61g8sZrJ0lL__SL160_stormura2cdアレサ・フランクリン、Arista 6作目Aretha, 7作目Through The Storm の2作がExpanded リイシューされたことでアレサの80年代作品すべてがデラックス完了!1st〜4th がBBRから、5th〜7th がFTGから(これらはいずれも2枚組)、更にゴスペルライヴまで2CDデラックス済と、しっかり音源のCD化が進んでいることに嬉しく思います。

今回は、昨日レビューしたThrough The Storm こと愛の嵐のボーナストラックを。リミックス関連がどこまでボートラになるかが注目でしたが、最初に曲目が発表された際には1CDはまんま・2CDに抜粋されてJB, ホイットニーのリミックスが入る程度でしたが、USアマゾンで更新されるはJBを1枚目に・ホイトニーを2枚目に余すことなく突っ込む流れに。今尚Funky Town Grroves HPでは製作前の裏ジャケが出てますが、そこから更に聴いてみたかった"Gimme Your Love (Alternate Mix)" のみ収録が見送られました(ブックレットにも18曲のボートラ…ってなってますが、最終的に計17曲のボートラになりました)。

ブックレットには今年10月にNarada Michael Walden にインタビューした内容が出てて、JBとの回想録が面白く。JBがヴォーカル撮りに登場したとき、「アレサは?」と聞くと「先にデトロイトで彼女のパートは録音済」との返答にダンマリ…。ホイットニーやエルトンについても触れられてますが、大した内容では無かったです。

2014年9月26日 【ボートラ予想】Aretha Franklin / Through The Storm
2014年10月25日 【ボートラ2作で計29曲決定!】Aretha Franklin / Aretha & Through The Storm
2014年10月27日 【再更新・ボートラ2作で計37曲!】Aretha Franklin / Aretha & Through The Storm

<Bonus (Disc.1)>
9. Gimme Your Love (Single Version with James Brown)
オリジナルより50秒短いシングルver.は、希少CDSでも聴けましたが、今回音も抜群に!PVにも採用されているカットなので、こっちのほうがお馴染みになっているYouTube世代もいるかも。パンチは薄まらず、しっかり魅力凝縮
10. Gimme Your Love (Extended Remix - The Purple Mix With James Brown)
(本来はここに初出"Alternate Mix" 収録予告も…見送られたので〜)これもCDSで聴けた11分近くのフルミックスで、担当は殿下ことPrince!ファンクを根ざしてオリジナルのポップさを排除し、ちょっとマニアックな音を入れたりしてソウルファンクファンがにんまりしてしまうツボ多し


11. Gimme Your Love (The Purple Mix Edit with James Brown)
これは初出なんだろうか、10曲目のメインフルミックスをオリジナル同様の尺くらいで留めてフェードアウトする5分弱
12. Gimme Your Love (The Purple Mix Part One with James Brown)
ここからの2曲は、UK7インチなどでA面・B面にそれぞれ分けて収録されたヴァージョン、パート1は11曲目に近い感じだけど、さらにオリジナル度を増してアドリブも付け加えて尺は6分近く
13. Gimme Your Love (The Purple Mix Part Two with James Brown)
これを前曲と続けて聴くと更に面白み。2曲まとめて9分超だけど、それだとフルミックスには2分近く及ばず。でも、繋げて聴くと、絶妙なこだわりエディットなどが楽しめるなぁと。後半はフェードアウト含めちょっとテンション落ち


14. Aretha Franklin & James Brown Interview
プロモCDSにはアレサ単独・JB単独でもトラックになってましたが、ここでは両インタービューを繋げた3分弱のヴァージョンを

<Bonus (Disc.2)>
1. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Album Edit with Whitney Houston)
オリジナルより45秒カット、ホイットニー"Exhale (Shoop Shoop)"のシングルカップリング等に収録されてます。 アレサのデュエット企画アルバムなんかにも収録されているヴァージョンは此処にない新ヴァージョンなどもありましたが…特筆すべく点は薄いかな、当時はこういう絶妙なさじ加減も楽しんだけど
2. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Single Version with Whitney Houston)
PVにも採用されているヴァージョンで、オリジナルよりも若干ヒップホップ要素が入ったりして、案外こっちのほうがクールだなぁって思います、4分強。リミックス扱いにはなってないけど、リミックスされてると思うんだけど…


3. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Single Remix with Whitney Houston)
ここから3曲はTeddy Riley & Gene Griffin 担当。前曲にイントロを付けて、若干早く終わるように仕掛けた4分程。なんか、こういう微妙な違いが続くんですよね〜
4. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Extended Radio Mix with Whitney Houston)
イントロを付けつつ、前曲を更に後半伸ばし続けた6分強


5. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (House Radio Mix with Whitney Houston)
David Cole & Robert Clivilles 担当、これは趣向が変わるというか、本当にハウスっぽいリズムになってます。決してBPMは変わってないと思うし、音もハウスっ程跳ねてはないけど、それよりも二人のヴォーカルのパンチが目立って音云々じゃないかも
6. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Hip Hop Radio with Whitney Houston)
ここから2曲も再びTeddy Riley & Gene Griffin 担当。ヒップホップぽいけど、ちょっと音に抜きがあった感じ、抑え目
7. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (New Jack Swing Dub Mix with Whitney Houston)
テディを指す新たなMC入れつつ、基軸はヒップホップミックス6分半弱、音はオリジナル要素も入れたりと、でも似た感じが多いなぁと飽和感
8. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (After Hours Club Mix with Whitney Houston)
ここから2曲はDavid Cole & Robert Clivilles 担当、オリジナルさは大分減ってハウスに特化する作り、でも今みたいに劇的な変化ってよりはヴォーカルの強弱によって実現、8分弱
9. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (1989 Vogue Dub Mix with Whitney Houston)
音はクールになってるけど、ダブって感じは一切無し。普通にヴォーカルあれこれ入ってますが、オリジナルメロディよりも語りは多目、5分半強
10. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Nic Mercy's 1999 House Mix with Whitney Houston)
異色のミックス、本リイシューになぜ1999年発表のミックス(それも公式?)が改めて入ったのだろう…確かにBPMは上がってよりハウス・トライバルな感じになってるけど、新鮮さは薄いなぁ、この流れで聴いたときに。8分半強、もっと頑張れば工夫できたんだろうなぁ


11. It Isn't, It Wasn't, It Ain't Never Gonna Be (Detroit Rough Mix with Whitney Houston)
本当はインストで締めるって予告も、このデトロイト・ラフミックスなるミックスが急遽追加、これは初出し?!オリジナルに、多少の加音で進行する6分強。なんか、どこまでも間違い探しの旅に出るボーナスディスクって感じ…

本編は36分弱でしたが、ディスク1ボートラは6曲・32分、ディスク2ボートラは11曲・64分で、計17曲・96分ものボリュームアップ。いずれにせよ、ディスク1は納得、アルタネイティヴ聴きたい欲だけは出てしまったけど。ディスク2はアレサ監修でないにせよ、亡くなったホイットニーへのオマージュにもなりそう。ゆくゆく、ホイットニーもあれこれミックスが多いはずだから、こういうリイシューは出るのかもね。満足というか、ま、確かにしっかりオシゴトしてくれたなぁって感じですかね。


アレサ・フランクリン
SOLID/FTG
2015-01-21