51XX8V08e0L__SL160_ミュージック・ソウルチャイルド、前作から実に3年3ヶ月のブランクを経てリリースされた4thは、前作の大ヒット以上となりR&B・POP1位と初の同時チャート制覇を記録!前作と違うのは、レコード会社や本人の信頼感を得てか、色味が増したというか、プロデューサー陣も多彩に。曲数もスマートになり、より本人が根ざすソウルアルバムとして聴けるかなーと。

1. B.U.D.D.Y
1stシングル、R&B2位・POP36位を記録。グラミー賞ノミネート曲(そう言えば彼って、これまで11回もグラミー賞ノミネートされてるのに1度も受賞してないようで、なんか不運…)。キレある上に、涼しげに軽やかに進行。ヴォーカルの力の抜き具合、でもしっかり骨ある流れは心地よく、後半のブレイクもナイス抑揚


2. Millionaire
ネオソウルをベースに、ヴォーカルの明るみが颯爽と光るサビは個人的に旨みだな。中域で延々難解に刻むメロディ、ヴォーカルは信頼感
3. Teachme
2ndシングル、R&B2位・POP42位を記録。憂いあるバラード、ループする物悲しげなピアノはスパイス。妖艶にも切なくさせる歌心、なんか男情念って気も


4. Betterman
Raphael Saadiq 担当、中低域にもジェントルな仕上がり。後半熱さは増して、なんか即興のように演奏の質が上がって、聴き手のボルテージも↑
5. Thequestions
Theron Feemster 担当、ココゾというところに良い音を運んでくれるタッグ。Stevie Wonder, Robin Thicke っぽい線もある刹那なバラード。壮大に広がっていく世界観、かけ離れたところへ飛んでいくよう
6. Today
The Underdogs 担当、当時のR&Bのスマートな部分を凝縮した印象だけど、ちょい飛び交う音が聴き障りかな。ただサビのメロディは寄り添える感触、懐かしい響きも
7. Makeyouhappy
3rdシングル、R&B68位を記録。ここから2曲はWarryn Campbell 担当。B面的か、音は変わって緩ディスコ感覚あるようなミディアム。先駆的にも感じるけど、オチャラケかな、さっくり3分半足らず


8. Ridiculous
前曲からの流れを意識されてるなぁと、ファルセット台頭に、哀愁感も。どこか新しさは無く、ミュージックの声の重なりで強引に創られる男気
9. Ms. Philadelphia
Theron Feemster 担当、ほんわか夢の中。セルフコーラスのやるせなさは別口、流れがしなやかで個人的にはBGM的に消化
10. Takeyouthere
Warryn Campbell 再度、ここではスローバラード。懐かしさの他、メロディを上質に聴かせる手腕。渦となっていく後半のダブは好きだなぁ
11. Lullaby
タイトル通りのしっとり感、完全にアルバム後半は酔わせる、それか眠りの流れ。どんどんキュンキュンのヴォーカル、極み
12. Greatestlove
Warryn Campbell 再々度、ネオソウルを中心にも曲調にブレはなく、ゆったり感と幸せ感(ホーン)を表現、こういう本領がしっかりヒットするなんて、良い時代〜

12曲・49分、シングルリミックス等も結構あるようなのでボートラ収録盤なんかもCD・デジタル共にあるようで。個人的には、ミュージックの中ではかなり異色な作品と思いました。おそらく他ネオソウル陣との差別化を図るような創りかと。特に前半は望み通りだったけど、後半の緩さと来たら、最初は探りだったけど、布陣の凄さにやられました。意識もうろう時、または脱力系気分時にはお薦めでしょうか。

<過去レビュー>
2003年 Soulstar
2008年 A Philly Soul Christmas
2011年 Musiqinthemagiq

Luvanmusiq
Musiq
Atlantic / Wea
2007-03-13

Luvanmusiq
Musiq Soulchild
2007-03-13