51jVsJG57kL__SL160_プリンス、当時はシンボル、元プリンスとも呼ばれていた…ま、殿下の作品。前作から9ヶ月半振りのリリース、とてペースは彼の思うように益々上昇。POP26位を記録しましたが、R&Bチャートは圏外。確かにロック色が強くなっているのは特徴かも。更にはこの5ヶ月後に大作3枚組アルバムをリリースするので、これはあんまり話題にならなかったような。ただ自分は本作から彼を好きになった記憶あるんだよね、アーティストに非常に興味を持って、それでリアルタイムに購入したのがこれ、高2でヘビロテでした、ませてたなぁ。

1. Chaos And Disorder
タイトル曲でスタート、ごりごりと気持ち良いくらいにストレートに進行するロック。彼らしいサウンドに、乗りに、リフに、抑揚もあってご機嫌だなぁ


2. I Like It There
プロモシングルかな、PV用意されてたみたいで。ねっとりしつつサビでは分かりやすいあっけらかんとした感じ、温度感含め爽快


3. Dinner With Delores
1stシングル、ミディアムに軽やかに。心地よく涼しげで、そっと歌うような歌唱が鮮やかにも、丁寧に美しく
4. The Same December
UK的な音を使用して、ツンと響く中高域で紳士的に。ねっとりするギターやシンセあれ、中盤からだいぶ厚みのあるヴォーカル、癖になる推し
5. Right And Wrong
JBシャウト的にスタート、でもBGM的に音は激しくなく。渦のようなセルフコーラスは独特、淡々と歌うヴァースあれ強弱しっかり。更にホーンで平和観、楽しげに
6. Zannalee
余裕の叩きに、ミディアムちょいスローにゆったり。ポップスというか、緩いポップファンク調。歌詞は少なめにも、ほんわか匂わすセクシーさも、3分弱にてアッサリだけど、要素濃いなぁ
7. I Rock Therefore I Am
ファンク求めるならコレ!ガヤに女性交え、盛大に歌って、シンセも豪勢に飛び出し!アルバムはどれも3〜4分くらいの曲が多かったけど、ここでは6分超のキック!レゲエ的なラップだったり、ジャンル超えて、新感覚
8. Into The Light
最初はピアノ主体のバラードと思いきや、ギターかましながらスムースに進行するファンク持った涼しげなロック。彼ならではの才能で五感に当れる響きは美し!
9. I Will
ノンストップ作意識かな、流れが素敵だ。弱さを魅せるかのような歪み、沈み、暗さの中に光をチラチラと。ジャジーに夜の風景に
10. Dig U Better Dead
王道プリンスファンク、でも少しライトな味わいかな。脂身少なめの、筋肉質。でも、清廉として目立ちにくいんだけど、ダブるヴォーカルは延々聴きどころ
11. Had U
ラストはアウトロ的1分半、なんかレトロな感じで歌と言うより曲メッセージ

11曲・39分、殿下らしいさっくりした勢いのある作品でした。ただ、前後の作品になし得ない疾走感と、ストーリーが詰まっているようで、これはこれで才能光ってるなぁと。ただ、彼のキャリアにおいては地味だったし、レーベルと揉めているのが顕著で売れっこない状態でのリリース、それでも彼らしい作品になっているんでファンからは評価一定ありそうだな。

<過去レビュー>
1988年 Lovesexy
1989年 Baddance
1994年 Come
1994年 The Beautiful Experience
1995年 I Hate U
1999年 1999 - The New Master with The Revolution
1999年 Rave Un2 The Joy Fantastics
1999年 Rave Un2 The Year 2000 In Concert DVD
1999年 The Valut... Old Friends 4 Sale
2010年 20Ten

Chaos & Disorder
Prince
Warner Bros / Wea
1996-07-09

Prince プリンス
Warner Brothers
1996-07-08