって朗らかソウルなんだけど、キャロルの人間味も穂のかに。アレサも楽しそうに一本道な歌唱
12. Why I Sing The Blues
ラストはB.B.King 曲、「Today I Sing The Blues」との兼ね合いはあったか否か？ロック飛ばしの淡々さ。アルバムを通して、全然ダークじゃないんだよね、秘めたる黒さはしっかり前面に

12曲・39分。2000年代後半にリイシューされたアナログが、ピンクジャケになったのは個人的な惹きでした、余談ですが。また、今回のリイシューで林さんのライナーはツボだったんですが、本作は淡々の事実すぎて、有料感が無く…（禁句）。さてさて、そうは言えど、今回のリイシュー、まだ音比べはしてないけど、コスパ・更に内容は確か過ぎます。改めて、今後堪能しまくっていきたいです。

スピリット・イン・ザ・ダーク [CD]
アーティスト：アレサ・フランクリン
出版：ワーナーミュージック・ジャパン
(2013-04-24)

Spirit in the Dark [CD]
アーティスト：Aretha Franklin
出版：Atlantic / Wea
(1993-12-08)

Spirit in the Dark [12 inch Analog] [LP Record]
アーティスト：Aretha Franklin
出版：4 Men With Beards
(2003-02-25)

スピリット・イン・ザ・ダーク [CD]
アーティスト：アレサ・フランクリン
出版：イーストウエスト・ジャパン
(1990-05-25)