
1. Ladies Only
1stシングル、R&B33位を記録(シングル盤は1分超カット)。なんともアレサ自作、うまくピアノ伴奏のデモとかあったら興味有り!しっとりバラードで始まるストーリー展開、ストリングスとポップに奏でる落ち着いたアレサ、でも序章を抜けるとアレサが見事にダンスに染まっていき、驚きと違和感。元々Donna Summer, Diana Ross なんかは好んでいただけあって、やってみたかった曲調なのかも。ハスキーに歌い上げるヴォーカルは煌びやかさよりもソウルが充満、この辺が賛否でありつつ、自分はやっぱアレサ凄いなぁと思える部分
2. It's Gonna Get A Bit Better
Lalome Washburn 作、とにかくベースラインを下地にしたファンク調、ホーンもクールに。アレサの重ねコーラスの層の厚み、リードの信頼感・高域凄まじい!これはアルバム斬っての絶好な曲!自分はディスコ調以外なら、これを一目散に挙げます!(YouTube リンク画像にもあったヴァンとのショットも貴重!)
3. What If I Should Ever Need You
Charles H. Kipps 作、アレサの儚さ、切なさを上質に表したようなバラード。いつも以上に張り裂けるような高域も素晴らしく、祈りにも通ずるようなクールダウン
4. Honey I Need Your Love
ポップなフィーリングで、聴きやすいフレイヴァーなのが本曲。アレサ自作で、リスナーをワクワクさせてくれることも忘れないプロデュースは流石
5. I Was Made For You (with Clarence Franklin)
諸説ありますが、アレサは4人の息子がおり、クラレンスは長男でアレサ16歳の頃に生まれたようです。当時21歳の息子とのデュエット、とにかくスウィートなヴォーカルが貴重。アレサも優しく母性を持って歌われるのが印象的なバラード。後年、アレサは兄との歌唱を教会で披露しますが、やはり年季あってハスキーになってるので、若いとこういう声質を産出するんだなぁと、とにかく貴重
6. Only Star
アレサ自作、妹キャロリン含むコーラス絶好調に入ってくるんだけど、アレサを"Disco Queen!" と煽りまくり、でもディスコってここまで甲高いよりも、もっとソフトに妖艶な印象だけど、アレサはハイパー推し
7. Reasons Why
Skip Scarborough, Wanda Hutchinson, Wayne Vaughan 作、2曲目に近いクールさ突出。高域を出しつつ、じらしながら。とにかく格の違いを見せつけるファンキー満載、オルガンも活躍
8. You Brought Me Back To Life
ヴァン作1曲目、なのに優しく敷かれたバラード。哀愁も満遍なく、アトランティックのフィナーレの如く、更には自身の人生の終焉を物語る程に、アレサのファルセット的ヴォーカルの滲みは独特な奏で
9. Half A Love
2ndシングル、R&B65位を記録(シングル盤は1分半近くカット)。シングルぽくなく、なんかあっけらかんとした調子で、もうヒット云々ではなくなった感じ。ソウルぽくはあるフィーリングなんだけど、ちょっと空虚に浮き気味かも。A面からはシングル関係なくTV披露されていたようですが、B面全然・・
10. The Feeling
ヴァン作2曲目は異色なポップディスコ、今までのアレサだったら敬遠してるであろう、完全欧州寄りサウンド。ストリングスもビートも、ちょっと曰く有り過ぎ。ヴォーカルよりもサウンドが目立ち過ぎ…
10曲・43分半、黒歴史というには勿体ないスーパーヴォーカルが堪能できる作品。作家陣、プロデューサー陣も、まさかこれが落ち目だったのか、と思える面々。アレサの実力を別のベクトルから証明できるんじゃないかな、今となっては。ただし、アトランティック後期低迷5作品は未だにリイシューできてないですが、。リイシューの噂も度々持ちあがるので、その日を楽しみに。LP買っても損は無いと思うなぁ、大胆なジャケットも当時ならではだし。
※これまでのアレサ・フランクリンのレビュー・記事は、左記カテゴリーから、もしくはコチラより
※レビュー整理ページ(直近版)は…72th Birthday!! / Articles (2008-2014) を参照