41Vseww+enL__SL160_メルバ・ムーア、10ヶ月振りとなる4th でR&B32位・POP145位を記録。デビュー作・ライヴ盤を除いては堅実にヒットを重ねてきている中、シングルヒットは振るわず。しかし、本作からはシングルヒットを重ねまくっているのは大きなポイント!Van McCoy pro.、とにかく勢いがある作品。今回はFunky Town Grooves 良質リイシューとてボートラも(個人的に7インチよりも、12インチver. が収録されることは惹きだったりします)。

1. This Is It
1stシングル、R&B18位・POP91位・Dance2位を記録。これがメルバにとって2曲目のR&Bチャートヒット(TOP40は初)・初POP100入り。Van McCoy 作、ストリングス入れてミディアムながらゴージャス・爽快な溌剌さ。ディスコに食い込むフィラデルフィア的な音。ベースやら女性コーラスやらサポートもなかなかで、総じてメルバの躍動感が最高!


2. Free
3rdシングル、Dance14位を記録。一変して涼しげなディスコビート、ヴォーカルは可愛らしく、でも底力は


3. One Less Morning
ほのぼのしたサウンド、それにあわせてゆったりした歌い方。コーラスのほうが気を張ってるかな、色味が全然違う3曲の並びであっちゅー間
4. Make Me Believe You
4thシングル、Dance6位を記録。Curtis Mayfield カヴァー、前奏からしてカーティスオマージュのようなじらし、サウンドがイカシテル!!まるでシカゴソウルが乗り移ったかのように、ヴォーカル部は少なめ、実に7分超。ほんと攻めてるなぁと


5. Lean On Me
2ndシングル、R&B14位を記録。Van McCoy 作、wiki 引用だけどAretha Franklin カヴァー扱い?ゴスペルぽさよりも、清廉としたしなやかで美しい世界観のバラードに


6. Stay Awhile
程良くまろやかな仕上り、ポップ要素が強いかな。なんか徐々に黒さが減っていくアルバムでもあるな。平和な感じは良いんだけど、ヴォーカルだけ聴くとOlivia Newton-John みたいな印象に
7. Play Boy Scout
5thシングル、Dance14位を記録。荒削り歌謡ディスコソウルっていうか、なんか古っぽさがヤケにハマる。ただ、ヴォーカルの可愛さの重ね具合が個人的にダメ!ヴォーカルまで安っぽいデュオみたいに感じてしまった…
8. Blood Red Roses
朴訥とした歌い方、これが彼女の本質なんだろうか。音はヴァンが手掛けている割に、時代意識なしの地道さが多いように感じる…
9. Brand New
ラストは、持ち返しのブギーなディスコトラック。ただ、そこまでディスコっていうよりは、ソウル混じりで自分は好み。これは1曲目に言えるけど、ブギーはフィット。ただ、ヴォーカルの威力抑えてるのが若干勿体ないかも。音のさじ加減はなかなか

<Bonus>
10. This Is It (12inch Version)
アルバムで最も気に行った曲だったのでこのヴァージョンは嬉しい、1分ほど尺伸ばしの5分に満たない感じだけど、この曲がほんと傑作すぎ
11. Free (Extended Version)
3分近く尺伸ばし、正に12インチって感じの仕上がり。ただ、ゆったりしてて、前曲との味の違いが激しすぎだけど

本編9曲・41分半、ボートラ2曲追加で53分超。ヒット曲はあれこれ出てきたけど、思ったほどアルバムの仕上がりは自分にフィットしなかったのは残念。もっと、タイトル曲のようなパンチが欲しかったなぁ。それは如実にチャートにも反映しているし、ダンスチャートにハマっていくのみだと…って感じのシンガーだったので。でも、彼女のリイシューは細かく行われだしているので、色々とレビューしていきたいと思います!

<過去レビュー>
1970年 I Got Love
1979年 Dancing With Melba
2009年 The Gift of Love with Phil Perry

シェアリング/ディス・イズ・イ
ビタミンE/メルバ・ムーア
ビクターエンタテインメント
1994-10-21

THIS IS IT (EXPANDED EDITION)
MELBA MOORE
FTG RECORDS (U.S.)
2012-07-05