51MN8QQ5XNL__SL160_インナー・ライフ、前デビュー作をリリースしたUnidisc から離れ、1年振りにリリースされた2作目はグループ名を冠しSalsoul からの作品。自分は、この尖がったようなジャケは引き気味だったのですが、サルソウルってことと(既に前にレンタル済だったんだけど)、リリースから3ヶ月以上経っても未だハマってるアレサの"Rolling In The Deep - Ain't No Mountain High Enough" に続き、2週間ほど前に行ったDiana Ross のライヴでも健在だった同曲にてホント、頭の中はハイ・イナフ!そんなわけで、本作をしっかり聴きたくなったわけです。

1. It's You
バラード、可愛らしい始まり。ゴスペルというか、少女というか、と思ったらJocelyn Brown がリード。前作ヒットシングルでも同様だったみたいだけど、若い。ちょっと意外だった。ポテンシャルは感じるけど、まだまだこれだけでは芽が出た感じはしないかなぁ
2. Ain't No Mountain High Enough
1stシングル、Dance20位を記録。ダイアナ原曲もディスコ要素はあったけど、ここではバリバリのサルソウル仕上げ。8分に亘り、ガツンと進行。ディスコエラを超えて、大人っぽさも備え、爽快。後半のうねうね、熱く畳みかけるヴォーカル・リードも癖になる、ドカンドカンと鳴る音まで最高だし
3. Pay Girl
ファンク、でも音がスタートすると緩和されて、ちょいゆったりのディスコファンク。キュンとするヴォーカルは堂々と、ちょっとキツめな声質もあるけど威力は流石。これもジョセリン・ブラウン!1曲目とだいぶ変わるヴォーカルテクニック
4. (Knock Out) Let's Go Another Round
2ndシングル。安定の四つ打ち、メロディは楽しいってよりも、全体で盛り上げていく感じかな。でもサルソウル品質として上々、サウンドの進化は顕著、時代に食らいついてるなぁと


5. Live It Up
2ndシングルB面。ハイパーに、でも音が籠って聴こえるのは意図的?リイシューしてこれは、ちょっと気になる。ゆえに温かさと、疾走の中間。Chaka Khan を激走させている感じかな、乗れるディスコ!
6. Make It Last Forever
低域で歌われ、でもサルソウル。その、もやもや感と新鮮さが惹きに。ハスキーで腹式のヴォーカル、割れ荒れだけど、ソウルフルで好きだなぁ

<Bonus>
7. Ain't No Mountain High Enough (Original Larry Levan The Garage 12" Version)
オリジナルよりも2分半増えて10分半。途中でウネウネシンセがくねりまくる、ラリー・レヴァンのミックスより。これは完全にフロア仕様


8. (Knock Out) Let's Go Another Round (Original Tee Scott 12" Remix)

オリジナルよりも4分ほど拡張して12分近く、だいぶ退屈な感じはあるけど、ここまで引き伸ばすことに意味があったのかもな
9. Make It Last Forever (Unreleased Larry Levan Remix)
ミディアムスローだった7分半の曲を更に5分半も伸ばすって(計13分)、クラブで言えば“蛍の光”よりタチが悪いくらいに、終焉モード。これ、夜中にレビュー書いてるんですけど、睡魔に襲われます、全部聴けません、一粒で下りました…
10. Let's Get This Thing Together (Unreleased Track)
未発表とて楽しみにしたけど、シンセが酷い、ピコピコポン。コーラスとかはいいのに、シンセさえ直せば世に出たかもしれないのに。個人的にはサルソウルのゆったりさもあって興味深かったけど、シンセだな・・

6曲・38分超、ボートラ4曲・39分超で、計78分。彼らの路線が、ディスコだったり、ハウスってわけじゃなく、サルソウルの進化を継続するために用意されたグループのように感じました。ジョセリンの参加とか、ラリーのミックスとか、時代を読みながらも、良いところが出ず…でも、その試行錯誤してる感じが人間味あって面白いなぁと感じたというか。にしてもジャケがいただけないけど…。

Inner Life
Inner Life
Salsoul Records
1995-12-05

INNER LIFE + 4
INNER LIFE FEATURING JOCELYN BROWN
SALSOUL RECORDS/OCTAVE-LAB
2012-09-19