41elZrABSGL__SL160_ジョン・レジェンド、間にルーツとの2010年『Wake Up!』を挟みながらも、完全ソロ作としては『Evolver』から約5年振りとなる4th、R&B2位・POP4位を記録(これでデビューからの連続R&B1位はストップ)。大御所的なチャートアクションって位置づけかもしれないけど、Mary J. Blige, Alicia Keys, はたまたJoe, Brian McKnight いたいな感じで、益々シングルヒットは遠ざかってますが、アルバムとしての人気は最高潮!

1. Love In The Future (Intro)
寂しげおぼろげなアコースティックで歌うタイトルトラック40秒
2. The Beginning...
切なさまんまに、最小限の音でしんみり。これが始まりかぁ。今までと異なる脱力感
3. Open Your Eyes
乾いたヴォーカルアレンジが際立ってるかな、後は淡々と交わされるピアノをベースにシンプルサウンド
4. Made to Love
2ndシングル。速度は持ってるのに、静かな全体。オリエンタルなのか、西洋的なヴォーカルを挿入し、独創的な世界観に包まれるなぁ


5. Who Do We Think We Are (ft. Rick Ross)
1stシングル、R&B35位を記録。本編ゲスト2名中、まずはリック・ロス。ジョンお得意のソウル回帰なシンプルスロウ。まとわりつく味、ねっとり、でも濃くない後味が優位。リックは緩い中をナチュラルにラップ、フィットしてる


6. All Of Me
3rdシングル、R&B30位・POP97位を記録。今の音だなぁと、だけどジョンの気質を保つモノに。転がるようで、踏みとどまるようで、シンプルな中に挑戦があって、抑えた熱さが何とも個人的にツボ


7. Hold On Longer
プチラヴソング、音が懐かしい響き・伸びのワルツ。草原に寝そべって風を感じたい、そんな平和色
8. Save The Night
実直に突き進みつつも、不器用さだったり、不規則さを感じるなぁ。これだけだと暗いんだけど、アルバムで聴くと一層惹き立つから不思議
9. Tomorrow
Q-Tip プロデュース、和音かのように 色味変わるサウンド。メロディも独特の階段、ユーモアもあるよう
10. What If I Told You? (Interlude)
ソウルで緩くも、モノラル的な音の匂わせ方で次章へ、1分弱
11. Dreams
ピアノをベースに、シンプルアレンジ。少しアレンジ演奏も混ざるけど、単色で十分インパクトを持てる力強いヴォーカルがクール。でも2分半程、ストーリーを繋ぐための曲かな
12. Wanna Be Loved
低域攻めてて、なんかジョンぽくないヴォーカル。ノリは良いんだけど、とにかく新しい雰囲気。でも、温故知新の混ざり
13. Angel (Interlude) (ft. Stacy Barthe)
1分半のインタールード、なんか敢えての遊びって感じもするけど。でも、限られた中極上のデュエット風、ミディアムスロウでムード満点、フェードアウト勿体ない
14. You & I (Nobody In The World)
勇ましいなぁ、静かな中のスピリチュアルを感じさせる震わせヴォーカル。巧みなアレンジは、一部ジャズを模倣としたような汲みで万全
15. Asylum
縋るように発される、空しい響きがズシン。だけど、この悲壮感みたいのが彼ならではの技だなぁと
16. Caught Up
ラストは、うまい具合に音の総決算になってるなぁと。悲しさを引きずり過ぎず、ちょうど良い着地でのミディアム。爽快な心は最後にしっかり持たせてくれるようで、なんとも満足

<Bonus>
17. So Gone
決してアルバムの流れと逸脱しないシンプルなネオソウル、ジョンならではって感じの安定・無難
18. We Loved It (ft. Seal)
同じような感じの曲ながら、独特の音がポイントポイントで光りつつ、陰りつつ、シールに無いタイプの曲・難しいメロディってのもあって、シールにとってこそ旨みある共演だったんじゃないかな
19. Aim High
Pharrell Williams プロデュース、なのに完全控えめ過ぎるジャズ!!これは度肝を抜かれた、今の緩系狙ってると思いきや、アルバムの印象を更に美しく仕立てる、決して妄りの無い決定曲!
20. High The First Time
発散するものを抱えながら、じっくり歌い紡ぐ彼ならではの旋律読めるけど。ほんと、音を楽しんでるなぁと感じれて、清々しい気持ちになっちゃう

本編16曲・49分、ターゲット盤等の海外デラックス盤は+4曲で計67分(国内盤は更に1曲追加で73分)。今まで以上にヒット狙った感じじゃないけど、全体を通しての世界観は相当極上に。益々進化してる印象。彼の世界観は、まだまだ知りたくなる、日本で言うヤマタツくらい古くなくて新しくなくて、って感じかな。人間の感情をうまく全てにひっくるめたアルバム、もう唸ってしまう…。

<過去レビュー>
2008年 Evolver
2008年 Green Light (Remixes) ft. Andre 3000
2009年 Everybody Knows (Remixes)
2010年 Wake Up! & The Roots
2010年 The Duets (EP) & Estelle
2011年 When Christmas Comes with Mariah Carey

Love in the Future
John Legend
Sony
2013-09-03

Love in the.. -Deluxe-
John Legend
Sony
2013-09-03

John Legend ジョンレジェンド
Sony Bmg
2013-09-05

ラブ・イン・ザ・フューチャー
ジョン・レジェンド
SMJ
2013-09-04