51yuF2ewtEL__SL160_バスタ・ライムス、前作から3年半振りとなる7作目で見事R&B・Rap・POP1位を記録(チャート制覇は初!)、前作It Ain't Safe No More...からはMariah Carey と共演ヒット"I Know What You Want" はあったものの、R&B10位・POP43位と低迷してしまったので、まずは今回見事に作品を仕上げてきたなぁという印象。自分は5曲目のスティーヴィ・ワンダーの名前にかなり惹かれての購入ですが、旬のゲストをうまく配置してきたなぁと。ジャケはちょっと怖いけど。Dre.Dre & Busta Rhymes 共同プロデュース作。

1. Get You Some (ft. Q-Tip & Marsha of Floetry)
シャカシャカしつつも、けだるい女性コーラス(これがマーシャ?)に、かなり気合のラップのバスタとの組み合わせは意外に合う。掴みは実験的だったと思うけど、印象残せてるな
2. Touch It
1stシングル、R&B3位・POP16位・Rap2位を記録。Daft Punk "Technologic"サンプリング、音としてのインパクトは薄いんだけど、フックかませて重きをもって進行する流れこそが王道というか。ここまでヒットしたのは時代?PV?


3. How We Do It Over Here (ft. Missy Elliott)
ミッシー加わっても裏方止まり、あくまでもバスタの低域にかます闇が良い味に、ループするサウンドもなかなか深み
4. New York Shit (ft. Swizz Beatz)
3rdシングル、R&B77位を記録。SSO "Faded Lady" サンプリングで、ちょっぴり明るめのサウンドを持って、でもリリックはサイテーにビッチ、軽快だけど


5. Been Through The Storm (ft. Stevie Wonder)
Felix Cavaliere "Everlasting Love" サンプリング、スティーヴィはハーモニカ参加じゃなく、R&B対峙のまるでラップにも適うような歌を披露しているのが大注目ポイント!なんか、こんな詩を歌うんだなぁと感心するし、バスタとのラップ合戦も意外過ぎて、耳澄まし状態


6. In The Ghetto ft. Rick James)
4thシングル、R&B50位 ・Rap24位を記録。Rick James 自身の"Gethoo Life" サンプリング、決してインパクトはある感じじゃないけど、子供声のタイトルコール連呼に、颯爽に繰り広げるバスタ、高らかなリックとの融合、ホーンのゆるファンクも心地よく


7. Cocaina (ft. Marsha of Floetry)
淡々と切々と歌い続ける感じかな、幽霊のように裏でマーシャが歌ってエッセンス
8. You Can't Hold The Torch (ft.Q-Tip & Chauncey Black)
Minnie Riperton "Inside My Love" サンプリング、音がメロウなのでどこか気が休まりつつも、ラップはどこまでも延々と
9. Goldmine (ft. Raekwon)
アルバムの流れ的には抑揚づいているなぁと、ラップは緩めずとも音の緩急がうまく運ばれている印象
10. I Love My Bitch (ft. Kelis & will.i.am)
2ndシングル、R&B18位・POP41位・Rap8位を記録。ウィルの手腕光って、ちょっと飛び抜けた出来。ライトに浮遊、もっと前半に配置されたらアルバムの流れは大きく変わっただろうけど、ちょっとの変化球として試したかった程度なのかも


11. Don't Get Carried Away (ft. Nas)
5thシングル。急転暗黒風味、ナズとの相性が良すぎるくらいに同化した進行、流しちゃうのが勿体ないけど
12. They're Out To Get Me (ft. Mr. Porter)
若干音は明るめに緩く、ポーターの溌剌の高音気味が夏ぽさ、浮かれた彩りに
13. Get Down (ft. Timbaland)
フックがたまらん、息を合わさないとここまでのグルーヴィの流れにはならないかな、声で創られていく傑作
14. I'll Do It All (ft. LaToiya Williams)
緩くも爽やかさを与えてくれるラトーヤにポテンシャル、ちょっとだけ曲のインパクトが薄くなってはくるんだけど
15. Legend Of The Fall Offs
Gayle Morgan "Do You Ever" サンプリング、なんだか深くて重くて、意味深で。こんな終わりかぁ、次回に続きそうな流れ

15曲・58分半、個人的には前半がだいぶうまく詰まってるなぁという印象。多分好みの問題だと思うけど、前半で掴まれるこその評価があったと思われますが。商業的になりすぎず、リスナーにアルバムを通して伝えるべく音やリリックを持ってきたのも勝因かな。ま、自分的には何を言ってもStevie Wonder 参加がスゴイ魅力。期待以上でした。

The Big Bang
Busta Rhymes
Aftermath
2006-06-13

ビッグ・バン
バスタ・ライムス
ユニバーサル インターナショナル
2006-06-14