グラディス・ナイト、Before Me から実に7年振りの作品はインディーレーベルから3作目のリリースとなるMany Roads から。2ヶ月前にはゴスペル作をリリースする等、ライヴ含め精力的な活動を継続する彼女、一度ライヴ見たいんですが、作品だけでなくライヴも手抜きない感じで(プロモだけ微妙だけど)。1. Old School (ft. Mitchy Slick)
ラップ混じり、正にオールド・スクールな仕上り。彼女が今の時代のエッセンスも取り入れながら、清々しく、そして中低域をベースに歌われる好感度高い曲。ミディアムで非常にフィットしてる、ラップも無理なく聴こえるので客演もむしろ歓迎(ラップ嫌いの彼女がこれを受け入れるのも意外だったんだけど)
2. I Who Have Nothing
2011年先行配信済のシングルより。1979年Gladys Knight からのセルフカヴァー。単に大御所な歌唱で片付けられないくらいに、重みや緊迫感、メッセージ性が強まって、新曲としての意味合いがよく理解できます
3. The Dream
歯切れよく、かなり難しそうな歌に果敢に挑戦。この歌を伝える意思が真摯に伝わる。暖かさやアドバイスみたいのも受け取れるし、彼女には世界を広く伝える力が今尚
4. All in Due Time
懐かしさいっぱいのミディアムスロウ、ヒストリーを語るように、時に抑揚をつけて唄われる精一杯の曲、なんか惚れ惚れする
5. Settle
2010年に先行配信済のシングルより。彼女の底力を感じるようなアーバンコンテンポタリーR&B、涼しげにアコースティックギターと共に、それぞれが力の使い方を分けて響かせ、なんかニンマリ
6. I L-O-V-E Y-O-U
凝った感じではなく、R&Bに乗せて健やかに、そしてウェットに聴かせる感じで、彼女の世界観が柔らかく厚みが乗るというか、中間にちょうど良い選曲かな
7. I Hope You Dance
曲名見るとダンスを想起も、切実に唄い紡ぐミディアムスロー。これは心を打ち砕かれるようなヴォーカルとメロディ展開にこそホロリ
8. I Who Have Nothing (Club Mix)
なんとも打ち込み、敢えて9曲しかない中にこれを入れ込んできたかは分からないけど、オリジナルがあるだけに挑戦には感じても、これは手抜きにも感じるな。多分リミックスで唄い直しではないし、ちょっと無理あったかも
9. Searching for the Real Thing
これが先行シングルになるのかな?一応PVもあるし、R&Bで攻めて無理なく彼女の今を伝えてる、声も独特に響くし唯一無二。ただ音が今を意識している分、空虚に感じるのは気付き。ちゃんとしたトラックで攻めるのも彼女の手法だなぁと改めて思ったり
9曲・39分ほど。久々のリリースともなるので、だいぶ難しい環境の中でリリースされたと思いきや音や声は充実が うかがえるのが良かったです。旧きも新しきも彼女のスタイルで果敢に攻められてるし、消化できてる。楽しい作品だと思います、でも、ちょっとパッケージ化するには無理ある時点でのリリースだった気もするな。満を持してというか、ちょっとセッカチだった気も?!近年大御所の元気さが伝えられている中なので、最新ゴスペル含め、彼女はどうもプロモがうまくいっていないような。
