51tZRxNpwjL__SL160_コモン2年半振りとなる10作目、R&B・Rap1位、POP6位を記録。前2作よりも好成績!ネオソウル系ヒップホップとしては、依然息の長い活躍をしているなぁと。これまで会社で借りれるCDは国内盤オンリーだったんだけど、輸入盤も置くようになって、それがコレ。先日のサム・スミスもそうだったんだけど、これデラックス盤ではなく通常盤。でも、今CDってのもどうなんろうねー、なんて思いながら有難く借りてきましたが。

1. The Neighborhood (ft. Lil Herb & Cocaine 80's)
Curtis Mayfield "The Other Side of Town" サンプリング。地味目に音はだいぶ血迷い彷徨い、それでいてアラビアンな感じで、独特。曲と言うよりも色味で勝負か
2. No Fear
決して派手さはないんだけど、入れ込んでくる音だったりメッセージが強調していて、頭に徐々にこびりつくというか、デジタルもうまく加味して、しっぽり這うBjork サウンドというか
3. Diamonds (ft. Big Sean)
3rdシングル。やるせないヴォーカルでビッグ・ショーン、ちょっと浮いた印象はあるかな。ただ、世界は噛めば噛むほど深いのでだんだん馴染んできたような。ふわっと、ズシズシと飛ばすラップは最後にはフィット感


4. Blak Majik (ft. Jhene Aiko)
結構注目の共演というか、今話題のジェネイ・アイコ参加。コモンのフック高いラップの横では難解にも騒音にも似た音が続き、リアーナのように良くあるヴォーカルにも聴こえるんだけど、コーラス等でサンプリング状態で使われる聴こえには幅の広がり有り
5. Speak My Piece
2ndシングル。The Notorious B.I.G. "Hypnotize" サンプリング。左右で上手くサラウンドする音にハマり、上下に音を空中分解させるように、その中心で乾いたラップ、面白い趣向で進行するなぁ、早くPVを観たい


6. Hustle Harder (ft. Snoh Aalegra & Dreezy)
The Fabulous Three "Nightbird" サンプリング。淡白なラップ曲という印象かな、アハーンと女性の脱力系も何だか90年代にあったような感じで新鮮さは感じなかった…
7. Nobody's Smiling
タイトル曲、ジリジリとジリ貧に。音頼みなのか、前半のインパクトが急落しているけど。渦めいてる中の発見を捜すも、ムズイ
8. Real (ft. Elijah Blake)
Oliver Scott & Ronald Wilson "Yearning For Your Love" サンプリング。音的にはメジャーに持ち返し、柔らかく。R&Bにも根ざした感じで、そこでキレあるラップで心地よさ追求
9. Kingdom (ft. Vince Staples)
1stシングル。Voices Of Conquest "O Yes My Lord"、 Trevor Dandy "Is There Any Love" サンプリング。重たさは薄いけど、なんかガヤの音が激しさを増すようで、盛りたてがグッとくる!ここまでアルバム曲はどれも3-4分程度だったけど、これだけ6分超とメッセージ性高いのかも。リリックよりもコーラス具合が印象的


10. Rewind That
Eleanore Mills "Telegram", J Dilla Documentary & a J Dilla "Still Shining" サプリング。ラストはほんわかと優しい音で、単調な進みと思いつつピアノの音で寄り添える流れ、美しい。こういうセンスこそがコモンの基軸復調!

10曲・41分半、全体的にデリケート且つ深い作品だなぁと。なんか、付け入る隙無いというか、傷ついた上でのメッセージというか、更に進化しているのが十重分かった感じです。ただ中盤ちょっとだらけちゃったかな、これだけ短い作品で無駄にインタールード的に感じてしまったけど、今感じるのは敢えての作戦だったのかな。改めて、こういう地道なサウンドが評価されることは楽しく、嬉しい限り。

<過去レビュー>
2008年 Universe Mind Control
2011年 The Dreamer/The Believer

Nobody's Smiling
Common
Def Jam
2014-07-22

Nobody's Smiling -Deluxe-
Common
Def Jam
2014-07-22

Nobody's Smiling
Common
Def Jam
2014-07-22

ノーバディーズ・スマイリング
コモン
ユニバーサル ミュージック
2014-08-06