41X1-9nFFyL__SL160_グラディス・ナイト&ザ・ピップス、7年振りとなるクリスマスアルバム。ただし出所不明、未発表曲集なのか…。元々彼らは1987年『All Our Love』が最後の新作と思うので、ちょっと位置づけが…。ジャケットは、まだまだ若き4人の姿ながら、ハメ絵のようなジャケの仕上がり。個人的には今年発売されたクリスマスコンピ『Classic Christmas Album』を買うと昨日購入した1982年作との漏れがあるため(新たな音源も無さそうなので)、それぞれ別々で買うことによって、網羅できるので・・・リイシュー状況は微妙ですが、個人的にはこのような買い方に至りました。

1. The Night Before Christmas
まるで、歌謡ヒッパレのようなオープニング。年代を感じつつ、イントロを抜ければグラディスの暖かな語りでしっとりスタート。ただ、これは歌じゃないね、アレサも同曲をカヴァーしてたけど、まるでラジオドラマのよう
2. Do You Hear What I Hear
震えるようなヴォーカル、コーラスはオールディーズ感。こりゃ1989年作じゃないな?もっさりした感じで、なんか古き良きクリスマススロウって感じになってる


3. The Christmas Song
ピップスヴォーカルでスタート、でもグラディスもしっかり参戦。またーりと心地よい滑るようなアレンジはなかなかの輝き・旨み。ただ、これもどこか重たさが秘めてるんだよね…
4. Away In A Manger
グラディスの魅力薄めに、なんか陰りあるサウンドの中で、更には曇りがちのヴォーカル。ソウルの渋さで酔うなら使えそう
5. Ave Maria (Bach)
巻き舌入ったタイトル歌い、まるでオペラへの挑戦と思いきや、低域徹して暗めのいぶし銀。このクオリティは、なかなか表現しにくい個性
6. Silent Night
グラディスの張りは期待通りなんだけど、どうにもモッサリ。ストリングスの伸びもモッサリ。なんか小粒な出来栄え
7. Bless This House
まるで50年代?とでもオーヴァーにも思える沈んだ音、グラディスもクリスマス演出の割には暗すぎるって…
8. Gospel Medley : Jesus, Joy Of Man's Desire / Jesus Is My Kind Of People / Jesus Is Just All Right With Me
ジーザス3連発メドレー、朗らかな音を使用しつつも、全体に突破口が見えない暗めの全体感。なんでこんなにシンミリ…後半は結構持ち返してアッパーになるので悪くないんだけど、クリスマス寄りでない曲で場を盛り上げてもちょっと消化不良まま(ライヴメドレーなんかな?拍手だったり、活気に満ちあふれてるのは面白い!)


9. Ave Maria (Schubert)
ラストは5曲目の別ヴァージョン、こちらは幾分光が見えるアレンジ。清廉となる中にも、小さな輝き、このへんはグラディスの剛腕

9曲・35分程。自分の買った盤の音質が歪んでるようなのもネガティヴ感想の要因かもしれないけど、なんか物足りなさが残るクリスマス作でした。今年リリースされたリイシュー盤では、リマスター具合によって劇的改善されているのであれば感想は変わるのだろうか。なんか、近年稀に見ぬ惜しいホリディ作のようにも感じてしまいました。敷いて言えば8曲目の後半から9曲目が良かった、ギリギリの光!

Christmas Album
Gladys Knight & Pips
Special Music
1992-08-26

Christmas Album
Gladys Knight & Pips
Bmg Special Product
1997-09-23

Christmas Album
Knight Gladys
Bmg Special Product
2002-01-01

The Classic Christmas Album
Gladys Knight & The Pips
Columbia/Legacy
2013-10-08