ラルフ・トレスヴァント、デビュー作でR&B1位・POP17位を記録。New Edition からBobby Brown, Johnny Gill, Bell Biv DeVoe に続く4人目としてソロデビュー。自分はLuther Vandross & Janet Jackson "The Best Thing In Life Are Free" への共演で知ってた程度でしたが、デビュー作は華麗なるヒット。ジャケは当時ならではの紳士的な作りで、変わり映えなく刺さらなかったのですが、キャリアを見る限りしっかり聴いておきたいと―。2nd も持ってるのですが、まずはこっちを知っておいた方が次回作も楽しめると思いレビュー。

1. Rated R
4thシングル、R&B69位を記録。自作曲、オールディーズテイストなサウンドと思ったら、ストリート系に移行。ニュー・エディション魂引き連れたまま、ラップでイキガリ！時代だなぁ、くびれたニュージャックスウィング


2. Sensitivity
1stシングル、R&B1位・POP4位・Dance19位を記録。Jam & Lewis pro.1曲目、うって変わって幼い風のアイドル声。大人しめにコーラスと化すような薄らヴォーカルをメインに。アーバンにもフィットしそうな時代意識


3. She's My Love Thang
曲調は1曲目、ヴォーカルは2曲目のような感じで、Jam & Lewis pro.2曲目。ほんとジャケだけ見てたらもっとオッサン歌ってると思ったら、この蓋開けだから、まだ心整わず…きっと、女の子キャーキャー狙い
4. Stone Cold Gentleman / Rizz's Interlude
2ndシングル、R&B3位・POP34位・Dance28位を記録。Kayo, Lasha, L.A. Reid, Daryl Simmons という布陣で送る攻勢、1曲目のような溌剌さで突っ放し、彼らしいし、ニュー・エディション名残たっぷり。ヴォーカルは80年代初期のMichael Jackson ぽくもあるなぁ。5分の尺を超えて、1分のインタールードで抒情的に繋ぎ


5. Do What I Gotta Do (ft. Bobby Brown)
3rdシングル、R&B2位・Dance26位を記録。Jam & Lewis pro.3曲目。キラキラする世界、甘いヴォーカルで酔わすバラード。あ、どれがボビーだろう…分からんけど、とにかく甘いや。というか、なぜこれがダンスチャートに？って疑問も沸くな


6. Love Hurts
Babyface, Kayo, Daryl Simmons 担当、ヴォーカルがやっぱMJに聴こえる…。甘さと、そこでの術がなかなか。熱烈に訴求、ただ節々が若いなぁという感じかな。童顔氏ぽくないメロディ、この頃はまだメロディメイカーって感じよりも、アーティスト尊重で相当な裏方？！
7. Girl I Can't Control It
Cedric "K-Ci" Hailey 作参加、完全にニュージャックスウィング。この手のノリ、歌唱は文句なしにハマってる！お決まりのメロディ構成のような
8. Love Takes Time
引き続きK-Ci 参加で、まだまだ続く売れ線展開。当時を知ってればもっと楽しめるんだろうけどなぁ、ノリは良いので、流してる分には問題なし
9. Public Figure (Ordinary Guy)
ギターのループがアクセント、音を多少変えてはアッパーに攻め。こりゃ1曲1曲の旨みじゃなく、流れ過ぎるなぁ…ガッツはいただけます〜
10. Last Night
LPだとラスト曲、水平線が見えるようなバラード。リードよりも、コーラスでほんわか優しい雰囲気作り

＜Bonus＞
11. I Love You (Just For You)
ボーナス言えど、ここからはCDのみに収録。甘酸っぱく、若さゆえの想いの丈で歌い飛ばすようなミディアム
12. Alright Now
Michael Jackson 作参加ってのが凄い！！これMJもコーラス？！展開見事なバラード、これまでに無かった正統派なアダコンのような仕上り


13. Sensitivity (Ralph's Rap)
元々はスムースで終始のバラードも、ラップ加えて彼の持ち味を生かして躍動が見える曲に

13曲・66分、ニュージャックスウィング半分、残るはラルフの甘いバラードと言う感じかな。うまくバランスは出来ていると思います。一方で、マイケル・ジャクソン、ベイビーフェイス、ダリル・シモンス等、参加アーティストの多彩さは特筆すべくポイント。ジャケとは裏腹に、しっかりヒットした功績が詰まってました！