51GpEnrQBAL__SL80_メイシー・グレイ、これまで8枚のアルバム+ベスト+ライヴ2CDを出していますが、これはデビュー作で、R&B9位・POP4位を記録。自分は当時大学時代にバイトしていたショップでよく流れてたPVってことで記憶に残ってます。今までに無かったような可愛らしさと、キュートさ、奔放さ、不器用さ、そしてハスキーさ。ソウルを持って歌われる唯一無二は、多くのリスナーに新たな音楽の発見へと繋がっていったと思います。今日、これを取り上げた理由は…自分はDiana Ross ライヴを見に行っていた最中、実は彼女も来日してたんですよね、ビルボードライヴ東京に。行きたかったんだけど、タイミング的に逃してしまいました。そんな心残りから、今でも聴くとなんか心がほんわかする作品を。

1. Why Didn't You Call Me
4thシングル、POP107位を記録。一聴年齢不詳だったけど当時30歳、ネオソウルなサウンドに、ハスキーにおどけたような歌唱、クラスの愛され役みたいな。緩くも個性がズバッと届く痛快


2. Do Something
1stシングル、R&B63位を記録。緩くも、エッジが利いてて、クールで。メロディやアレンジがいいのかな、でもメロディ自体はメイシーが歌う事で中和するようで


3. Caligula
オルガンがゆったりしてて、ドラムやパーカッションもずしっと。肩の力が抜けたほんわかソウル。ヴォーカルよりもサウンドが惹き立ち
4. I Try
2ndシングル、R&B121位・POP5位を記録。本作最も好きな曲、出会いから恋愛成就までの流れがほのぼのするPV他、最初は緊張もあるんだけど、ラストは嬉しいハッピーに包まれる感触。ヴォーカルはまるでCarole King みたいだけど、低域しまくって後半彼女なりに爆発


5. Sex-o-matic Venus Freak
若干テンポアップだけど、低域でも苦しそうなヴォーカルが逆に惹き。ベテランのような、でも少女のような、セルフ外野も含めて攻勢強めに
6. I Can't Wait To Meetchu
うねうねするヴォーカル、楽しさ継続。ホーンもプチファンキーに、ご機嫌に緩やかに、BGMとも化すクラシックソウルタイプ
7. Still
3rdシングル。悲しさ誘うバラードも、メイシーのヴォーカル自体は脱力ながら前へ進むような力があって、なんだか魅力


8. I've Committed Murder
メッセージ性が高いように、リリックはクリアに。コーラスも、定義する臭いがある。70年代ソウルのよう、緊迫・切迫もあるけど、音は最小の範疇で
9. A Moment To Myself
ちょっぴりシリアスや重たさはあれど、たららんと進行するムーディ、ジャジー。将来の器のでかさも期待できる感じだし、独特さがフィットするかだけど
10. The Letter
ラストまでテンション下がらず、幸せ感は強い!ただし、楽しいだけで終わらさないように、ヴォーカルの渋みや人間臭さなんかも武器にしているのが彼女らしさ、ここでは多種な展開にてポテンシャルの広さを実感

10曲・45分、あっという間のアルバム、ゆえにネオソウルの変革者にも近かったかも。ただ、ヴォーカルで勝負するというよりも、独自のヴォーカルを如何に音にぶつけていくか、詞にぶつけていくか、更には観た感じなんかもインパクトにもなるので全体コーディネートで彼女が当時を切り拓いたなぁと。どういうステージを今繰り広げるのか、またの来日の際には見たいなぁと。

<過去レビュー>
2010年 The Sellout Macy Gray
2012年 Talking Book
2014年 The Way

On How Life Is
Macy Gray
Epic
2009-03-24

オン・ハウ・ライフ・イズ
メイシー・グレイ
エピックレコードジャパン
1999-09-08

オン・ハウ・ライフ・イズ
メイシー・グレイ
エピックレコードジャパン
1999-07-01

On How Life Is + stickers
Macy Gray
epic
1999-01-01

On How Life Is
Macy Gray
Sony

On How Life Is/the Id
Macy Gray
Sony UK
2011-04-04