グラディス・ナイト＆ザ・ピップス、『Neither One of Us』から7ヶ月と言う速さでリリースされた10th、R&B1位・POP9位を記録。本作からはMotown を離れBuddah からのリリース、これまでも多くのヒットを量産してきた彼らでしたが、本作からのシングル4曲のうちR&B1位を3曲も収録（今でいうリアーナやビヨンセ状態）。今まで彼らのリイシューは地味なものが多かったのですが、名曲1曲目の未発表ヴァージョンを含む4曲を追加して改めてリイシュー。これを機に、今後グラディス関連はドシドシとボートラ付けてリイシューされていくので要注目。ただし、タイミング同じく、BBRからも『Imagination』『Life』がリイシューされてますが、近年の新プラスチックケースを採用している以外は、ボートラではFunky Town Grooves からのリイシューが最高なんでお買い間違いないように。個人的には、スポードリンクVAAM 24本ケースに、このCD1枚だけがパッケージされた段ボールに違和感を持っての受け取りでした。1. Midnight Train to Georgia
2ndシングル、R&B1位・POP1位を記録。彼ら最大のヒットとなった曲！ジョージアへの夜行列車、日本でいえばあずさ2号でしょうか。こういう遠くへの思いを馳せた歌にて、熱情込めて歌われると痛いんだけど、結構サラリと応援歌状態。暖かなソウル、グラディスとピップスのバランスが絶妙
2. I've Got to Use My Imagination
3rdシングル、R&B1位・POP4位を記録。アルバムのタイトル的曲。シリアスループなストリングスも吹き飛ばすくらいのグラディスの強いヴォーカル、ミディアムアップにまるでファンクをも意識したようなサウンドに、延々高域で勝負、グラディスの気合いを知るべし
3. Storms of Troubled Times
とにかく豊かで平和な音なんだけど、グラディスの抑揚あるヴォーカルこそがバシバシ響く！もっと、本当は落ち着いた歌をはめてもよさそうなんだけど
4. Best Thing That Ever Happened to Me
4thシングル、R&B1位・POP3位を記録。春うららのバラードと思ったら後半、特に熱いヴォーカルが木魂して、当時のグラディスの魅力再認識。コーラスは非常にまとまりある風のよう
5. Once in a Lifetime Thing
シンプルに再び春の便りのよう…だけどヴォーカルはどこまでも勇ましくなってくる、それが彼らの魅力。オールドスクールなんだけど、今もなお普遍のメロディにて
6. Where Peaceful Waters Flow
1stシングル、R&B6位・POP28位を記録。これはまだ未爆発、どこまでもメロウに流してて（爆発止めてて）、こういうグラディスも今となっては味あるなぁ（高音は鳴らしてるけどアレンジで抑えられてる）
7. I Can See Clearly Now
ピップスのみ、出だしからして、結構面白いメロディにて挑戦してるなぁと。で、ブラックというよりも、ビージーズなんかの纏まりに聴こえてしまうなぁ。悪くないし、個人的にはほっとする感じのトラックでした
8. Perfect Love
面白い座組、ピップスメインのままに、グラディスが副キーを担当。もっさりしてるけど、貴重なままに白人マターなスタンダードに。6曲目までの流れが相当に異なり
9. Window Raisin' Granny
ラストは、刑事ドラマのようにブラックエッセンスたっぷりに、跳ねるピアノも好物だけど。あれ、これもピップスメインだ！グラディスお疲れ？それとも、敢えての施策？どう見てもヒット曲は1−5曲目にかたまってるし、ほぼA面が盛り上がってるのでその流れにすればよかったのに…ピップスのメンツ立て？
＜Bonus＞
10. Midnight Train To Georgia (Single Version)
オリジナルよりも45秒ほど短いシングルヴァージョンは既発
11. Window Raisin' Granny (Single Version)
同様に、オリジナルよりも45秒ほど短いシングルヴァージョン既発
12. Midnight Train To Georgia (Short Version - Previously Unreleased)
ここからです、シングルヴァージョンよりも更に30秒短いヴァージョンは未発表、有難さが分からないのですが
13. Midnight Train To Georgia (Instrumental - Previously Unreleased)
シングルヴァージョンよりも若干早めにフェードアウトするものの、インストヴァージョンは蔵出しということで、何となく貴重感。音だけだとフリーソウルぽいんだけどね
9曲・37分、ボートラ4曲加えて52分程。リイシューとしてのパッケージ自体は粗いですが、中身は流石。今後続々リリースされるボートラ付きのグラディス関連ですが、2枚のCDを除いては今のところアマゾン取り扱いは無し。なので、HMVサイトへGO！！とにかく1−5曲目までのパンチが凄かった！名盤です！！
＜過去レビュー＞
1967年 Everybody Needs Love
1971年 If I Were Your Woman
1973年 Claudine (OST)
1978年 Miss Gladys Knight
1994年 Just For You
2001年 At Last
