518NMgj5y5L__SL160_ベイビー・ヒューイ(アルバムにはザ・ベイビー・ヒューイ・ストーリーがアーティスト名義)、26歳の亡くなる直前にレコーディングを完成させていたという伝説の作品!それも、Curtis Mayfield 全面プロデュースと来れば期待せずにはいられないです。巨漢にアフロ、何とも実年齢にかけ離れた存在感。。カーティスを惹きつけたものは実力なんだろうね。これまで数回海外でCD化されてきましたが、アトランティック1000シリーズにて先月末に日本初CD化を達成、見事!

1. Listen To Me
James Brown のような高域シャウトをかましつつ、ファンクぶちかまし!音もカーティス流儀というよりも、ベイビーを使って新たな世界を探索。歌自体はちょっと、けだるさもあるんだけど、それも彼の味だろうね


2. Mama Get Yourself Together
あれ、ベイビーは?と思いきや全篇フュージョン。カーティスのシカゴ臭もしつつ、渦のような音で攻めたり、巧みな個別演奏で攻めたりヤリタイ放題の6分。パーカッションが良い味を出してるんだよな。展開も旨み!!


3. A Change Is Gonna Come
Sam Cooke カヴァー、深い表現、泣きが似合う。それも9分半のオマージュ、凄い繰り広げ。アルバムのテーマをぶち壊すようなクール作用
4. Mighty Mighty
イントロからとにかく楽しい、外野が騒ぎ立て、ベイビーがまるで説法のように周囲を巻き込んでラップ調のように。歌ってよりも、祭り。こういう手法があったか、と感心
5. Hard Times
カーティス作2曲目、お馴染みのインプレッションズ期!20代中盤と思えないくらい、いぶし銀なヴォーカル。突き放しながら、程良く荒げながら緩やかに進行。なんかJohn Legend カヴァーを思い出しちゃったけど、どちらも継承してる感が半端無い


6. California Dreamin'
フュージョン、フルートで涼しげな世界に、演奏部隊が盛り上げていく流れ。カリフォルニアの夢、なんかそう考えちゃうと古臭い流れだけど
7. Running
カーティス作3曲目、ロックのようで、ソウルなEddie Levert のように渋い喉を聴かせる感じが程良く響くなぁ、ギターもカーティスPro. の割には結構激しく
8. One Dragon Two Dragon
ラストは、ドラゴン感は分からなかったけど、爽やかに流れるフュージョン。これまでの集大成って感じかな、良い意味で裏切られました

8曲・41分、考えられないくらいな音と声だったな。とにかくファンキーでニュータイプのソウルシンガーって気がします。カーティスが全部を手掛けただけある。フュージョンあれ、ファンク的にラップみたいな進行あれ、カヴァーも各種惹きあるものばかり。1枚で終わってしまったシンガーだけど、40年以上経っても伝説化のまま継承されているワケが分かりました。

リヴィング・レジェンド
ベイビー・ヒューイ
ワーナーミュージック・ジャパン
2014-01-29

Baby Huey
Unidisc Records
1994-02-07

The Living Legend
Baby Huey
Sequel Records UK
1999-03-02

Living Legend
Baby Huey
Water
2004-12-14