518vOECr4eL__SL160_カニエ・ウェスト、デビュー作リリース後に用意されたミックステープ(CD)より。本シリーズは計3作ありますが、背景色が異なり、これは第一弾。当時、カニエに注目しまくっていたので兼ねてから欲しかったのですが、普通にCDショップ購入になってたりするので、それなりに値段がする上に、どんどん枚数が増えてくるので、お手上げでスルーしておりましたが、今になって安く買えたのでゲット。彼のディスコグラフィー上は、スルーされているようですが、きちんとフルアルバム状態で創られているので、好印象。

1. Intro
30秒程の早回し込みのイントロ、
2. Doing Fine
3分弱、女性ラップと緩く淡々と奏でる現代クールヒップホップの代表かな。ただ、オリジナル作にしては軽いので、ミックステープとて納得


3. Self Conscious A.K.A. Yeah
当時はアナログで隠れた人気だった曲。R. Kelly のように軽くもステップしたくなるような、ほんわか風味。カニエっぽさもあれど、ちょっとライトだなぁ
4. Gossip Files
音の攻め方にこそミソ、だけどこれもインパクトよりも、ラップにて切り拓く世界観にて堪能。アドリブ、女性の呟きコーラスなんかはキュンとするけど
5. Wack Nigg*z (ft. Talib Kweli)
タリブ参加、 オールドスタイルな舞踏会バックにありそうな、ラップの色味を混ぜて、だいぶアルバムの流れに洗練が生まれてます
6. I Need To Know
流れが良いね、低域を推した音に感銘。ただ、ラップの絡みは至って通常スタイル、音とガイヤの音の組み合わせでの実験
7. Out Of Your Mind
ここまで4分を超えない曲の連発、さっくり進行。音よりも、早口に付き進めたり、探るように。繊細な部分は随所表れてる、ジャズにも近い響きはツボだったり
8. Livin' In A Movie
ここから3曲は2分台、どうにも展開が早い。蓄音器から流れる音をバック?揺れて、古びて、懐古せざるを得ず。ラップは通常かな


9. Drop Dead Gorgeous (ft. Murphy Lee)
遊んでるなぁ、でもちょっとワルさも出ててニンマリ。2分ちょっとだけの尺、まるでインタールード…
10. Wow (ft. GLC)
カニエよりも客演目立ってそれで終わって行っちゃうから、なんか風のように・・・コンピ聞いてる気分にてフェードアウト
11. Apologize
シャックリのような音(声?)をエッセンスに、淡々と歌う、刻むカニエ。耳触りなので、楽しい気分よりも不快、すみませんが
12. Hey Mama
おどけたラララは別として、キレよくラップしてるけど、音との組み合わせ、テーマの割になんかこの程度の緩さかと思うと期待減
13. The Good, The Bad, The Ugly (ft. Consequence)
これは音の勝ち、カニエらしい美しい世界観でようやく、良い曲と出会えた感じ。ただ、オリジナルのクオリティに敵うレベルと自分では思えたレベルだけど、こういうのはリリース時期が大事だとおもから、埋もれてしまった一部なんだろうなぁ
14. Keep The Receipt (ft. Dirt McGirt)
これもラップとしての煌めき、重たさ、訴求度なかなか面白み。ただ、濃いというか、ちょっとダークさも目立つので前後の展開次第で楽しめる曲なんかね
15. Heavy Hitters (ft. GLC)
これもなかなか好きな音、後半は素敵な流れにしてくれている。ミックステープ言えど侮れない。音の放出する感じも惹かれる
16. My Way
何をサンプリングしてるんだろ、と思ったらFrank Sinatra "My Way" かな。それともAretha Franklin ver.?早回しはどれも面白い、あとは爽快にラップ、ストリングスも混じってご機嫌じゃんね
17. Home
ラストは、ちょっと轟々しいけど、うなるガイヤがインパクトな曲。カニエは涼しく勇ましく。そのバランスが絶妙に面白い


<Bonus>
18. '03 Electric Relaxation (ft. Consequence)
ボートラ、軽めながら、流れるような進行。アルバム本編だったら確実にインパクトは薄いけど、音の弾け、ジャジー要素にはニンマリ
19. All Falls Down (ft. Lauryn Hill)
アコースティック的に、新たな音にて加工。ローリンのヴォーカルが個性過ぎ、曲と言うより、ローリンマジックに酔え!
20. Through The Wire (Freestyle Remix)
ラストはリミックス言えど、エンドロール的に2分ちょっとで終了、遊んでるなぁ。でも、間違いなく彼を推す重要なファクター、ミックスに寛容なサンプリングアーティスト達にも敬意


17曲・55分半、ボートラ3曲追加で65分。全体的に、ラップファンが喜びそうな客演や進行かもしれないけど、個人的には、この程度の感想で着地。vol.2 の選曲も同様な感じだけど、まだJay-Z, John Legend, Common 参加ってのは惹き。というよりもvol.3 の選曲ほうがヤバイじゃんね、Common, Miri Ben-Ari, Fabolous, Musiq Soulchild, Ludacris, Game, Twista, Ne-Yo, Busta Rhymes …これは今度で会ったら買おうかな、さすがに。

<過去レビュー>
2004年 The Collage Doropout
2007年 Graduation
2008年 808's And Heartbreaks
2010年 VH1 Storytellers
2010年 My Beautiful Dark Twisted Fantasy
2011年 Watch The Throne & Jay-Z
2013年 Yeezus

Freshmen Adjustment
Kanye West
Chi Town Gettin
2007-07-10