61ukoUMkEnL__SL160_ボビー・ウーマック、半年振りのリリースとなった8作目、R&B20位・POP126位を記録。邦題、誰にも未来は分からない(まるで、当時の日本のフォーク歌謡みたい…)。注目したいのはアルバム構成、インタールードをA面・B面にそれぞれ入れて、各ストーリー感が生まれているようで。ジャケは相変わらず渋いんですが、まずは時代的にも提起する内容も多そうで期待。自分はFacts of Life との2in1 で購入してます。

1. Interlude #1 / I Don't Know (Medley)
出だしは少々薄っすら始まると思いきや、疾走感あるサウンドでかなりカッコイイ!ロックであり、ソウルであり、技法も多数で
2. Superstar
華麗なサウンドが流れつつ、悲しさを吹き飛ばすように、アナログな感じで進行。籠った感じの録音、懐かしさ前面のバラッズ
3. (If You Want My Love) Put Something Down On It
前曲に続いてシッポリした歌謡ソウルと思いきや、後にRod Stewart がヒットさせた"Da Ya Think I'm Sexy?" の元ネタ!何とも、このストリングスはスロウだからこその味わい。余韻残るようなディープさも格別
4. Git It
籠った感じの中、エッジを立てて展開していくシンセ、ギターの感触が面白く。と思いきや本曲インスト!ギターをゴリゴリさせながら演奏に徹し
5. What's Your World
世界にメッセージング、声を枯らしながらアッケラカンとした女性コーラスやホーンとのアンマッチ、混沌としててクール
6. Check It Out
1stシングル、R&B6位・POP91位を記録。聴きやすく、流れ的にはディスコの流れも想起できるような進行。あまり暴れては無くて、音を楽しく聴かせる全体


7. Interlude #2
インタールード言えど実に4分近く、1曲目の"I Don't Know" をあらためて伝える感じで、女性コーラスの響きも使いながら実直に前に突進する、ソウルマンの葛藤
8. Jealous Love
テンポを上げて、拳にもますます力が。ゆったりしてるサウンドは時代、でも彼のフックが興味深く降り注ぐよう
9. It's All Over Now (with Bill Withers)
2ndシングル、R&B68位を記録。ビルとのデュエット曲、感化されて相当にアグレッシヴなロックモード。サウンドよりも、ボビーのヴォーカルが力強すぎ


10. Yes, Jesus Loves Me
ラストは安らぎも感じるスローバラード、結局は神にも縋りながら思いの丈を放つように。いいな、この急落な展開、そしてクールダウン

10曲・41分、とにかく男気が詰まった作品。ジャケのタバコ、そしてロック的に攻めてる曲が多く、それでもインタールード2曲に代表されるように、社会性もフィーチャーされてて、全体的に面白く、そして興味深く聞けました。ヴォーカルを敢えて歪ませてたりして、音のほうが目立ちそうな中でボビーが上向きになっているのが気持ちよかったです!

<過去レビュー>
1968年 Fly Me To The Moon
1971年 Communication
1972年 Understanding
1972年 Across 110th Street & Peace
1976年 Home Is Where The Heart Is
1976年 B.W. Goes C.W.
1979年 Roads of Life
1981年 The Poet
1984年 Poet ll
1987年 The Last Soul Man
1989年 Save The Children
1996年 It's A Mans Man Mans World with Jeanie Tracy
1999年 Back To My Roots
2012年 Live @ Billboard Live Tokyo
2012年 The Bravest Man in the Universe

誰にも未来はわからない
ボビー・ウーマック
ユニバーサルミュージック
2014-01-29

Facts of Life / Don't Know What the World Is Comin
Bobby Womack
EMI Europe Generic
2004-08-24