61gu1QibsaL__SL160_アンジー・ストーン、2年振り2ndでR&B4位・POP22位を記録。結構な苦労人、音楽キャリアは長いものの、ソロデビューを果たしたのは37歳。でもネオソウルが脚光を浴びる中、Arista との契約・ヒット、そして本作はレーベルがパワーアップしてのJ Records からということも有り、サポート陣が充実!自分も、彼女の音楽スタンスやクリエイティヴが好きで結構聴き続けてるし、一度生で観てみたいシンガー。

1. Soul Insurance
正に夏に心地の良いサウンド、ヴォーカルも音も肩肘張らずに、しっかりグルーヴを届ける巧みさ
2. Brotha
1stシングル、R&B13位・POP52位を記録。Raphael Saadiq 共作・pro.、けだるい中に印象的なサビを残し、ボサ感が出して、ゆったりバカンス気分


3. Pissed Off
少々テンションアップながら、ネオソウルの地を這う感じで、決して欲張らず。ゆったり感に引き続き寄り添います
4. More Than A Woman (with Calvin Richardson))
更に自然に囲まれながら、ネオソウル体験。カルヴィンの爽やかで凛としたヴォーカルがエッジを惹き立て、それをサポートするのがアンジーという構図
5. Snowflakes
The Supremes & The Four Tops "Let's Make Love Now" サンプリング、夏っぽさ継続だけど、絶妙にタイトルの冬感も出せている煌めき・繊細さ、なんか機敏だなぁと
6. Wish I Didn't Miss You
2ndシングル、R&B31位・POP79位・Dance1位を記録。The O'Jays "Backstabbers" サンプリング、多少際立つ音として第二章。ネタ元の大きさもあるけど、サビのインパクトがあって惹かれる。でも、いつも通りガメつくないので、そっとインパクトって感じかな


7. Easier Said Than Done
Warryn Campbell 共作、潜む可愛らしいコーラス、音もキュンとする感じ。そっと歌われ紡ぐ流れが、アルバムに張り付き
8. Bottles & Cans
ちょっと悲しさを与えるバラード、ネオソウルは保ちつつも、メロディがしっかりしているので、新たな趣向として何気にズシズシと感情お邪魔虫
9. The Ingredients Of Love (with Musiq Soulchild)
Freddie Hubbard "Red Clay" サンプリング、デビュー直後のミュージック、ネオソウルの才能同士の巧みなデュエット。アンジーが此処では先導。後半の渦のように畳みかけるグルーヴと化す声の結集がタマラン
10. What U Dyin' For
リズム上げて駆け抜け、サビのコーラス攻めはなかなかの巧みな技法。優しいヴォーカルが溶け込み
11. Makings Of You (Interlude)
タイトルまんまCurtis Mayfield カヴァーというか、モチーフに。クールダウン的に2分半、とにかく優しい…
12. Mad Issues
第3章って感じかな、アルバムにおいては。吹き付けるファルセットが涼しげ、ホーンやオルガンが穂のかに登場、でも全体は優しい…
13. If It Wasn't
メロディや外野や、サウンドも含め秀逸にじっくり焼き上げてくるというか、ホロロンとツボ多数。じっくり聴いていたい
14. 20 Dollars
Al Green "Simply Beautiful" サンプリング、後半はだいぶゆっくりじっくり奏でる曲が並ぶ。それだけにアルバムの飽きを薄めるのが勝負どころ。ただ、なんかそんなのお構いなしな様子、ほんわか堅持
15. Life Goes On
ラストは調子を上げて、ゆったりのエンドへ向かって。ヴォーカルはファルセット調ながらもキレがあって歯切れよく、最後に明るさを感じてご満悦
16. The Heat (Outro)
余韻を残すように、スロウに。2分弱、歌として独立。メッセージを残しつつ、熱さよりも、クールダウン

<Bonus>
17. Brotha Part II (ft. Alicia Keys & Eve)
隠しトラック?裏ジャケ表記無かったです…嬉しい共演。イメージをだいぶ変えてきて、ヒップホップ寄りに。完全なデビュー直後アリシアの裏で若き声なんかはキュンキュン。イヴなんかが入ると、あーリミックスなんだーとちょっと目覚め


18. Time of the Month
ネオソウルというか、ソウル、更にはゴスペルの暖かさが潜んでて別格の味わい。高域でしっかり歌われつつも、ハスキー全開なのが涙を誘うというか

16曲・67分、ボートラ2曲追加で75分のボリューム。気合の作品と言うか、自分のスタンスを崩さない人だなぁと。それも超メジャーレーベルに属しながらこのスタンスを貫けるのは素晴らしいことだなぁと。それゆえに、ネオソウルを広める立役者になっていると思うし。声もだけど、全体での作りが何より素晴らしかったです。

<過去レビュー>
2009年 Unexpected

Mahogany Soul
Angie Stone
J-Records
2001-11-08

Mahogany Soul
Angie Stone
J
2004-03-22

マホガニー・ソウル
アンジー・ストーン
BMG JAPAN
2001-12-12