41H9V4UyMaL__SL160_ピーボ・ブライソン、ロバータ・フラックのデュエット企画作。ピーボにとっては1年振り9作目(デュエット作はナタリー・コールとの共演から4年振り2作目)、ロバータにとっては同じく1年振り11作目。ピーボの所属するレーベルCapitol からのリリースとなりR&B8位・POP25位を記録(邦題 愛に生きて)。昨年には3曲ヴァージョン違い追加のExpanded Edition がリリースされる等、30年経っても本作の魅力は維持。自分としては好きなR&Bシンガーの共演とあって、シングル断片的でない流れで聴けることを楽しみに。

1. Tonight, I Celebrate My Love
1stシングル、R&B5位・POP16位を記録。邦題、愛のセレブレーションGerry Goffin, Michael Masser 作。しっとり、スムースに。ピーボらしいバラード、そこに淡々とロバータが歌うことで絶妙に仕上がって有力に


2. Blame It On Me
Burt Bacharach, Carole Bayer Sager 作、伸びやかなピーボはソウルも持って豊かさ溢れてる。ロバータは低いヴォーカルでピーボと異なる魅力を放出、そのバランスが共演作ならではの味に
3. Heaven Above Me
プロモシングル。アダコン、ダンス路線。大人の魅力を持ちつつも、派手ではなく、なんとも上質なユニゾンに
4. Born To Love
タイトル曲はピーボ自作、更にソロ曲。サビの声の響き・鳴り・色味が新鮮。別人のような魅力でミディアムに、この魅力は凄い運びだなぁと
5. Maybe
2ndシングル、R&B68位を記録。2曲目の作陣にMarvin Hamlisch が加わり、寄り添うようなさっぱり小さめなバラード、濃い共演なのにここまで小ざっぱり聴こえるのもテクニック


6. I Just Came Here To Dance
プロモシングル。二人の覇気が絶妙にブレンドされ青春って感じだなぁ、ハモりはなくて、同じメロにて進行することが多いんだけど、それがやけに幸せ感を目いっぱいに広げてくれる
7. Comin' Alive
Gerry Goffin, Michael Masser 作、出だしのロバータの力一杯の声は聴きどころ、曲調はミディアムだけど攻撃性は増加。インパクトはあったかな、ただ決して起爆とまではいかないかも
8. You're Lookin' Like Love To Me
3rdシングル、R&B41位・POP58位を記録。美しいバラード、声の鳴りが個人的にツボ。音がやや時代を感じさせるけど、大人の幸せに満ちた流れに満足


9. Can We Find Love Again
ラストはロバータのソロで終了。なんか、失恋もあっけらかんと歌い澄ますというか、前8曲とは異なる歌い飛ばしが印象的で、ここでのみソウルシンガーとしての強さも見せるよう

9曲・36分半、本来共演ともなるとお互いの力を出し合うって印象だけど、とにかくロバータが印象的な声を出すとて、エモーショナルに満ち溢れた作品に仕上がっているなぁと。名盤あって、これまでの数あるアダコン系作品の中でも味がとにかく風変わり。1曲目の魔術にはまったのなら、ドツボにはまってしまうかも。面白い作品です。

<過去レビュー>
Peabo Bryson
1979年 We're The Best of Friends with Natalie Cole
1984年 Straight From The Heart
1985年 Take No Prisoners
1989年 All My Love
1991年 Can You Stop The Rain

Roberta Flack
1973年 Killing Me Softly
1979年 Roberta Flack ft. Donny Hathaway
1997年 The Christmas Album
2012年 Let It Be - Roberta Roberta Flack Sings The Beatles

ロバータ・フラック ピーボ・ブライソン
EMIミュージック・ジャパン
1991-04-12

ピーボー・ブライソン&ロバータ・フラック
EMIミュージック・ジャパン
1995-06-28

愛に生きて
ロバータ・フラック ピーボ・ブライソン
EMIミュージック・ジャパン
1988-12-21

Born to Love
Peabo Bryson & Roberta Flack
Alex
1994-11-28

Born to Love
Peabo Bryson & Roberta Flack
Capitol
1990-10-25