グラディス・ナイト&ザ・ピップス、コロンビアにおける2年振り4作目でR&B3位・POP34位を記録。自分は1973年『Imagination』ボートラ付きリイシューに続いて、2枚組リイシューでお得な本作と、『Life』を購入。まずは本編のレビューから。ヒットシングル4曲を収録したコロンビア期最大のヒット作!1. When You're Far Away
4thシングル、R&B42位を記録。Jam & Lewis プロデュース。ダンクラとまではいかずとも、コンテンポラリーなアッパーで爽快。グラディスのヴォーカルも更に力強く、洗練されたピップスのコーラスも良いサポートに
2. Just Be My Lover
アダコン煌めいて、ストリングスの穏やかさはリッチ。浸るというよりは、ハッキリとしたグラディスのヴォーカルの凄みで迫力を楽しめる感じかな
3. Save The Overtime (For Me)
1stシングル、R&B1位・POP66位を記録。グラディス等に加え、Sam Dees 作参加。品のあるダンクラって言うのかな、。グラディスの灰汁を薄めて、当時旬のサウンドに敢えて対峙したような完成度
4. Heaven Sent
Sam Dees 単独作、敢えて懐古的なホーンが入り、ゆったりとしたサウンド。その中でも、リードとコーラスが追いつけ追い越せ的に興味深い辿りをし、特にコーラスの味が何とも異空間
5. Don't Make Me Run Away
Michael Lovesmith 作、ディスコファンク!エッジは尖っているのに、涼しげに歌われるギャップがなかなか良い!
6. Ain't No Greater Love
ファンクなんだけど、コーラスを交えて温故知新。丸みの帯びた仕上がりなんだけど、グラディスの登場で場は一転し、ファンク要素が強まってご機嫌
7. Seconds
Sam Dees もプロデュースに参加、ピップスのみで、グラディスはコーラスに徹し。ファンク要素を持ちつつ、ポップフレイヴァーも。まだまだ彼らは歌う力バリバリ
8. You're Number One (In My Book)
2ndシングル、R&B5位を記録。R&Bというよりは、柔らかなスロウバラード。グラディスは低域で、未だかつて聴いたことない様なセクシーさ。これは企画的な発声にも取れるけど、なんかホンワカ
9. Oh La De Da
タイトルからしてオドケ、キャンキャン弾け!ファンク!グラディス達ぽくない、まるでカーニヴァル。あとはヒーロー戦隊出てきそうな男気
10. Hero (Wind Beneath My Wings)
3rdシングル、R&B64位・POP104位を記録。1982年にSheena Easton が歌い(このヴァージョン ベストとかで聴いて覚えてる!)、翌年にGary Morris が歌いヒットさせ、更には同じくして同年彼らも歌いシングルヒット!これは1980年代前半から歌い継がれまくってきてたんですね。後は、Patti Labelle, Bette Midler 等、どのアーティストも感動に巻き込む名曲。グラディスの名唱はライヴ映像とかで観たことはあったけど(R.I.P. Gerald Levert 等で)、グラディスの力を振り絞るような歌唱は相当に涙を誘います!最高、ヤバイ!!
10曲・44分、ヒット性高かったけど、彼らにとって新たな実験をしている曲が多く、それゆえにアルバムとしてのまとまりもなかなかあって、個人的には聴き応えと発見が多くありました。10曲目は反則だなぁ(笑)、アルバムのイメージは10曲目には通じないけど、9曲目まででも相当に素晴らしい要素たっぷりで、お気に入りの作品となりました!


二十年も彼らの曲を聴いてるから仕方ないですよねw