51diwm4oOtL__SL160_本日ルーサー・ヴァンドロスが亡くなってから9年の命日。彼を追悼するとともに、まだ取り上げてなかったシャキッとする音色のアルバムを選びました。Virgin から唯一リリースした前作から3年振りとなるソロ12作目でClive Davis 率いるJ Records からのリリースとなりR&B2位・POP6位を記録。前々作Your Secret Love以来のPlatinum 、チャートも同等の評価。彼の新たな幕開けを感じさせてくれる作品と思います。

1. Take You Out
1stシングル、R&B7位・POP26位を記録(POP40入りは何ともMariah Carey とのデュエット"Endless Love" 以来)。 Warryn Campbell 作・pro. 参加、これまでのルーサーの音とは180度異なる洗練サウンド。コーラスの入れ方なども新しくて、ほんと面白く堪能できたのを思い出します!夜では無い、日中の太陽にも合うようなトロピカルな出来栄え


2. Grown Thangs
Babyface 共作、Jon B. pro. 、ミディアムで派手さはないけど、1曲目に続きこれまでと異なるサウンドまんまに、歌よりもクールさを台頭に、若い人にも訴求できるクールさ満面
3. Bring Your Heart To Mine
4thシングル(プロモ止まり)。コーラスの入り方なんかも、これまでのルーサー主導の創りではないので、新たな聴き心地。バラードの帝王としての甘さ・健やかさあれ、見事に変化しまくり
4. Can Heaven Wait
2ndシングル、R&B63位・Dance3位を記録。Soul Shock & Karlin 作参加、独特なサウンド・メロディで突き進む悲しきバラード。PVにあるような、人生を祈るような壮絶が詰まってて心に突き刺さります。だからこそ、このダンスヴァージョンもひねくれまくってて驚嘆でしたが


5. Say It Now
Allstar pro>(ブックレットで5曲目と8曲目の歌詞の記載順が異なるのが気になるけど)、旧来Cissy Houton 等もコーラス参加してるけど、決して昔ながらの曲って感じで染まりきってないのがポイント。結構厚めのコーラス布陣ながら、突き抜けるヴォーカルをやんわりサポートする好印象
6. Hearts Get Broken All The Time (But The Problem Is, This Time It's Mine)
ルーサー主導、シシーなんかも参加するメランコリーなバラード。この手の質は本当にクオリティ高維持!とにかく染みる、この辺りで昔ながらの安定感あっても前3曲あたりで大変化あったから、心地染められたまま
7. I'd Rather
3rdシングル、R&B40位・POP83位を記録。Shep Crawford 作の人気バラード。シシー抜きながらもルーサーコーラス隊も参加。これはメロディの秀逸さ、凄すぎる。とにかく泣ける、PVあったりもっとプロモあったら更に広がったと思うなぁ。自分もこのpromo CDS 入手するの結構苦労しました


8. How Do I Tell Her
洗練されつつ、ルーサー節健在に。今回は特に、こういったアーバンな雰囲気の攻める曲が多いのが面白く聴けるポイント
9. Any Day Now
2003年Best Traditional R&B Vocal Performance 獲得、Burt Bacharach 名曲!出だしはオリジナルをだいぶ変化させつつも、残るはルーサー解釈ながらもルーツも取り入れながら。こういう古きも大事にする精神伏せます
10. If I Was The One
Diane Warren 作・The Underdogs pro.、隠れた名バラード。しなやかに、ほんわか酔える美しさ、浸れます
11. Let's Make Tonight The Night
まだまだ攻める後半、ルーサー節が並び過ぎるといつもと変わらない様相に聴こえてくるけど、術は素晴らしい。早口リリックも健在
12. Like I'm Invisible
Babyface pro. 参加、ゆったりしたミディアムバラード。クールダウン作用有り、コーラス含め安定感
13. Are You There (With Another Guy)
Burt Bacharach, Hal David 作、これもカヴァーかな。当初記載的にデュエットと思ってたら、曲名サブタイトルでした。ルーサー主導にて平和感満載にて、ツンと響くルーサーの強めのヴォーカルが控えめのサウンドだからこそ煌めいてツボ
14. Love Forgot
ラストは王道バラード、うまい具合にクロージングしてくれる優しさ・温もりささやかに

ルーサー史上最大の14曲・66分超。(自分は輸入盤所有なんですが)国内盤は更に、一部CDS Take You Out 収録だったルーサーとJunior Vasquez 共作"You Really Started Something" をHidden Track として収録している憎い演出(後にルーサー没後のコンピHidden Jems 収録されインターナショナルにも手に取りやすくなりました)。チャレンジが多い分、何気にルーサー主導曲が多かったなぁと気づかされましたが、普段と異なる手法で新アプローチ大成功。この4年後にルーサー逝去とは、全く考えられなかったなぁ。健在ぶり示してくれた2000年代名盤!

<過去レビュー>
1976年 Luther *group Luther
1977年 This Close To You *group Luther
1979年 New York City Band *New York City Band with Luther Vandross
1980年 Never Too Much
1982年 Forever, For Always, For Love
1985年 The Night I Fell In Love
1988年 Any Love
1989年 Live at Webley
1991年 Power of Love
1991年 The Rush
1991年 May Christmas Bring You Hapiness
1993年 Never Let Me Go
1993年 Heaven Knows
1994年 Endless Love with Mariah Carey
1995年 The Best Thing In Life Are Free Janet Jackson with BBD & Ralph Tresvant
1995年 Ain't No Stoppin' Us Now
1995年 Greates HIts 1981-1995
1995年 This Is Christmas
1996年 Your Secret Love (Remixes)
1996年 Your Secret Love
1996年 I Can Make It better
1997年 One Night With You : The Best of Love
1997年 Love Don't Love You Anymore
1998年 I Know
1998年 I Know (Remixes)
2001年 Take You Out (Remixes)
2001年 Can Heaven Wait (Remixes)
2001年 Home For Christmas
2002年 I'd Rather
2006年 Forever for Always for Luther vol.2 *V.A.
2006年 Shine
2006年 Ultimate Luther Vandross
2007年 Love Luther
2008年 All The Hits DVD
2010年 Essential Mixes
2012年 Hidden Gems
2012年 The Classic Christmas Albums
番外編 Instrumentals (1981-2007)

ルーサー・ヴァンドロス
ルーサー・ヴァンドロス
アリスタジャパン
2001-07-25

Luther Vandross
Luther Vandross
J-Records
2001-06-19